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空気圧管理だけでは防げない!タイヤが走行中に破裂してしまう原因とは

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空気圧管理だけでは防げない!タイヤが走行中に破裂してしまう原因とは

バーストを引き起こす致命的トラブル

 タイヤが破裂してしまう「バースト」の原因のほとんどは空気圧の低下によるもの。タイトルには、空気圧管理だけでは防げない…と書いてありますが、まさに空気圧管理はイチバン大切なことです。空気圧が低くなったタイヤを高い速度で走らせると、タイヤの表面が波打ってしまうスタンディングウエーブ現象が起こることがあります。それが原因でタイヤが発熱し、破断=バーストするケースというのが多いそうです。

タイヤの空気圧は高すぎても低すぎてもダメ! インチアップ時の正しい空気圧とは?

 もちろんタイヤが古くなってゴムが劣化し柔軟性が低くなっても同様にトレッド面の負担が大きくなり、トレッド剥離や破断によるバーストなどが起こることがあります。

 だからといって空気圧を無暗に高くすればいいかというと、そういうものでもありません。空気圧が3kgfを超えると高性能タイヤでも、タイヤのトレッド中央がせり上がって、かまぼこ型になり、接地面積が少なくなって操縦安定性が悪化します。

 空気圧の上限は、タイヤの規格によって異なります。ヨーロッパ規格(ETRTO)は2.5kgf、エクストラロード(EXLやRENF)が2.9kgf、JATMA(日本規格)は2.4kgfです。ちなみに純正と規格の異なるタイヤを装着すると、同じ空気圧でも耐荷重指数が異なるので要注意。とくにエクストラロードのタイヤは、純正空気圧では少ないケースがほとんど。交換したプロショップに最適な空気圧を確認しましょう。

時間をかけて徐々に空気が抜けてバースト

 このほかバーストの原因にどんなケースが考えられるでしょう。最初に思い浮かぶのはスローパンクチャーと呼ばれるユックリと空気が抜けていく症状。原因は、タイヤに釘や鉄片などが刺さり抜けずにとどまっているケースや、エアバルブのシムの劣化などが考えられます。稀なケースですが、タイヤとホイールが密接するのビート部分から空気が抜けることもあります。

 このようなケースでは、タイヤに穴が空く一般的なパンクのように一気に空気が抜けずに、徐々に空気圧が低下。意図せず、タイヤの空気圧が下がりスタンディングウエーブ現象が起こる状態が出来上がってしまうわけです。徐々に空気が抜けるので、ドライバーは空気圧の変化に気が付きにくいことも、スローパンクチャーの厄介なところです。

 燃料補給や空気圧チェックのたびに、トレッド面にも気を遣っておくといいと思います。とくに、1本のタイヤだけ他のタイヤ比べ空気圧が低いときは、何らかのトラブルを疑ってプロにチェックしてもらうといいでしょう。

 また金属製の異物がタイヤに刺さっているときには、周期的にカチャ、カチャっといったノイズが出ることがあります。トレッド面に石が挟まっていても似たような音がしますが、低速で走っているとき、時々窓を開けて異音を気にしてみるのも有効。大きな異物だと窓を閉めていても音が聴こえますし、塀や壁のある狭い道路では、音が反射してくるので異音が聞き取りやすいと思います。

突起物を乗り越えタイヤ内部が破損

 そして、最近増えているのが、サイドウォールのブリスター(コブ)が原因のバースト。原因として考えられるのが、道路の突起の乗り越え時。タイヤが低偏平になってくると路面の突起を踏んだだけでタイヤの側面(サイドウオール)が突起とホイールのリムに強く挟まれて中のコードが切れてしまうことがあります。

 とくにチャッターバー(キャッツアイ)と呼ばれる路面に埋め込まれた反射板付きの金属製突起。背の高いものだと3センチ以上あるものもあるため、勢いよく乗り越えるとタイヤを傷めてしまいます。

 縁石に乗り上げてしまった、クルマを路肩に寄せすぎてタイヤの側面を強く擦ってしまった、といったタイヤへ強いダメージを与えたときも要注意。それが原因でできた傷もタイヤ内部のコードを痛めている可能性があるからです。

 コードはタイヤの形を保つための剛性部材なので、コードが切れてしまうと、前述したブリスター(コブ)が風船のように膨らんで破裂してしまいます。タイヤ側面にブリスターを見つけたら、いつバーストしても不思議ではありませんので、すぐにタイヤを交換しましょう。

 空気圧と、タイヤに刺さった異物、突起を踏んでできたブリスター、このあたりが主だったバースト要因です。くれぐれも気を付けてください。

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