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【あのGクラスも負ける?】新車で買えるのに中古爆上がり「GT-R」。原因はニスモの稀少車

【あのGクラスも負ける?】新車で買えるのに中古爆上がり「GT-R」。原因はニスモの稀少車

GT-Rニスモスペシャルエディション

R32~R34だけでなく、現行R35 GT-Rが高騰中

新車価格がじわじわと上がる昨今、中古車サイトと睨めっこしている人も多いのではないだろうか。中古車市場を丹念に調べてみると、車種によっては新車時よりも中古車価格の方が高騰しているという謎の動きが見られる。

そこで今回は、こうした車種の代表格ともいえる日産「GT-R」について中古車価格爆上がりの謎を探っていきたい。

GT-Rといっても、今回取り上げるのは既に絶版となってネオクラシックの仲間入りをしているR32~R34型ではなく、現行のR35型のことだ。R32~R34型は程度の良い限定モデルの中古車だと5000万円以上の値段がついているが、これは海外でのジャパニーズカルトカー人気を踏まえればまだ納得がいく。

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ただ、R35は近く終売の噂こそあるものの、まだまだ現役バリバリのモデルだから、基本的にディーラーに足を運べば買えるはず。それなのに、現在中古車サイトでは最高6000万円超のプライスタグが付いている。これはどういうことなのだろう。

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<写真:GT-R 2024年モデル>

5000万円超の個体も存在

詳しく見ていくと、R35型で4000万円以上の超高額となっているのは「GT-R NISMO」(以下、「NISMO」)と、「GT-R トラックエディション engineered by NISMO」(以下、「トラックエディション」)の2モデルで、年式は2021~2023年式と非常に新しい。

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参考まで、この価格圏に登録されているそれぞれの個体の車両本体価格は、NISMOが4000万円、4650万円、5180万円、5980万円、6280万円の5台、トラックエディションが4998万円の1台となっており、うちNISMOは全車がクリア塗装を施した専用カーボン製エンジンフードなどを装備したスペシャルエディションとなる。

これらの新車価格は、NISMOスペシャルエディションが2915万円、トラックエディションが2138万700円だから、明らかに中古車の方が高い。新車は最新の2024年式で見ており、中古のタマとはモデルイヤーが違うし、中古の方はオプションが選択されている可能性もあるが、それだけではこの価格差を合理的に説明することはできないだろう。

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買いたくても買えない現象

では、どうして新車価格の倍以上という異常な高額で中古車が取引されているのだろうか。この点についてネット情報などを調べてみると、ズバリ「新車が買えないから」ということになりそうだ。

ここで、一つ前のモデルイヤー2022年式の登場時を振り返ると、NISMOは2021年4月14日に先行公開され、8月5日に価格が発表された。しかし、8月の時点では既に予定販売台数を超えたということでオーダーは締め切られていた。

最新2024年式の受注状況については公式情報がないものの、日産ホームページにはGT-R全車について「生産台数に限りがあり、ご注文をお受けできない場合がある」という旨の記載があるから、なかでも人気の高いNISMOは既に完売している可能性がある。

同様に、別格のNISMOを除けば、カーボンルーフやカーボンセラミックブレーキを装備するなど、ハイスペックなトラックエディションについても状況は似たようなものなのだろう。つまり、現行型の一部グレードはどうやっても手に入らないために、中古車が高騰しているというのが実情と思われる。

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浮上する転売ヤーの存在

ちなみに、NISMOを例に取ると2024年式は2022年式(スペシャルエディションで2464万円だった)に比べ、500万円近く値上がりしている。これは性能アップ分もあるが、それ以上に過去の売れ行きを見て受注数を絞ろうと日産が考えたためと思われるが、実際にはさらに値上げしても良かったと言えるだろう。

