日本市場において、ホンダの最重要モデルといえるN-BOXがフルモデルチェンジ。日本で一番売れているクルマだけに、スタイリング、使い勝手、燃費、ハンドリング……注目点は数多くありますが、デビュー以来気になっているのは完全新設計といえるエンジン。
自然吸気エンジンは全車VTECを吸気バルブに搭載することで、60.0mmという小径ボアながら高回転域での吸気量を確保。77.6mmというロングストロークながら最高出力は43kW/7300rpmという高回転も使えるエンジンに仕上がっているのでした。
そうして、ついつい自然吸気エンジンに注目してしまう新型N-BOXですが、ターボエンジンも生まれ変わっています。こちらもボア60.0mm×ストローク77.6mmの新型エンジンで、やはり小径ボアによる熱損失の少なさというアドバンテージは共通。
さらに、ヘッドに直付けとなるターボチャージャーには、軽自動車としては初めてとなる電動アクチュエーターによるウエストゲート制御を採用。通常、圧力によって制御しているアクチュエーターを電動化することで、緻密な過給圧制御が可能となっているというのがウリ文句で、実際のドライブフィールに期待が高まります。
ということで、新型N-BOXターボエンジン搭載車の試乗を楽しみにしていましたが、ついに公道(市街地&高速道路)で乗ることができました。じつは、その前に自然吸気エンジンのN-BOXに乗り、「ターボはいらないかも」と思えるほどのトルク感に驚いていたのですが、やはりターボエンジンは違います。ピークパワーで比べるとさほど違いがありませんが、最大トルクは自然吸気エンジンの65Nmに対してターボは104Nm。しかも、感覚的には、走り出してすぐに最大トルクに近い数値を出しているのではないかと思うほど、余裕を感じさせるのでした。
レスポンス面のフィーリングでは、ちょっと重く感じる部分もあり、自然吸気エンジンのリニアリティには敵わないといえますが、それでもターボラグを感じるということはなく、扱いやすさという点で不満を覚えることないレベルなのは言うまでもありません。しかも、N-BOXのいいところは、このターボエンジンをカスタムではない標準ボディでも選べるということ。能ある鷹は爪を隠すではありませんが、ほんわかした雰囲気の標準ボディで、シュンと加速できるグレード設定はライバルと比べても貴重では?
そして、フルモデルチェンジにあたって追従クルーズコントロールを標準装備したからこそ、力強いエンジンへのニーズが高まりそう。実際、追従クルーズコントロール作動時に先行車がいなくなったときの再加速のリニアリティは機能の満足度に影響するところ。高速道路で確認した範囲では、高速道路における新型ターボエンジンの加速性能は、エンジン回転数が不用意に高まらないあたりも含めて、満足いくものだったのです。
(文:山本晋也)
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