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フライングスパー、極上サルーンに中国で試乗

望まれるままの見事な進化

無論、ベントレーが快適性と引き換えに走りを犠牲にするはずはない。直進安定性には文句を付ける余地はないし、ステアリングの手応えはシュアでコーナリングだって気持ちが良い。狭いワインディングロードでも、車体の大きさを持て余す瞬間は、一度も無かったほどである。

この快適さには静粛性の向上も効いている。アンダーフロアほぼ全体に空力まで意識した防音材を配置したほか、防音ガラスの採用と密閉性を高める取り付けの工夫、ドア外板への防音材の追加等々の配慮が効いていて、決して無音ではないのだが、耳障りの良くない音がことごとくカットされているという印象なのだ。

更に、リアシートの乗員に向けては、シート自体が新設計とされたほか、コンソールにはめこまれたコントローラー「Touch Screen Remote(TSR)」を取り出すことで、空調やシートの調整だけでなくナビやマルチメディアまで手許からリモコン操作を可能とするなど、オプションの「Multi-Media Specification」を選べば各フロントシート背面に10インチLCDスクリーンが備わり、マルチメディアプレイヤーでソフトを楽しんだり、iPodなどに入っているビデオ、写真、音楽を再生することもできる。

とは言え、率直に言ってしまえばこの新型フライングスパー、特別目新しい何かが加わったという感じではないのも事実だ。しかし冒頭に記したように、フライングスパーは趣味のクルマではなく最上級の品質を持った、しかし紛れもない実用車。必要なのは奇をてらうことではなく、ましてや目新しいけれど信頼性に一抹の不安のある新装備などではない。プライベートにしろビジネスにしろ、移動を心地良く、安全に、そして速いものに演出し、また車内で過ごす時間をリラックスできるものとしてくれるクルマであること。それこそが求められる最大の要素なのだ。

その意味で新型フライングスパーが、ド真ん中で期待に応える存在に仕上がっていることに、疑う余地はない。ベントレーは、まさに望まれるままの見事な進化をやってのけたのである。

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