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韓国サンヨンの新SUV「レクストン」 現在のレベルは? 試乗記

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韓国サンヨンの新SUV「レクストン」 現在のレベルは? 試乗記

■もくじ

どんなクルマ?
ー中古ディスカバリー層も狙う
ー剛性アップ 一方で車重増

知ってた? 中国にはVWのセダンが11種存在、その理由とは 全車紹介も

どんな感じ?
ー最上級グレードの内装◎
ーディーゼルは静か パワー控えめ
ー乗り心地△ 走破性は◎

「買い」か?
ーこれからのサンヨンに期待できる

■どんなクルマ?

中古ディスカバリー層も狙う

サンヨンのフラグシップモデルとなるのがレクストン。最新のインフォテインメントシステムと電子機器、上質なインテリアを備えて第4世代にモデルチェンジした。

一方で、本格的なオフロードにも耐えられるように、フレームの上にボディが架装され、ローレンジ・ギアを持つパートタイム4輪駆動方式をとるなど、従来からの特徴も残っている。

英国では、最新の4気筒2200ccディーゼルエンジン(181ps)に、6速マニュアルかメルセデス・ベンツ製の7速ATの組み合わせがラインナップされる。

サンヨンは、レクストンのライバルを、ヒュンダイ・サンタフェとキア・ソレントを位置づけ、より安価に設定。

また5年間走行距離無制限の新車保証を設定することで、ランドローバー・ディスカバリーの3~4年落ちの中古車を買うようなユーザーを新しいターゲットに設定している。

剛性アップ 一方で車重増

今回のモデルチェンジでは、高張力鋼板の使用率を大幅に増やし、旧モデルの16.1%から81.7%となった。

その結果、シャシーへの部材追加やサブフレームなどによる補強を行わずとも、アウディQ7やレンジローバー・スポーツより高いボディ剛性を確保できた、としている。

一方レクストンの車重増加は避けられず、最も軽い仕様でも2095kg。燃費も重さに比例してしまい、マニュアルモデルでの12.8km/ℓと204g/kmという数値は、サンタフェの16.4km/ℓと161g/km、ソレントの17.5km/ℓと149g/kmとは比較にならないものだ。

しかし、3.5トンの牽引能力とオフロードでの走行性能が、特定の購入者に対してのアピールポイントとなるとサンヨンは考えているようだ。

■どんな感じ?

最上級グレードの内装◎

もし最初に見たサンヨンのインテリアが最上級グレードであるアルティメット仕様だとしたら、アイボリーや茶色の、一部にキルティングが施されたレザー仕様のインテリアには、感銘を受けるだろう。

シートの座り心地はよく、ダイヤモンド・ステッチが施されたレザーがダッシュボードの下半分を覆い、10.2インチのインフォテインメントスクリーンとステレオが備わる光景は、豪華な雰囲気にあふれている。

着座位置はランニングボード(踏み板)が必要なほど高い。車内スペースも広いが、サイズ的に3列目シートへ座れる人は限定的だ。

ディーゼルは静か パワー控えめ

ディーゼルエンジンの音は静かだとは言い切れないものの、アイドリング時は気にならないレベルで、7速オートマティックは回転数が上がる前にテンポよく変速していく。

変速マナーは十分になめらか。走行モードはスポーツモードとスノーモードの2種類のみが設定されている。

ただし2.1トンの車重のおかげで、加速はあくまでも旧来的。しかし決して遅いわけではなく、クルージング時の静かさと安楽さは印象的なもの。

一方で出力が不足気味なことは、0-100km/h加速に11秒かかることや185km/hの最高速度を見ると明らかだ。

しかし、上記よりもっと気になることがある。乗り心地だ。

乗り心地△ 走破性は◎

スレートのようになめらかな路面でもない限り、乗り心地が良いとは言えない。

レクストンは、フロント:ダブルウィッシュボーン、リア:マルチリンクサスペンションを備えている一方で、旧式のセパレートシャシーが影響しているのは明らか。

ハイスピードでコーナーを駆け抜けたいという衝動は、まるで波にもまれているような乗り心地ですぐに消えてしまう。

一方で、レクストンはローギアを持つ4輪駆動と十分な最低地上高、アプローチ/デパーチャーアングルで、悪路の走破性が非常に高い。

いくつかの険しいテストコースで試してきたが、ボディの目立ったきしみ音もなく、レクストンは見事に走破できた。

■「買い」か?

これからのサンヨンに期待できる

レクストンの持つ堅牢なボディ、オフロード性能、3.5トンの牽引能力は、トヨタ・ランドクルーザーや三菱パジェロと並んで、必要としているユーザーがいることには間違いない。

一方で、レクストンのハンサムなスタイリング、コストパフォーマンス、内外装の高級感などに惹かれるユーザーもいるだろう。

英国の道路での乗り心地の悪さや、燃費に対しては不満がある一方で、頑丈なボディや高雅なインテリアなど、心地よく魅力的な部分があることも事実だ。

非常に限られた価値観ではあるとはいえ、回復基調にあるサンヨンのプロダクトとしては目覚しい進化であり、十分に価値のあるクルマだと言える。

サンヨン・レクストン2.2dアルティメット

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