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業界ニュース 2019.6.12

トヨタが「ヴィッツ」を10年ぶりに全面刷新へ 新型は車名も「ヤリス」に改名で今秋にも登場か

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■モータースポーツとの関連性強化に向けて車種名も変更か

 現行モデルのトヨタ3代目「ヴィッツ」は、2010年のデビュー以来途中で2回の大幅改良を受けているものの、同社の主力モデルの中では異例ともいえるロングセラーとなったクルマです。販売開始から長い年月が立ったことで、次期モデルの登場も噂されます。

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 新たに開発され、今後日本と欧州を中心に販売される次期モデルはどのようなクルマになるのでしょうか。

 ちなみにここでいう次期モデルは日本・欧州などで展開されているモデルの事で、北米向けはすでにマツダ「マツダ2(日本名:デミオ)」のOEMモデルに刷新済みです。

 これはコンパクトカー需要の低い北米市場を割り切り、重要な市場にクルマ作りをフォーカスさせたことが理由と考えられます。

 次期モデルの最大の変化は、日本市場での「車名」でしょう。長らく使われてきた「ヴィッツ」から海外向け仕様と同じ「ヤリス」になります。その理由はいくつかあるようですが、その一つにモータースポーツとの関連性強化が挙げられます。

 現在、トヨタはWRC(世界ラリー選手権)にヴィッツ(ヤリス)をベースとしたWRカー「ヤリスWRC」で参戦しています。

 しかし、日本名と海外名が異なる現状では、「WRCでヤリスが勝った」と報道されても日本ではよほどのクルマ好きでない人にはピンと来ない上、量産車であるヴィッツのイメージアップに繋がっていません。

 次期モデルではラリーカーと量産車の繋がりをより強固にしていく事も求められているようです。

 しかし、名前だけ同じになったとしても、クルマの実力が伴っていなければ何も意味がありません。次期モデルはどのようなポテンシャルを備えるのでしょうか。

 現在、トヨタは「クルマ作りの構造改革」と呼ばれるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)を展開中で、ヴィッツの次期モデルではコンパクトカー用のプラットフォーム「GA-B」を採用します。

 一時期、コンパクトカー用のプラットフォームは子会社のダイハツが開発という噂も流れましたが、GA-Bはトヨタのコンパクトカーカンパニーによるプラットフォームです。

 以前、トヨタの関係者は次期モデルについて次のようにコメントしていました。

「現行型ヴィッツでWRカー開発をおこなう上での課題は、『重い』ことです。次期モデルは軽くて頑丈なクルマにする必要があるでしょう。

 WRカーと量産車の共通性は4割弱ほどありますが、ベース車の素性が上がれば、当然共通化の比率は上がります」

 このコメントから推測すると、車両重量は1トンを切る軽量ボディとなるでしょう。ベース車の時点で、現行ヴィッツにスポット増しやブレース(補強)などをおこない性能強化したスポーツバージョン「GR」を遥かに超える剛性を備えているはずです。

 サスペンションに関してはフロントはストラット式で、リアはトーションビーム式と、形式は現行モデルと同じですがすべて新設計となります。

 また、近年ボディサイズはフルモデルチェンジごとに大きくなる傾向ですが、次期モデルはWRカーのベースモデルになる事も考慮すると、現行モデルとほぼ同等になるはずです。

 ただし、全幅のみ仕向地の要望に合わせてふたつのスペック(日本仕様は1695mm、欧州仕様は1720mmから1730mm)が用意されるといいます。

■スポーツバージョン「GR」は標準モデルと“別物”な仕上がりに

 パワートレインはどうでしょうか。ガソリンとハイブリッドというラインナップは現行モデルと同じですが全面的に刷新され、カムリから導入された「ダイナミックフォースエンジン」の小型版となる3気筒(1.3リッター・1.5リッター)を搭載。

 トランスミッションはCVTと6速MTが用意されるそうです。もちろんハイブリッドも用意されており、上記の1.5リッターエンジンにモーターが組み合わせられます。

 ちなみに、次期モデルにもスポーツバージョン「GR」が設定されますが、現行モデルのように標準仕様をベースに手を入れたスポーツコンバージョンモデルではなく、GRカンパニーが独自開発をおこなうオリジナルモデルとなるそうです。

 ある関係者は「見た目はヤリスですが、中身は専用設計で“別物”といっていいくらい違います」と語っています。

 外観はWRカーをイメージさせるブリスターフェンダーを採用し、かなりアグレッシブなデザインとなっているようです。

 エンジンはベースモデル同様に3気筒ですがGR専用設計となる1.6Lターボで出力は250馬力以上/300Nm前後を発生。トランスミッションは6速MTのみの設定のようです。

 プラットフォームもGR専用で、サスペンションに関してはフロントはストラット式で、リアはダブルウィッシュボーン式。おそらくリアセクションは一クラス上のプラットフォーム「GA-C」のアイテムを応用しているのでしょう。

 駆動方式は電子制御AWDですが、同社のSUV「RAV4」に採用された「ダイナミックトルクベクタリングAWD」をベースにした進化版が予想されます。

 スクープサイトでは、ニュルブルクリンクを走る赤・白・黒のTGRカラーの偽装が施された、現行モデルベースの先行開発車両が目撃されています。

 開発の際には、ハイパフォーマンスセダンのスバル「WRX STI」、三菱「ランサーエボリューションX」が常に同行しているようで、現時点でこの2台を大きく超えるパフォーマンスを発揮しているそうです。

 今年はヴィッツが登場して20周年。4代目モデルは、名前も新たに次の20年に向けてのトップバッターとなるクルマになります。

 標準仕様は2019年9月のフランクフルトショーか同年10月の東京モーターショー、GRモデルは2020年1月の東京オートサロンで初公開される予定です。

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(くるまのニュース くるまのニュースライター 本山かおる)

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