コンチネンタルGT V8 走りはポルシェに匹敵
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:菊池 貴之
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ベントレー コンチネンタルGTシリーズはユニークな6リッターW型12気筒エンジン(W12)がアイコンであったが、新しく4リッターのV型8気筒エンジンが仲間入りした。コンチネンタルGTを買うユーザーには選択肢が増えたわけだが、果たしてW12を選ぶべきか、あるいはV8を選ぶべきか。2000万円を超える高級スポーツカーを選ぶ人は悩ましくも至極愉しい時間を過ごすこととなるだろう。そんな悩めるユーザーの参考になればと思いペンを走らせることにしよう。
そもそもベントレー コンチネンタルGTはVW フェートンをベースに2003年に誕生した、英独共同開発車だ。そのW12エンジンは、VW ゴルフR32に搭載された3リッターの狭角V型6気筒エンジンがベースで、この狭角V6を2つ合体させてW12を構成している。
駆動システムはもともとアウディ クワトロのパッケージに由来しているので、エンジンはフロントに縦に置かれる4輪駆動である。ベントレー コンチネンタルGTはVWとアウディのDNAを持って誕生したのである。
しかし、ベントレーの歴史から見ると、現行ミュルザンヌが採用しているOHVのV8エンジンがレジェンド(伝説)で、W12はVW傘下に入ってから採用されたものだ。英国王室御用達の御料車としても使われるベントレーは英国が誇る高級車であるが、1920年代にはル・マンで大活躍したスポーツカーメーカーでもあったのだ。
2001年、VW参加となったベントレーはアウディR8をベースにしたプロトタイプ・レースカーで久しぶりにル・マン24時間レースに復帰し、2003年には悲願の優勝を果たしている。さらに、2008年にCO2排出マイナス40%を掲げた「環境宣言」をジュネーブショーで発表。いったいどんな技術なのかと思っていたら、その秘密兵器が今回のV型8気筒エンジンであった。走りでも、環境でも負けていないことを示したわけだ。
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