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ニューモデル 2019.11.4

マツダ初のフルコネクテッドを採用した新型SUV「CX-30」は買いか否か?

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CX-30は、マツダとして始めてフルコネクティッドを採用した、クロスオーバーモデルだ。ベースは、先に搭乗した美しいマツダ3。クロスオーバーモデルとしての位置づけは、CX-5とデミオベースのCX-3の中間ということになるが、ボディーサイズは全長4395×全幅1795×全高1540mm。ホイールベース2655mmと、マツダ3より全長、ホイールベースともに短く(マツダ3は全長4460mm、ホイールベース2725mm)、なおかつクロスオーバーモデルとして、ルーフアンテナでなくウインドーアンテナを採用することもあって、全高は立体駐車場の入庫が容易な高さに収まっている。最小回転半径全車5.3mの小回り性の良さもあり、まさに日本の路上、駐車環境にジャスト!なクロスオーバーSUVということになる。

とはいえ、最低地上高は2WD、4WDともに175mmと、なんちゃってクロスオーバーSUVでないところもポイントだ(マツダ3は140mm、CX-3は160mm、CX-5は210mm)。

    狭い道の走行、Uターンなど運転のしやすさは文句なし!マツダの最新SUV「CX-30」試乗レポート

「世界でもっとも美しいクロスオーバーSUVを目指した」という、2019年、魂動デザインが新しいフェーズに入ったスタイリングは、マツダ3の延長線上にある、キャラクターラインを廃した、世界のトレンドとも言えるデザインだ。黒い樹脂のクラッティングパーツを幅広く使い、短い全長にして、ボディーを流麗なクーペのように薄く見せるあたりや、Dピラーを寝かせた、デザインと後席居住性を両立させたルーフラインも、よく見ると新鮮だ。

内装も素晴らしい。上級グレードはブラック×ブラウン、そのほかのグレードはネイビーを基調にし、ソフトパッドを多用したレザーの配し方、精密なステッチなど、高級車然としているではないか。また、前席の左右方向のゆとりがCX-5並みというのも、快適性能に直結。マツダ3から導入された、振動減衰にこだわった車内の静粛性を高める技術による静かさ、標準オーディオのクリアなサウンドも見どころだ。

パワーユニットはスカイアクティブGの2Lガソリン、156ps、20.3kg-m+6AT&6MT、スカイアクティブDの1.8Lクリーンディーゼル直噴ターボ、116ps、27.5kg-m+6ATがそろい、2WDと4WDを用意。WLTCモード燃費はスカイアクティブGの2WD、6AT車で15.4km/L。スカイアクティブDの4WD、6AT車で18.4km/Lとなっている。今後、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのいいとこ取りをした、マツダ渾身の次世代ガソリンエンジン、2LガソリンのスカイアクティブX(マツダ3ではハイオク仕様)も加わることになっている。

しかし、CX-30の大きなアピールポイントとなるのが、冒頭に記した、9月27日からサービスを開始したフルコネクティッドサービスである。トヨタのコネクティッドサービスに準じ、SIM=専用通信機はKDDIのものを用い、全車に標準装備。これはマツダとの契約となり、販売店は代理店の位置づけとなる。その内容は、事故の際の自動通報(エアバッグ展開時や追突被害時。GPSによって自車の位置情報も伝わる)による、警察や消防、ドクターヘリとの連携を行い、あおり運転対策にもなるマツダ・エマージェンシーコール=SOSコール、そして故障時などに安心のマツダ・アドバイスコール=オペレーターサービス(ロードサービスを含む)が基本だ。契約することで、常時つながるクルマとなり、カーライフの安心・快適・楽しさ・利便性を究極まで高めてくれることになる。利用、通信料金は3年間無料。その後の料金は検討中とのこと。

さらに、スマホとCX-30を連携させ、My Mazdaアプリを利用することで、例えば、ぐるなびや食べログに掲載されている、お気に入りのレストランの場所を、スマホからCX-30に送り、ナビの設定を遠隔で行ったり、メンテナンスの確認、駐車位置の確認、ドアロックのし忘れ、ハザードランプの消し忘れなどにも対処。海外旅行(出張)の際、空港の駐車場に止めたCX-30のドアロックを忘れたとしても、地球の裏側からでも、スマホの電波が届いている限り、遠隔操作が可能なのだから、便利すぎると言っていい。ちなみに、スマホアプリの初期画面はソウルレッドクリスタルメタリックのCX-30が表示されるが、My Mazdaの画面には、愛車のボディーカラーになっているところが、泣かせます。

