日産のプレミアムブランド、インフィニティはフルEVセダンのコンセプト「Qs インスピレーション」を、上海モーターショー(4月18日~25日開催)に出展すると発表した。
2019年に入ってから既に「IMs」と「IMQ」という2台のEVコンセプトを発表しているインフィニティ。だが、2021年にすべてのラインナップを電動化するという野心的な目標へ向けて、間髪入れず次の矢を放ってきた。
今回、世界最大の中国市場におけるショーへ出典されることが明らかになったのは、次世代のスポーツセダンを示唆するEVコンセプト。そのエクステリアは日本の現代建築にインスパイアを受けてデザインされたとのこと。また、インテリアはクラフトマンシップが息づくミニマルな美しさを湛えた造形とされ、2名の乗員スペースはドライバーとパッセンジャーで明確に区分された設えとなるようだ。
このQs インスピレーションでインフィニティが狙うのは、1989年発表の「Q45」が引き起こした革新の再来という。同車はグリルレスのフロントマスクや、漆塗りインパネなど和のエッセンスを随所に取り入れたデザインで市場に大きなインパクトを与えた。バブル全盛の日本にも日産のフラッグシップとして導入された同モデルをご記憶のファンも多いだろう。
たしかに、Qs インスピレーションの無駄を削ぎ落とした緊張感あるリアエンドは日本的な美意識に沿ったものとも思え、こうした観点からも実車の公開が待ち遠しいところ。さらに、このコンセプトの内外装は市販EVのプレビューとアナウンスされているから、プロダクションモデルへの期待も高まる。
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