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ニューモデル 2019.10.27

長期テスト フォルクスワーゲン・ポロGTI+(最終回) 毎日のホットハッチ

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積算1万1347km 一層好きと思える

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)

    【画像】VWポロGTI+ 2.0 全15枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


ポロGTIの車内には8角形のカップホルダーが付いている。見かけは良いが、実用性はそれなり。普通のドリンク・ボトルの納まりも良いわけではなく、日曜日のランニングで愛用しているサーマル・マグカップは入らない。

でも、ボトルは強く押し込めばOK。マグカップは小物入れに入れることができる。小物入れの蓋を閉めれば、保温性も高まる。

積算1万3706km ひと回り小さいゴルフGTIなのか?

かれこれ数ヶ月運転してきたポロだが、トランクリッドには「POLO」のエンブレムがない。そのかわり、定位置には「GTI」のエンブレムが貼り付けられている。

ポロGTIに込められたブランドの意図は明確だ。フォルクスワーゲンはその3文字のイメージ通り、小さなホットハッチを生み出そうとしたのだ。ゴルフGTIが代々備えてきた内容に共通するもの。今回で最終回となるが、結果的に目指した高みには届いていないと感じた。

7代目ゴルフGTIを長期テストとして導入した際、ホットハッチとして素晴らしい走行性能と上品な乗り心地、夢中にさせてくれるドライビング体験に、われわれは強く感心した。フォルクスワーゲンにおけるGTI像をしっかり具現化していた。

同僚のアンドリュー・フランケルは、今までで最高のホットハッチだとさえ表現した。だが、ポロGTIから同じ感想を引き出すことはできなかった。タータンチェックを備え、GTIのエンブレムが付いていても、やはり別物。

毎日楽しめるパフォーマンス

フォルクスワーゲンの「GTI」モデルのコンセプトは「毎日楽しめるパフォーマンス」だと思う。その点でポロは「毎日」はクリアしている。現代のフォルクスワーゲンへ期待する、上質で快適な乗り心地がある。

スポーツシートでも快適性をおろそかにしていない。長距離を走ればわかる。以前のスズキ・スイフト・スポーツは、せっかくの豊かな魅力が長距離走行の後は霞んで感じられた。ポロGTIは、フォード・フィエスタSTと比べても、しなやかで毎日乗るのに快適なクルマだと思う。

車内もフォルクスワーゲンらしい豊かさがある。上品で使いやすいインフォテインメント・システムに、表示内容を切り替えられるモニター式のメーターパネル。表示オプションが多すぎて、数カ月経っても新しい組み合わせを試していたほど。

インフォテインメント・システムにはボリューム用のノブがちゃんと付いていて、7代目ゴルフGTIのものより操作性は上。日常性は間違いなく高い。トップグレードなりに、サイズと価格に見合った快適性がある。

一方で物足りなかったのが「パフォーマンス」の方。といっても、性能が劣るわけではない。スポーツモードを選べば愉快なほどに速い。だが、期待したほど運転が楽しめるというわけではなかった。

ステアリングのレスポンスは、高性能ホットハッチに期待するほどクイックではなく、運転にのめり込む感覚が薄い。煮詰め方も甘いように思う。30km/h以下でアクセルペダルを強く踏みすぎると、ホイールスピンを発生させるほど。

反対に期待するほどパワーと加速が得られないこともあった。この原因は、唯一の設定となっているデュアルクラッチAT、DSGが原因。英国ではMTも登場予定らしいが、時期は明らかになっていない。

ポロとしてマニュアル版も試したい

ポロGTIの積む200psを発生する2.0Lエンジンとの相性も良くない。結果として、エンジンのポテンシャルを完全に引き出そうという気が薄れてしまう。その気になれば200psを発揮させることは不可能ではないけれど。

「GTI」という名前からは、快適性と尖った性能を上手に融合させた仕上がりを期待してしまう。ゴルフGTIはそれが成功している。弟分のポロGTIは、ちょっと点数が及ばない。