また、2024年式は車外騒音規制に適合させるためマフラー等が変更されており、サウンド面でおとなしくなった可能性があることも、中古車高騰の一因かもしれない。

もうひとつ、いわゆる転売ヤーの存在も中古車価格高騰を加速化している可能性がある。というのも、先に紹介した4000万円以上の個体は多くが走行距離数十km台であり、中古車としては驚く程走っていない。つまり最初から転売目的で注文され、納車後すぐに売りに出されたと見るのが自然だ。

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もちろん、こうした行為は適正な価格形成を歪めるため、トヨタ「ランドクルーザー300」の例を見ても、メーカー側で何らかの制限(一定期間内に売却した場合は今後取引できない等)をかけるのが一般的。なので、GT-Rについても日産が対策を取っていると思うのだが、ペナルティを甘受してでも利ザヤを抜きたいと狙い人がいるのだろう。

では、あなたが過去にGT-Rを購入しているなど日産ディーラーの上顧客だったとして、NISMOを真っ当なルートで購入できる状況にあったら、資金をかき集めてでも買うべきなのか。この疑問に答えるなら、他の中古価格高騰モデルと比べてみる必要がある。

中古車価格をプレミア付き代表格のGクラスと比べてみた

売却時に値下がりしないばかりか、場合によって値上がりすら期待できるモデルといえば、真っ先に頭に浮かぶのはメルセデス・ベンツの本格オフローダー「Gクラス」。なので、ここからは、NISMOとGクラスどちらの中古車が高いのか見ていきたい。

<写真:メルセデスAMG G63>

ファッション関係者など“早い”人達が、先代に乗り始めて以降、Gクラスの人気は高まり続け、今では都心なら1分に1台近い頻度で目にする同モデルだが、新車供給は絞られている。そのためか、メルセデスの公式ホームページでも「在庫僅少につきご購入いただけない場合がある」旨注意喚起されているほか、車両価格等の情報も載っていないのだ。

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こうした状況もあって、中古車価格は絶賛高騰中で、特にハイパフォーマンスかつ最も高額なメルセデスAMGの「G63」は天井知らずとなっている。参考まで、直近でG63の新車価格は2218万円だったが、中古車は3000万円超の個体が20台弱登録されており、こちらも「新車<中古車」という驚くべき状態が起きている。仮に資金潤沢で新車を購入できるパイプがあるなら、是が非でも「買い」なモデルと言えるだろう。

ここで肝心のNISMOとの比較をすべく、G63の中古車価格上位5台の平均値を算出すると3426万円となる。一方のNISMOについては、同様の平均値は5218万円だから、この点では圧倒的にNISMOの方が高い。

ただ、中古車が高いかどうかは新車価格との比で見るべきなので、GクラスとNISMOそれぞれについて「中古車上位平均価格/新車価格」を出してみたい。すると、Gクラスは3426万円/2218万円なので約1.54倍、NISMOは5218万円/2915万円なので約1.79倍となる。つまり、新車価格との比率で見てもNISMOの中古車の方が高いのだ。

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GT-Rの新車販売はしばらく継続されそう

ここから、あなたが両モデルを購入できるラッキーな立場にあるなら、真っ先にNISMOを買うべきということは明確だろう(もちろん両方買える財力があれば、それに越したことはないが)。GT-Rの中古価格が高騰していることは多くの人が知っていただろうが、プレミアムSUVの最高峰と言っていいGクラスすら軽く上回る程の高騰ぶりとは驚くばかりだ。

以上、GT-Rの中古車価格高騰を深掘りしてみた。購入検討中という人は多くはないと思うが、今回の年次変更で車外騒音規制をクリアしたことから、今後もまだしばらく現行GT-Rが販売され続ける可能性は高まったので、来年以降狙おうという方は是非参考情報として活用してほしい。

また、現在でも「Pure edition」(1375万円)などベーシックな仕様は、購入できるチャンスがあるかもしれないので、興味を持たれた方はディーラーに問い合わせてみてはいかがだろう。

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