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スバルの最新「アイサイト・ツーリングアシスト」を体験して、自動運転の難しさを知る

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スバルの最新「アイサイト・ツーリングアシスト」を体験して、自動運転の難しさを知る

富士重工業からSUBARUへと社名変更をして初めて登場したクルマがSUBARU XV。そして初めてマイナーチェンジ(スバリスト流では「年改」)したのがレヴォーグとWRX S4だ。

そのレヴォーグとWRX S4には0~120km/hの範囲において、車線中央維持をするステアリング操作と先行車や設定速度に合わせて加減速をする機能「アイサイト・ツーリングアシスト」が初めて装備された。

つまり、高速道路の単一車線において、ステアリングを握っている必要はあるにせよ、クルマに任せて走ることが可能となった。すでに他社も実用化している技術ではあるが、この手の運転支援システムに出来映えは経験値がモノを言う。その点において、スバルはアイサイトの歴史が長く、仕上がりに期待ができる。

というわけで、ついに公道で「アイサイト・ツーリングアシスト」を試すことができた。状況としては平日昼間の首都高(環状線から湾岸線の区間)で、渋滞あり、流れている区間ありといったところ。もちろん、首都高だけに割り込みもそれなりにあった。

すでにテストコースでは追従クルーズコントロールとしてはハイレベルな仕上がりであることを確認していたが、こうしたリアルワールドでの試乗することで様々な要素が見えてくるはずだ。

とはいえ、1時間ほどの試乗を終えた感想は「AIがなくても、ここまでスムースに走ることができるのか」というもの。高速区間では右足を動かすことはほとんどなく、加減速はクルマに任せておける。

ステアリング操作についても合流や車線変更はドライバーが行なうが、車線維持については任せていて不安を感じることはない。むしろ、人間よりも中央維持の能力は高いのでは? と思うほど見事に中央をトレースする。

しかも「アイサイト・ツーリングアシスト」では車線(区画線)が見えない状況でも先行車に追従するなどの機能を使って、車線を維持するようステアリングアシストを続けてくれるのが進化点のひとつ。

感覚的には首都高でも5~7割はアシストをしてくれると感じた。とはいえ、速度や横Gなどの条件によっては、優秀なステアリングアシストがキャンセルしてしまうこともある。

じつは、その瞬間に自動運転時代のドライバーの心構えについて考えることがあった。アイサイト・ツーリングアシストのそれは、非常にスムースなステアリング操作で、アシストされているという違和感はない。

そのためか、キャンセルされた瞬間に一瞬だが戸惑ってしまうほど。アシストがキャンセルされたことはメーター内のインジケータやワーニング音で教えてくれるが、心の何処かでクルマに委ねてしまっている部分があったのだろう。

この感情は、レベル3の自動運転においてドライバーに運転が戻された時と似ているのだろう。テストコースではレベル3の自動運転を経験したこともあるが、そうしたシチュエーションではそれなりに緊張感を持っていて、「いつ運転を戻されても対応できる」のだが、おそらく日常的に自動運転を使うようになると、そういうわけにもいかないだろう。

すっかり機械に任せるという気持ちになっているときに、マシンから人間へ運転を戻されてもドギマギしないような心持ちであることも、自動運転時代には求められるのだろうし、そのためにクルマと人間で周辺情報を共有するなど、スムースな受け渡しができるようなUIなりが必要になってくるのかもしれない。

たとえばステアリングの色やカタチが変わることで自動運転とマニュアル運転の切り替えを直感的に伝えるようなアイデアも生まれてくるだろう。そんなことを考えるキッカケとなった「アイサイト・ツーリングアシスト」の公道試乗。メーカーは運転支援システムと呼んでいるが、その完成度の高さは自動運転社会を体験できる機能と言っても過言ではない。

(文:山本晋也)

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