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GT-R顔に変身で日産の「スカイライン」が復活 新型は性能も自信あり!歴代最高の400Rバージョンも

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GT-R顔に変身で日産の「スカイライン」が復活 新型は性能も自信あり!歴代最高の400Rバージョンも

 1957年に初代「スカイライン」が登場して62年、かつては日本のスポーツセダンの代名詞と呼ばれ「憧れのクルマ」の常連でしたが、時代やユーザーの嗜好の変化によるセダン市場の縮小、海外を重視した商品企画などの影響もあり、以前のような神通力はなくなってしまったのも事実です。

 その日産「スカイライン」は、2019年秋にマイナーチェンジをおこないます。どんな進化を遂げるのでしょうか。

GT-R顔になった!新型「スカイライン」を写真でチェック!(31枚)

GT-R顔になった新型「スカイライン」は、ブランド復権できるのか? 2014年に登場した現行モデルのフロントマスクには、日産ではなくインフィニティのバッジを装着。当時、日産は「プレミアムセダンとしてのポジショニングを変えるため」と説明しました。

 確かに、スカイライン初のハイブリッドモデルの設定やドライバーのステアリング操作を電気信号に置き換えてタイヤを動かし、タイヤ角度とハンドル角度、操舵力を独立して制御する世界初の技術「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング(以下DAS)」を採用。

 そして、ダイムラーから供給される2リッターターボ(直4搭載のスカイラインは8代目以来)の搭載など、さまざまなトライをおこなっているものの、我々の目には「とりあえずスカイラインの名を残した」と写りました。その結果は、激減した販売台数が物語っています

 そんななか、2019年5月16日に日産は運転支援システム「プロパイロット」の第2世代となる「プロパイロット2.0」を、2019年秋にマイナーチェンジするスカイラインに搭載すると発表。これは「日産スカイライン」であることを強調した商品戦略に改めたこともニュースのひとつです。

 日本の自動車産業の海外依存は紛れもない事実ですが、筆者(山本シンヤ)は日産が日本市場を軽視しすぎだと感じていました。今回、スカイラインのコンセプトチェンジはそんな歪みを是正する動きのひとつと考えていいと思います。

 エクステリアは、フロントマスクをインフィニティの特徴の一つであるダブルアーチフロントグリルから日産のデザイン言語である「Vモーショングリル」へ変更。リアのコンビランプは、スカイラインのアイコンといえる「丸目4灯コンビネーションランプ」を採用。ボディカラーも鮮やかな発色が特長の新色「カーマインレッド」を含めた全10色を用意しています。

 オーセンティックな面を強調し、クラシカルな要素を持ち合わせたインフィニティのデザインと日産のVモーショングリルとのマッチングは少々強引な感じがするのも事実ですが、筆者は「何もしないよりは断然いい」と好意的に解釈しています。

 インテリアは、質感向上と機能性アップがメインです。プロパイロット2.0専用装備となる「カラーヘッドアップディスプレイ(日産国内モデル初)」と「アドバンスドドライブアシストディスプレイ(7インチ)」、「電動パーキングブレーキ」を搭載。

 さらに、自動地図更新やドアtoドアナビ、車内Wi-fiやドライブ制限アラートといった繋がる技術を盛り込んだ「新NissanConnect」を新採用しています。

 ちなみに、内外装のコーディネイトは3つのスタイル(GT/P、SP、400R)を設定。そのなかでも400Rは、2トーンバンパーやダーククロームのフィニッシャー、専用アルミホイールなどを採用したエクステリア、本アルミのフィニッシャーやレッドステッチ、キルティングシートを採用したインテリアとスポーツ性を更に高めた演出が施されています。

新型「スカイライン」は中身が大幅進化?  かつて「スカイライン=走りのいいセダンの代名詞」といわれていましたが、新型はその復権のためにメカニズムにも大きく手を入れています。

 パワートレインは、3.5リッターV6ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドに加えて新開発の3リッターV6ツインターボガソリンエンジン(VR30DDTT)を追加。

 新開発のエンジンは、GT-Rのエンジン技術がフィードバックされたユニットで、新ターボシステムや水冷式インタークーラー、電動VVTシステム、ミラーボアコーティングシリンダーブロック、エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッドなどの技術により、高性能と低燃費&低排出ガスを両立させる次世代高性能エンジンです。

 スペックは2種類用意され、GT系は最高出力304馬力を発揮。新設定のハイパフォーマンスバージョン「400R」では、歴代スカイライン史上最高となる最高出力400馬力を誇ります。

 400Rというと「スカイラインGT-R(R33型)」をベースにNISMOが開発したコンプリートカーを思い出しますが、その名を継承したということは、性能に相当な自信があると筆者は解釈しています。

 ちなみに、トランスミッションはハイブリッド/ターボともに7速ATのみの組み合わせとなり、駆動方式はFRが基本ですが、ハイブリッドには4WDも用意されています。

 フットワーク系も見直しがおこなわれており、DASの専用チューニングに加えて、一部グレードには電子制御ダンパー「IDS(インテリジェント・ダイナミック・サスペンション)」を国内向け日産車として初採用。なお、DASとIDSは相互制御され、日産の関係者は「驚きのハンドリングと感動の乗り心地を実現している」と語っています。

 もちろん、400Rはパワートレインに合わせた専用のセットアップが施され、ステアリングシステムは従来モデルではDASと電動油圧式が選択可能でしたが、新型は全車DASのみの設定です。

 注目のプロパイロット2.0は、以前技術発表されたときに本サイトでも紹介していますが、「3D高精度地図データ」と「360度センシング(7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナー)」、「インテリジェントインターフェイス(リアルタイム表示やドライバーモニター)」を活用し、ルート上の車線変更と分岐の支援/追い越し時の車線変更の支援/同一車線内のハンズオフ機能を可能にしています。

 このプロパイロット2.0はハイブリッドのみ設定で、ターボモデルには従来モデルと同じ「全方位運転安全支援システム」が採用されています。ただ、技術的には可能なので今後設定追加はあるかもしれません。

「プロパイロット2.0」(インテリジェント高速道路ルート走行)のイメージ 日産は「インテリジェントモビリティ」という取り組みをおこなっていますが、新型スカイラインに採用された「プロパイロット2.0」はインテリジェントモビリティ、「ハイブリッドシステム」はインテリジェントパワー、そして「新NissanConnect」はインテリジェントインテグレーションと全てを一台で表現したモデルとなります。

 このように大きく手が入った新型スカイラインの価格(消費税込)は、427万4640円から632万7720円となっています。実際に試乗するまで結論は出せませんが、「技術の日産」にふさわしい一台に仕上がっていることを期待したいところです。

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