ポルシェを思わせる!? BRZサーキット試乗
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
最初に細かいことを言えば、旋回の途中から外輪サスの沈み込みが抑えられ、内輪サスの伸び上がりが助長され、路面から車体が離れてしまうような腰高ロールになるのが個人的には嫌いだ。せっかく安定感と安心感に優れた超低重心設計なのだから、感覚的にはもっと路面にめり込むかの如く、旋回初期のように伸びと縮みが同量バランスのまま、どこまでもロールが続いてほしい。
だが、もてぎサーキットで全開走行を満喫してきてしまった後は、「そんなこたぁ、どうでもいいじゃん!」と言ってしまいたい気分だ。だってそれは、身長190cmの人が195cmの人に「おまえ身長高くていいな!」って言うようなもので、そもそもBRZはとても低く設計されたクルマなのだ。地面に張り付くように走ることに変わりはなく、ずっと乗っていたいと思わせる走りをとことん楽しめる要素に溢れている。
思い返せば、すでに座った瞬間からBRZに魅了されていたんだと思う。“手を伸ばせばタバコの火が地面で消せるほど低い”というのは俗な言い方だけど、スポーツマインドを刺激する低いシートポジションに加えて、インパネやセンターコンソールのデザイン、さらにはダッシュボードの高さの設定も絶妙。潜り込んで座るようなコクピット感があるのに、ボンネットも覗き込めば十分に見える。これなら一般道でも期待できそうだ。
とはいえナンバー取得後の本格的な一般道試乗は次回のお楽しみ。まずはサーキットで興奮し尽くした、BRZの走り刺激とスポーツ性をお伝えしよう。
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