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MotoGP:「僕は憤りを秘めていた」とマルケス。ロッシと交錯後に行ったジェスチャーの意味

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MotoGP:「僕は憤りを秘めていた」とマルケス。ロッシと交錯後に行ったジェスチャーの意味

 MotoGP第13戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGP(サンマリノGP)のMotoGPクラス予選Q2でマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)とバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)のふたりがコース上で交錯した。

 ロッシが前、マルケスが後ろでQ2のラストアタックに入ったが、6コーナー立ち上がりでロッシがトラックリミットをわずかに越えてしまう。その後、ロッシの背後にぴったりとついたマルケスは高速の11コーナーでロッシをパス。しかし、続く12コーナー立ち上がりで今度はマルケスがトラックリミットを越えてしまう。

【ポイントランキング】2019MotoGP第13戦サンマリノGP終了時点

 その時点でセクター2まで自己ベストを更新していたマルケスはアタックを続行したが、ロッシが14コーナーでマルケスのインに飛び込み、ラインが交錯。ふたりは危うく接触しそうになってしまった。セッション終了後に、FIM MotoGPスチュワードパネルはインシデントとしてふたりからヒアリングを行なったが、このインシデントの前に両者、トラックリミットオーバーでこの周回のラップタイムが抹消されており、ふたりに対するペナルティは科せられなかった。

「カギはラストアタックの6コーナーだ」とマルケスは予選後にコメントする。

「ビデオで観たが、彼はグリーンゾーンをタッチしたから、あのラップがキャンセルされた。あの後、彼はあまり速くなかった。僕は速く走り、バックストレートで抜くことができた。あのオーバーテイクは普通のオーバーテイクだった。その後、僕はグリーンゾーンをタッチしていた」

「ライディング中はタッチしたか、タッチしなかったのか分からなかったから、僕はプッシュを続けた。そして、14コーナー。あのスピードでコーナーを曲がるのは不可能だ。彼に聞かないと意図は解らないが、何とか転倒を回避することができたのは幸運だった」

「接触はなかった。あの後のジェスチャーは、彼に謝罪を表したものではない。何か起こったのか分からなかったから、あのように振る舞ったんだ」

 一方、ロッシはマルケスとの交差についてこう語る。

「セッション終盤、2本目のタイヤで限界までプッシュしていた。そのときに高速コーナーでマルケスに抜かれたことで遅れてしまった」

「彼はそのあとグリーンスペースへ出たのでペースを落とすだろうと思い、イン側に留まって抜き返そうとした。ところが彼がライン上に留まったためブレーキングでオーバーテイクすることになり、そこではらんでしまった」

「最終ラップに100%を賭けていたが、最後のチャンスを失ってしまった」

 この結果、マルケスは5番手、ロッシは7番手から決勝レースに臨むことになる。

■2度の逆転負けで憤りを秘めるもタイトルに重きを置くマルケス
 決勝ではマルケスがファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)と接戦のトップ争いを制して優勝した。マルケスは終始、クアルタラロの背後について周回を重ねたが、最終ラップの1コーナーでクアルタラロをパス。4コーナーではクアルタラロの逆転を許したものの、8コーナー進入で再びトップに立つと、14コーナーで仕掛けて来たクアルタラロを抑えての優勝だった。

「僕は憤りを秘めていた」とマルケスは決勝レース後に語った。

「オーストリア、イギリスと、ここ数戦は最後の最後に負けてしまっていた。昨日のこともあり、別の憤りがあったけど、チームには熱くなるなとアドバイスされていた。正直、今日は優勝しなければならないというレースではなかった。リンスがリタイアし、ドビジオーゾが後方にいたからね」

「今日はあまりチャンピオンシップのことを考えなかった。チャンピオンシップではファビオを大きく引き離しているから、トライする必要はなかったけど、トライしなければ、今晩、落ち着いて眠れないだろう」

 また、Q2のインシデントの後、マルケスは次のようにも語っている。「これは僕の争いではない。僕のバトルはハッキリしている。チャンピオンシップだ」

 2015年のアルゼンチン、オランダ、そして、セパンクラッシュとして知られるマレーシアと、交錯してきたロッシとマルケス。マルケスは2015年にタイトルを逃した教訓を忘れておらず、連覇に向けて集中した姿勢を見せている。

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