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個性くっきり! 新型レンジローバースポーツ

流儀を貫き、進化も止めず

2010年モデルのレンジローバースポーツは、見た目もそして走りも、これまで以上にキャラクターが明確になった。レンジローバーの流儀は貫きながら、ヴォーグとは明らかに違う一面が強められたことで、ラインナップの中で積極的に選ぶ意味が深まっているし、ライバルとの比較においても、より強い個性を感じさせるようになった。そんな風に思うのだ。

正直に言うと乗る前には、舗装路でのパフォーマンスを追求してそのキャラクターを確立するには、オフロード性能はある程度割り切ってもいいんじゃないかとも考えていた。しかし実際にはその気配は微塵も見られなかった。走りのところで書き漏らしたが、何とスーパーチャージドはあのニュルブルクリンク旧コースを8分49秒で周回するのだという。それでいて今回の試乗コースにはやはり険しいオフロードが含まれていて、その並外れた走破性を味わうこともできたのである。

そして思ったのは、やっぱりそれでこそレンジローバーだということ。今後どうなるのかは解らないが、ブランドの本質にブレを生じさせることなく、これだけの性格付けを行ない、納得の完成度にまで仕上げる能力には改めて感服させられた。

最後に個人的な話をすれば、今回イギリスでの試乗会でランドローバーの2010年モデル3台に乗って、一番近しい気持ちを抱けたのは、実はこのレンジローバースポーツ、それも自然吸気仕様だった。もちろんヴォーグは素晴らしい。しかし、もはやあそこまで来ると敷居が高い感はある、もちろん値段も高い。そこで浮上してくるのが、よりカジュアルで、しかも艶めいた部分も増したレンジローバースポーツというわけ。それもやはりこのクルマでしか味わえない個性がハッキリと輪郭を浮き彫りにしてきたからこそ思えたことである。

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