人口増加や道路の狭さが原因でマニラでの交通渋滞は悪化
マニラ首都圏では、コンドミニアムを建設しすぎたために起こった人口増加、重ねて車の台数が増えたこと、そして道路の拡張工事をしなかったことより、渋滞が悪くなる一方だ。
車のナンバー規制や乗車人数で優先時間を設ける対策をしたものの、あまり効果は出ていない。
公共交通機関の一般バスは乗り心地も悪く、伝統的な乗り物であるジープニーでは強盗事件に巻き込まれるニュースも多い。
MRTやLRTの電車はラッシュ時の5時以降は、混雑のため駅に入るまでに一時間以上待たなければいけない。
仕事が終わってもすぐに家でゆっくりすることができないどころか、仕事より通勤に体力を使うことになっている。
そこでP2Pバスが通勤手段として新たに浮上した。P2Pバスは、Point to Point つまり出発地と到着地を直接または少ない停車駅でつなぐバスであり、一般バスより目的地に早く到着することができる。
今までは主に大きなショッピングモールをつないでいたが、ビジネス街であるマカティ地区からバリチェス、アンティポロといった住宅地行きの便を増設。新たな通勤手段として注目されている。
電車よりは高いがそれを上回る快適さが人気の秘密
P2Pバスの料金はグリーンベルトからオルティガスまで60ペソ(約120円)、グリーンベルトから住宅地アラバンまで100ペソ(約200円)ほど。
電車の運賃が20ペソ(約40円)であることに比べたら高いが、清潔で心地よく居眠りできるぐらい安全であるため、移動手段として人気が高まっている。
グリーンベルトからアラバンまで車で移動する場合、高速道路の使用料金が164ペソ(約340円)ほどかかるが、P2Pバスの料金はそれを下回る。
大きなショッピングモールを結ぶルートの所要時間は約1時間ほど。そこから先はジープニーやトライシクルに乗り換えて移動すると行動範囲が格段に広がる。
時間によっては、モールでショッピングや食事をして渋滞時間を調節することもできる。また、P2Pバスでは、ショッピングモールから空港までを結ぶ「UBE EXPRESS」というシャトルサービスも始まった。
グラブタクシーをクバオから空港まで使うと400ペソ(約800円)だが、ウベバスは100ペソ(約200円)。こちらもこれから注目されると思われる。
参考記事:http://tnc-trend.jp/philippines14/
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構成/編集部
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