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業界ニュース 2019.7.20

トヨタ「プリウス」なぜハッチバック化した? 22年の歴史のなかで起きた大事件とは

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 1997年に世界初の量産ハイブリッド乗用車として発売されたのが、トヨタ「プリウス」です。現行モデルが4代目となるプリウスは、ハイブリッドカーのパイオニアであるだけでなく、販売面でも日本を代表するクルマとなっています。

 そんなプリウスには、モデルライフのなかでボディの形が大きく変化した一大転機といえるときがありました。いったい、どのように変化したのでしょうか。

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トヨタ「プリウス」がボディタイプを変更した理由とは プリウスは、幅広いユーザー層から人気を集めるハイブリッドカーです。

 トヨタの広報担当者は、人気の理由として「『燃費の良さ』や『サイズ感』、『運転のしやすさ』、そして『一番売れているクルマ』であること(定番の選択肢として捉えられていること)が考えられます」とコメントしています。

 また、プリウスは日本のみならず全世界で人気のハイブリッドカーとして知られており、2017年時点でグローバルの販売台数は累計約419万台となっています。このうち、日本国内での売り上げは約192万台です。

 プリウスが人気を増したきっかけとなったモデルが、2003年に発売された2代目モデルです。この2代目の発売と前後して、プリウスはハリウッドスターからも関心を集めるモデルとなり、人気が急上昇します。

『先進的なシステムを搭載した尖ったクルマ』という印象から脱却し、『21世紀の大衆車』というイメージを確立したのが2代目プリウスといえるでしょう。その後、プリウスは2009年に発売された3代目でさらに人気を伸ばすことになります。

 人気を確立した2代目プリウスの大きな特徴のひとつとして、ボディ形状が『セダン』から『ハッチバック』へ大幅に変化したということが挙げられます。一般的には、車種名を変更せずにボディタイプだけ変わるという事例はあまりありません。

 セダンとハッチバックは、クルマによってはボディの形が似ていることもあるボディタイプですが、いったい何が違うのでしょうか。

 セダンは、独立した荷室を持つことが特徴で、荷室へアクセスするためには、基本的にトランクを開けなければなりません。

 ハッチバックと比較してボディの剛性が高く、かつて国産車において主流のボディタイプであったことから、いまでもセダンタイプにこだわってクルマ選びをするユーザーが存在します。

 一方、ハッチバックはセダンと異なり乗員の乗る空間と荷室がつながっていることが特徴です。この定義にのみ則ってクルマのジャンルを分けると、ミニバンやステーションワゴンも含めて「ハッチバック」に定義づけられてしまうのですが、ハッチバックと呼ばれるクルマは基本的には2列シートのモデルを指します。

 また、ステーションワゴンより全長がやや短いことが特徴といえます(ハッチバックとステーションワゴンの区別は、宣伝戦略にも影響する部分なので、メーカー間でも分類が分かれます)。

 プリウスが2代目でハッチバックタイプを採用した理由としては、若々しくフレッシュなイメージを演出するためと、人気のボディタイプがセダンから移行することを予見していた可能性が考えられます。

 前述のとおり、セダンはかつて主流だったものの、いまでは人気のボディタイプとはいえません。

 日本自動車販売協会連合会(以下、自販連)が発表した2019年上半期(1月から6月)の新車販売台数において、もっとも販売台数の多かったクルマはプリウス(7万277台)で、2位・3位にもハッチバック(コンパクトカー)にあたる日産「ノート」(6万8543台)とトヨタ「アクア」(6万349台)がランクインしています。

 一方、セダンの販売台数をみると、同一ブランド内にセダンを含むクルマはトヨタ「カローラ」の6位(4万7836台)が最多です。自販連の集計方法はブランド単位でおこなわれるので、カローラの販売台数には、セダン(カローラアクシオ)だけではなく、ハッチバック車(カローラスポーツ)やステーションワゴン(カローラフィールダー)も含まれます。

 セダン単一のブランドでみると、23位のトヨタ「クラウン」(2万1853台)が最上位です。

 また、高級車の象徴ともいえる「クラウン」が最上位ということからも分かるとおり、セダンというボディタイプには保守的なイメージがつきまといます。

 一方、販売上位に多数ランクインしているハッチバック(コンパクトカー含む)は、マイカー初心者にもハードルの低い「定番」というイメージを持たれていることから、広告にもフレッシュなイメージが使われることが多いです。

 こういったことを見据えたうえで、プリウスは伝統的ボディタイプのセダンからハッチバックへ変化したと考えられるのです。ハッチバック化したのは2003年ですから、その先見性には驚かされます。

22年の歴史のなかには『失敗』だった改良も『21世紀の大衆車』にふさわしい存在であり続けるため、常に進化してきたプリウスですが、おこなわれた改良のなかには、ユーザーから不評を買ったものも存在します。

『歌舞伎顔』で話題となった4代目プリウス(写真は北米仕様) 2015年に発売された現行型の4代目プリウスは、『歌舞伎顔』とも評された個性的な顔つきで登場しました。

 これは、2代目・3代目が人気モデルとなり、街中にプリウスが溢れかえったことを受け、外観のイメージを一新することでプリウスのブランドを再度確立させるという意図があったと考えられます。

 4代目プリウスの登場時には、その主張の強い外観に「これが新しいプリウスか」と、インパクトを受けたユーザーも多く存在しました。

 しかし、その強すぎるアクを受け付けられなかったユーザーも一定数存在したことから、トヨタは2018年にビッグマイナーチェンジを実施。『歌舞伎顔』を改め、シンプルな印象の外観に修正をおこないました。

 トヨタの広報担当者は、ビッグマイナーチェンジをおこなった背景について次のようにはなします。

「4代目プリウスの登場初期のモデルでは、お客様がクルマを選ぶ段階で“デザインが残念”という声も多く存在しました。これを受け、『デザインを変えなければ』ということで、今回の変更がおこなわれました。

 プリウスの長所をユーザーに見てもらうためにも、『好んで頂けるデザイン』にしています」

 ※ ※ ※

 プリウスがこれまでおこなった改良のなかには、メーカーの思惑が裏目に出たケースもあります。しかし、つねにその時代にふさわしいクルマであるために、進化を重ねた結果といえるでしょう。

 プリウスの車名の由来は、ラテン語で「~に先駆けて」という意味です。自動運転やコネクティッドなど、あらたな先進技術が登場する令和の時代にも、プリウスは独自の進化を続けます。

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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