そう考えていた時、筆者の兄のことを思い出した。学校では成績が良く、外交的で運動も得意だった。わたしは控えめで体力もあるとはいえない方。だが独立して比較されなくなり、自分らしく生きれるようになった。だからゴルフと比較するのはやめようと決めた。

その後はポロGTIへの見方が少し変わった。ハイエンドのポロとして高い快適性を備え、鋭い加速と尖った走りを楽しめるパワーもある。痛快なホットハッチには及ばなくても、充分に補うだけの別の魅力もある。実際、運転していて不満を募らせることはなかった。

トランクリッドから「POLO」のエンブレムは外すべきではなかった。ポロとしてお勧めできる部分は沢山ある。エンブレムをPOLOに張り替えて、MTに載せ替えて欲しい。もしMT版がリリースされたら、すぐに試したいと思う。

マニュアルなら、溢れんばかりのパワーを扱いやすく、楽しく引き出せるだろう。毎日楽しめるパフォーマンスとして、優れた組み合わせになると思う。「POLO GTI」のエンブレムに相応しい仕上がりになる気がする。

セカンド・オピニオン

ポロGTIは以前から二度見されるようなクルマではなかったが、このポロのデザインは少し大人しすぎると思う。インテリアデザインは平凡。硬質なプラスティックも目立つし、タータンチェックのシートはGTIらしいとはいえ、フォード・フィエスタSTのバケットシートほど特別感があるわけでもない。実用主義に感じられる。(トム・モーガン)

気に入っているトコロ

タータンチェックのシート:やや定番すぎるものの、GTIらしいし機能的。
加速力:アクセルペダルを上手に扱えば、2.0Lエンジンは求めるパワーを発揮してくれる。
クルージング時の快適性:高速道路や国道、郊外の山道、長距離短距離を問わず、ポロGTIは常に快適。

気に入らないトコロ

DSG:残念に感じるほど変速に一貫性がない。2.0Lの可能性は、もっと引き出せるはず。
ハンドリング:酷いわけではないが、ホットハッチに期待するほどのレスポンスと直感性には及ばない。

テストデータ

走行距離

テスト開始時積算距離:6986km
テスト終了時積算距離:1万3706km

価格

新車価格:2万3020ポンド(306万円)
現行価格:2万3155ポンド(307万円)
テスト車両価格:2万5345ポンド(337万円)
ディーラー評価額:2万1652ポンド(287万円)
個人評価額:1万7896ポンド(238万円)
市場流通価格:1万7308ポンド(230万円)

オプション装備

ディスカバーナビゲーション(3年契約):650ポンド(8万6700円)
ボーダフォントラッカー(1年契約):485ポンド(7万円)
エアコン:415ポンド(6万円)
「ブレッシア」ホイール:350ポンド(5万円)
ウィンターパック:285ポンド(4万1000円)
プリクラッシュ・プロテクション:140ポンド(1万8000円)

燃費&航続距離

カタログ燃費:13.8km/L(WLTP)
タンク容量:40L
平均燃費:13.8km/L
最高燃費:15.7km/L
最低燃費:11.2km/L
航続可能距離:555km

主要諸元

0-100km/h加速:6.7秒
最高速度:236km/h
エンジン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
最高出力:200ps/4400-6000rpm
最大トルク:32.5kg-m/1500-4400rpm
トランスミッション:6速デュアルクラッチAT(DSG)
トランク容量:305L
ホイールサイズ:17inch(フロント)/17inch(リア)
タイヤ:215/45 R17(フロント)/215/45 R17(リア)
乾燥重量:1355kg

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:268ポンド(3万5000円)
CO2 排出量:134g/km
メンテナンスコスト:なし
その他コスト:なし
燃料コスト:488.8ポンド(6万5000円)
燃料含めたランニングコスト:488.8ポンド(6万5000円)
1マイル当りコスト:11.5ペンス(15.2円)
減価償却費:5712ポンド(76万円)
減価償却含めた1マイル当りコスト:1.4ポンド(186円)
不具合:なし

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