トヨタ自動車(以下、トヨタ)は10月11日、10月24日に開幕する第46回東京モーターショーに展示する燃料電池自動車「MIRAI」の後継モデル「MIRAI コンセプト」の概要を発表した。
2014年に登場した初代MIRAI(現行)は、世界初の量産型セダンタイプの燃料電池自動車である。その2代目になるMIRAI コンセプトは、初代とあらゆる面が変わった。
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ボディは全長×全幅×全高:4975mm×1885mm×1470mm。まずは駆動方式である。現行MIRAIは、FWD(前輪駆動)であるが、MIRAI コンセプトはFR(後輪駆動)になる。プラットフォームも、現行MIRAIがFWDのトヨタ「SAI」やレクサス「HS」(ともに終売)のプラットフォームをもとに開発されたのに対し、MIRAI コンセプトはレクサス「LS」や「LC」が採用するGA-L(Global Architecture-Luxury)プラットフォームをもとに開発されたという。
MIRAI コンセプトのボディは全長×全幅×全高:4975mm×1885mm×1470mm。現行MIRAI(全長×全幅×全高:4890mm×1815mm×1535mm)に対し、全長は85mm長くなり、全幅は70mmワイドに、そして全高は65mm低くなった。
ホイールベースは2920mm。空力性能は、Cd値など具体的な数字こそ発表されなかったが、「現行MIRAIより良好です」と、トヨタ自動車MSデザイン部 モデルライフザイン室長の久保田憲氏は述べる。ドラミラーはオーソドックスな形状であるが、「レクサス『ES』に採用された、小型デジタルカメラを使う『デジタルアウターミラー』装着も検討しています」とのこと。
スタイリングについてチーフエンジニアの田中義和氏は、「誰もが思わず振り返る、魅力的なデザインにしました」と、述べる。なお、グリルレスの特徴的なフロントまわりのデザインは、「社内でも賛否両論ありました」と、久保田氏は話す。
ボディカラーは、複層塗膜によって鮮やかさと深みを増したという新色「フォースブルー マルチプルレイヤーズ」。足まわりは、新たに20インチの大径アルミホイールを装着(タイヤサイズは215/45R20)。ブラックのアルミホイールは「ダイナミックな走りを予感するデザインにしました」と、田中氏。
タイヤはブリヂストン社の「TURANZA」。4人乗りから5人乗りへインテリアは、現行MIRAIが4人乗りであるのに対し、MIRAI コンセプトは5人乗りに変わった。
「MIRAI コンセプトの定員は、開発初期段階から5人乗りにすることが決まっていました」と、久保田氏は述べる。
センターアームレスト付きのリアシート。フロントシートは電動調整機構付き。リアシートは現行のセパレートタイプから、3人がけのベンチタイプに変わった(アームレスト付き)。リクライニングやスライドといった機構はない(フロントシートは電動調整機構付き)。なお、展示車のシート表皮はレザーだったが、ファブリックなども検討しているという。
「現行MIRAIは法人ユーザーも多く、リアシートの居住性をさらに高めてほしいといった声をよく聞きます。MIRAI コンセプトは、リアシートの電動リクライニング/スライド機構装着も検討しています」と、久保田氏は述べる。
インフォテインメント用とメーターパネル用、ふたつの液晶パネルがならぶダッシュボード。インパネまわりは、既存モデルのパーツを数多く流用する。ダッシュボード上部にある12.3インチのインフォテインメント用タッチパネルはナビゲーションマップなどを表示するという。最新の「カーロラ」などのようにApple CarPlayに対応しているかは不明。
インフォテインメント用タッチパネルの下にはエアコン用スウィッチがある。「販売国によっては、液晶パネルでの(エアコン)操作が好まれないため、オーソドックスなスウィッチ・タイプにしました」と、久保田氏は話す。
オーディオ・システムはJBL。MIRAI コンセプト専用のチューニングが施されている模様(詳細なチューニング内容は不明)。電動開閉式の大型サンルーフも備えるが、展示車はプロトタイプのため開閉出来なかった。
インフォテインメント用タッチパネルは12.3インチ。オーディオ・システムはJBL。開口部のひろい大型電動サンルーフ付き。価格は現行MIRAI並みを目指す!パワーユニットの詳細は不明。航続距離は、水素搭載量を拡大した結果、現行MIRAIに対し約30%伸びたという。
走行性能について、メディア向け資料には「FCスタック(燃料電池自動車の発電装置)の性能向上などにより、リニアで滑るような質の高い動き出しとレスポンスの優れた気持ち良い加速、高速域までトルク十分な走りを実現し、ワインディングでは意のままのハンドリングを可能にするなど、今までない走行フィーリングを目指し開発を進めています」と、記されている。
シフト・セレクター下には、ドライブ・モード切り替えスウィッチがある。先進安全装備も、詳細は不明。ただし、ステアリング・ホイールのスポーク上には、多くの最新トヨタ車が備えるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)やLKA(レーン・キーピング・アシスト)などのスウィッチがあった。
ステアリング・ホイールは、オーディオ・コントローラーおよび操舵支援系のスウィッチ付き。オートマチック・ハイビームのスウィッチもあった。MIRAIコンセプトは2020年末から日本や北米、欧州で販売開始予定。価格は「未定」とのこと。ただし、「補助金などを使った実質的な購入価格は、現行MIRAI並みにしたい」と、意気込む。
現行MIRAIの価格は741万円であるが、300万円近い補助金が出るケースもあるため、実質的な価格は450万円前後である。MIRAIコンセプトも、おなじく450万円前後になるよう開発が進められているほか、国や地方自治体と補助金額の交渉も進めているという。
文・稲垣邦康 写真・安井宏充(Weekend.)
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