ジャガー・ランドローバーは、英国キャッスル・ブロムウィッチで電気自動車(EV)を生産し、しかも最初に生産されるモデルはジャガーのフラッグシップ・サルーン「XJ」の次世代フルバッテリーEVとなることを発表した。
ジャガー・ランドローバーの電動化戦略の新たな第一歩
ジャガー・ランドローバーは、英国キャッスル・ブロムウィッチにある自動車製造工場で、EVを製造する計画を発表した。この発表は、2020年以降にジャガーおよびランドローバーのすべてのモデルに電動モデルの選択肢を設けユーザーに提供するという、ジャガー・ランドローバーのコミットメントの実現に向けた重要なステップである。
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このキャッスル・ブロムウィッチで製造される最初の新型EVは、ジャガーのフラッグシップ・サルーン「XJ」になる。XJは過去50年にわたってビジネスリーダー、著名人、政治家、王室など多くの人々から愛され、現行型は8代目にあたる。
50年もの間、業界初のイノベーションを多く生み出してきたXJは高く評価されてきたが、新型XJでも、伝統の優美なデザイン、インテリジェントなパフォーマンス、人々を魅了するラグジュアリーさなどの特徴を受け継いでいく。
新しいフルバッテリーEVの製造には、「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー 2019」にも選出された世界初のプレミアム・エレクトリック・パフォーマンスSUV「ジャガー I-PACE」を手掛けたデザインチームおよび製品開発のスペシャリストたちが担当する。
今回の発表は、ジャガー・ランドローバーの電動化戦略の次なる一歩であり、英国で数千人規模の雇用を創出する。ジャガー・ランドローバーは、2019年1月に新たな施設および既存施設へ投資をし、バッテリーとEDU(電気駆動システム)のアッセンブリーをミッドランドで行う計画を表明した。
2020年に新たに稼働予定のハムズホールのバッテリー・アッセンブリー・センターは英国で最も革新的で最先端技術を集結させた施設で、15万ユニットの生産能力を誇る。ジャガー・ランドローバーのEDUグローバル拠点であるウルバーハンプトンのEMC(エンジン・マニュファクチャリング・センター)とともに、ジャガーおよびランドローバーの次世代モデルの生産を支える。
キャッスル・ブロムウィッチ工場では、7月後半にはジャガー・ランドローバーの次世代アーキテクチャーである、MLA(モジュラー・ロンジチューディナル・アーキテクチャー)に必要となる、新たな設備と技術を導入する。
MLAは自社で設計およびエンジニアリングをしており、フルバッテリーEVやハイブリッドモデルだけでなく、クリーンで効率的なディーゼルおよびガソリンモデルにもフレキシブルに適用することができる。
ジャガー・ランドローバーは英国内での電動モデル製造強化をしていくことを表明したが、英国に大規模なバッテリー生産拠点をつくるためには、政府や業界との協業が必要だ。
UKBIC(UK バッテリー・インダストリアル・センター)と政府の「ファラデー・チャレンジ」と協力して、より小型で高密度、さらに廉価な次世代バッテリー技術の開発を目指していく。こうした重要な取り組みは既存のサプライチェーンをサポートし成長を促すものであり、その結果、材料の海外依存も軽減することにつながる。
そして、英国内でのバッテリー生産を可能にし、自動車企業の需要が高まり、将来的に大規模な工場を引き付けることができる。
気になる次期XJの発表時期だが、遅くとも2020年の前半あたりだろうか。すでに現行型は生産を終了している。
パワートレーンは前後にモーターを2基備えた4WDで、しかもボディスタイルは4ドアセダンではなく5ドアクーペになる!という説もある。最大のライバルは、ポルシェ タイカンか。ともあれ、まずは登場を楽しみに待つことにしよう。
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