ホンダは2月15日、コンパクトSUVの「ヴェゼル」をマイナーチェンジした。今回の改良では、安全支援システム「ホンダ・センシング」を全車に標準装備したほか、デザインや走りにも磨きをかけた。車両価格は207万5000円から292万6000円まで。
ホンダ・センシングは、ミリ波レーダーと単眼カメラにより前方の状況を認識し、必要に応じてブレーキやステアリングを自動制御することで事故の回避を支援するシステム。車線中央に沿った走行をアシストする「車線維持支援システム」や、前走車との車間距離を適切に保つ「アダプティブ・クルーズコントロール」といった機能も備わり、長距離運転でドライバーの疲労を軽減する効果が期待できそうだ。
デザイン面では、フロントバンパーやグリルのデザインが変更され、新意匠のLEDヘッドライトが採用されるなどフロントマスクが新鮮な表情に生まれ変わっている。またインテリアについてもフロントシートの形状変更およびステッチの追加や、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンをUSBで接続し、音楽再生や通話、地図アプリなどの操作をナビ画面や音声で行えるApple CarPlayおよびAndoroid Autoへの対応など機能アップしている点も見逃せない。
さらにハイブリッドモデルについては、システムにチューニングを施すことでより加速や減速がよりスムーズに行えるものへと進化しているとのこと。このあたりは実際に走ってフィーリングを確かめたいところだ。またガソリンモデルについてもカムチェーンの摩擦低減により、燃費が21.2km/Lへと進化しているという。
このほかにもボディの制振材の追加やエンジン音の低減、4WDモデルについてはリアルタイムAWDの改良など、基本性能を全体的に高める改良が施されている。
SUVセグメントではトヨタC-HRに押され気味のヴェゼルだが、今回の改良ではそんな状況を覆そうとするホンダの意気込みが感じられる。今後の販売競争の行方にも注目していきたい。
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