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豪快な回転フィールが魅力!1990年代に活躍したスポーツ系直列4気筒エンジン5選

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豪快な回転フィールが魅力!1990年代に活躍したスポーツ系直列4気筒エンジン5選

■名機と呼ばれる直列4気筒エンジンが多く生まれた1990年代

 軽自動車やコンパクトカーをはじめとした小型車から、3ナンバーサイズのセダンまで幅広いクルマに採用され続けている直列4気筒エンジン。

「ツインターボ」を聞かなくなったワケ 時代と共に変化し続ける「ターボ」という技術

 なかでも1990年代は名機と呼ばれる多くの4気筒エンジンがラインナップされた時代でもありました。そこで今回は、1990年代に活躍したスポーツ系直列4気筒エンジンを紹介いたします。

●ホンダ B16

 ホンダのエンジン=VTEC(ホンダの可変バルブタイミング機構)というイメージを強く持っている人もいまだに多いのではないでしょうか。そんなVTECを初めて採用したのが、このB16型エンジンでした。

「シビック」に搭載されたイメージが強いB16型エンジンですが、初めて搭載されたのは1989年4月に登場した2代目「インテグラ」で、1.6リッターの自然吸気でありながら、リッターあたり100馬力となる160馬力を発生。市販のエンジンとしては驚異的なレブリミットとなる8000回転を実現し、どこまでも回りそうなその回転フィールは多くのユーザーを虜にしたのです。

 その後B16型エンジンはシビックや「CR-X」にも搭載され、最終的には170馬力までパワーアップ。初代シビックタイプR(EK9)に搭載されたB16B型や3代目インテグラに搭載されたB18C型も同じ流れをくむエンジンでした。

●トヨタ 3S-GTE

 1990年代のトヨタのモータースポーツ活動を支えたといっても過言ではないエンジンのひとつが、3S-GTE型エンジンです。世界ラリー選手権(WRC)や全日本GT選手権(現スーパーGT)、F3など多くのカテゴリーで使用されたエンジンでした。

 3S-GTE型のベースとなったNAエンジンの3S-GEの歴史は意外と古く、初登場は1984年に登場した2代目「カムリ」、「ビスタ」のマイナーチェンジモデルで、ターボエンジンは1986年10月に4代目セリカに追加されたGT-FOURに初搭載されました。

 その後、「MR2」や「カルディナ」にも搭載された3S-GTE型エンジンは最終的に260馬力までパワーアップ。デビュー当初が185馬力だったことを考えると大幅なパワーアップといえるのではないでしょうか。

●日産 SR20DET

 駆動方式を問わず、スポーツカーからセダン、ミニバンまで多くのクルマに搭載されたSR20型エンジンのターボ版であるSR20DET型エンジンは、その高い耐久性とチューニングノウハウの多さから、現在でもドリフト系モータースポーツを中心に一線級の実力を持ったエンジンとして愛用者の多いエンジンです。

 そのデビューは1991年1月にマイナーチェンジで2リッターエンジンを搭載した5代目「シルビア(S13)」「180SX」であり、その後はWRCにも挑戦した「パルサーGTI-R」やセダンの「ブルーバード」、ミニバンの「ルネッサ」、ステーションワゴンの「アベニール」と幅広いクルマに採用されました。

 2001年には可変バルブタイミング機構であるNEO VVLを採用したSR20VET型エンジンが初代エクストレイルに搭載され、SR型エンジンでは唯一、当時の規制値いっぱいとなる280馬力を発生していました。

●三菱 4G63ターボ

 現在は残念ながらスポーツ系のクルマをラインナップに持たない三菱ですが、三菱のスポーツモデルといえば「ランサーエボリューション」を外すわけにはいきません。そして、2007年に登場したランサーエボリューションXを除いたすべての世代に搭載された4G63型ターボエンジンこそ、三菱を代表する直4スポーツエンジンの代表といえるでしょう。

 しかし、4G63型ターボエンジンの始まりはランエボではなく、2代目「ランサー」の輸出仕様に搭載されていました。このモデルは1979年におこなわれた第23回東京モーターショーに「ランサーEX2000ラリーターボ」の名前で展示されたものの、国内販売はされなかった幻のモデルでした。

 4G63ターボエンジンは「ギャラン」に搭載されてラリーを戦ったものの、大柄なボディがラリーに不向きだったため、一回り小さなランサーに同じエンジンを搭載したのがランサーエボリューションの始まりでした。なお、4G63型ターボエンジンはランエボのみならず、「RVR」や「エアトレック」といった、三菱が得意とするRV車にもデチューンされて搭載されています。

●ダイハツ JB-DET

 軽自動車のエンジンといえば、現在では3気筒が一般的です。これは660ccという小排気量エンジンであれば、1気筒あたりの容量が3気筒の方が適正であることと、部品点数が少なくて済む分、低価格帯の軽自動車にはピッタリという理由があったためです。

 かつて、軽自動車を製造する各メーカーは4気筒エンジンの搭載にチャレンジしたものの、さまざまな制約があるため、次第に3気筒エンジンがメインとなっていきました。

 そんななか、1994年に登場した「ミラ」に搭載されてデビューしたJB型エンジンは、新規格になったタイミングでJB-DET型に進化。「オプティ」や「ムーヴ」、「MAX」といったやや上級向けのクルマを中心に搭載され、2002年にはツインスクロール付きターボになった仕様が初代「コペン」に搭載されています。

 現在販売されている2代目コペンは3気筒ターボとなってしまいましたが、初代に搭載されていた4気筒ターボは現行モデルよりもハイスペックを誇っており、レブリミットは8500回転という、軽自動車用のエンジンとしては驚異の性能でした。

※ ※ ※

 このように、1990年代に登場、活躍した4気筒エンジンはどれも個性豊かなキャラクターを持ったものが多いイメージですが、これはいまに比べて環境性能などの基準が甘かったことなども影響しているかもしれません。

 果たして今後は、名機と呼ばれる直列4気筒エンジンが登場することはあるのでしょうか。

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