もちろん、スカイアクティブ技術満載で、GVC(G-ベクタリングコントロール)、GVC Plusなどもフル搭載。CX-30ならではの機能としては、スタックからの脱出を容易にするオフロードトラクションアシストも完備。美しい都会派クロスオーバーSUVとは言っても、雨の日、雪道、悪路にも強いのが、このCX-30なのである。マツダ3から採用された、腰骨を立てる、極上のかけ心地、快適感が得られ、上半身の無駄な動きを押さえる前席にも注目である。

さて、ここで試乗したのは、CX-30 XD Lパッケージ、4WD/6AT、車両本体価格358万4880円である。シートはパンチングレザーの本革仕様だが、クロスオーバーSUVとして前席の乗降性は文句なしにスムーズだ。後席にしても、リアドアの開口角度、間口はそれほど大きくないものの、シート座面前端の地上高が約640mmと低めで、身長172cmのボクなら、SUV感覚なしに!? 乗降できた。

アイドリング中のクリーンディーゼル直噴ターボエンジン、スカイアクティブDユニットは、さすがにガソリンエンジンのスカイアクティブGのような振動感のなさは持ち合わせず、わずかにクリーンディーゼルエンジンらしい鼓動を伝えてはくるものの、走りだせば、そうした印象は皆無に近くなる。エンジンフィールは高級感、濃厚さに溢(あふ)れ、27.5kg-mもの豊かなトルクが、中高回転までウルトラスムーズに発揮される。意外なのは、同スペックのパワーユニットを積む、より軽量なマツダ3のXDモデルで感じた、マツダのスカイアクティブDらしからぬトルク不足をまったく感じさせないこと。むしろ“加速感”、スムーズさは一枚上手のような印象なのである(全開加速タイムを計れば、軽量なマツダ3のほうが速い)。開発陣に聞けば、これは排気系の最新制御による出力のフラット化、および車重、大径タイヤに合わせた6ATの最終減速比を最適化したことが理由と推測できる。とにかく、1000回転代後半からきっちり、どころではないトルクが出て、じつに走りやすく、アクセルペダルとエンジンが直結しているかのようだ。

パワーステアリングの自然な操舵フィールも心地よい。しかも、ステアリングをわずかに切っただけでノースはピッと反応し、操縦性の自在感が見事。それでいて、ステアリングフィールに過敏さがないあたり、絶妙な味付け、設定と言える。

大径18インチタイヤを履く乗り心地も文句なしだった。コンパクトかつホイールベースの短いクロスオーバーSUVにして、実に重厚、マイルドで、足回りの段差やうねり路のいなし方、マナーが見事。しかもフラットライドに徹(てっ)してくれるのだから、快適そのものだ。高速レーンチェンジでの安心感、カーブでの水平感覚を保ったフットワークにもほれぼれさせられた。

ちょっと気になったのは、エアコンの内気循環モードの押すべきスイッチに内気循環モードの表示がなく(ディスプレーにはあるのだが)、知らなければ探し出しにくいところだ。試乗会に参加したほかの百戦錬磨のジャーナリストの中でさえ、「内気循環モードのスイッチが見当たらない」という人がいたほどである。また、ラゲッジスペースの使い勝手で、フロアと開口部に10cmほどの段差があるのも惜しい。ベビーカーやスーツケースなどの重量物を出す際、その分、持ち上げる必要があるのだ。ここは掃きだし形状にしてほしい(それを補うアクセサリーを検討中とのこと)。

とはいえ、繰り返すが、マツダCX-30は日本の路上、交通&駐車環境にぴったりなサイズを持つ、走りやすさ、扱いやすさ抜群の、フルコネクティッドサービスによる絶大なる“つながる”安心感までもが備わった、美しすぎるかんぺきなクロスオーバーSUVそのものだ。CX-3では小さすぎる、後席が狭すぎる、CX-5では大きすぎると感じていたユーザーにはこれしかないだろう。個人的にも「これなら愛車にしたい」と強烈に思える1台だった。価格はスカイアクティブG 2WD 6ATで239万2500円から用意されてはいるものの、試乗したXD Lパッケージ 4WD 6ATになると車両本体価格で337万1500円のプライスタグが付く。同等グレードでCX-5に対して約30万円安く、CX-3に対して、比較的接近した約18万円高となる。もっともKDDIのSIMや最新の先進運転支援機能も装備されるから、決して割高ではないだろう。

なお、スカイアクティブG、2Lガソリンモデルの試乗記、先進運転支援機能、ラゲッジスペース、シートアレンジなどについては、別稿で紹介したい。

マツダCX-30
https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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