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日産「GT-R(R32型)」とマツダ「RX-7(FD型)」 ライバルともいわれた平成の名車とは

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日産「GT-R(R32型)」とマツダ「RX-7(FD型)」 ライバルともいわれた平成の名車とは

■平成を彩った2台のスポーツカーを振り返る

 日産「スカイラインGT-R(R32型)」と、アンフィニ(マツダ)「RX-7(FD型)」は、ともに平成の幕開けとともに発表されたスポーツカーです。

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 1971年12月に行われた耐久レース「第6回富士ツーリストトロフィーレース」において、それまで49連勝していた日産「スカイラインGT-R(KPGC10型)」の50勝目を、RX-7の遠い祖先にあたるマツダ「サバンナ(RX-3)」が阻止した、というエピソードもあることから、この2台にライバル性を見出していた方もいるのではないでしょうか。

 車種としての性格も、同じスポーツカーでありながらパワー重視の「GT-R」と軽量で機敏な「RX-7」というように対象的だった2台。いったい、どんなクルマだったのでしょうか。 

●1989年(平成元年)8月発売 R32型スカイラインGT-R

 1989年(平成元年)に登場した8代目となる日産「スカイライン(R32型)」には、高性能グレードとして「GT-R」がラインナップされていました。

 GT-Rの名前が復活したのは、「ケンとメリーのスカイライン」のキャッチコピーで知られた4代目スカイラインGT-R以来となります。

 パワートレインは、最高出力280馬力を誇る2.6リッターツインターボエンジン「RB26DETT型」ユニットと、電子制御トルクスプリット4WD「アテーサE-TS」が搭載されていました。トランスミッションは5速MTのみの設定で、前後のサスペンションは独立懸架のマルチリンク式が採用されています。

 ボディは、2ドアクーペの通常モデルがベースとなっており、幅広なタイヤを装着するためのオーバーフェンダーや専用のグリル、バンパー、大型化リアスポイラーなどが装備されたことが特徴です。

 かつてスカイラインGT-R(R32型)のオーナーだった方は、次のようにコメントしています。

「復活した『GT-R』に憧れて、発売後すぐに手に入れました。当時、注目度は一番だったと思います。パワーにも装備にも満足していましたし、平成時代の幕開けと共にクルマも新しい時代へ突入したな、と感じていました。

 RX-7に関しては、自分としては正直あまり気にしていませんでした。華奢でナンパなイメージが受け入れられませんでしたし、当時はGT-Rこそ最強だと思っていましたからね。

 私はあまりドライビングテクニックがあったわけではないので、『走り』ということよりも、最高のクルマに乗っているという自尊心のほうが強かったのかもしれません」

 ※ ※ ※

1993年、スカイラインはR33型へモデルチェンジされました。その後、GT-RだけはR32型も生産が継続されていましたが、最終モデルとなった「GT-R V・spec II」が1994年11月をもって生産を終了しています。以降、R33型、R34型、そして現在発売されているR35型のGT-Rへとつながっていくのです。

■RX-7はロータリーエンジンが搭載されたピュアスポーツカー

●1991年(平成3年)12月発売 FD型RX-7

 アンフィニ「RX-7(FD型)」は1991年(平成3年)に登場しました。登場直後はマツダの別チャネルである「アンフィニ」を冠していましたが、モデルライフの途中で「マツダ」に変更されています。

 255馬力を発揮する2ローターのロータリーエンジンが搭載されていて、スカイラインGT-Rの280馬力には及ばないものの、ボディからパーツにいたるまで徹底的な軽量化が行なわれ、パワーウェイトレシオは4.9kg/馬力(タイプRグレード)を誇ります。

 ロータリーエンジンに組み込まれたシーケンシャルツインターボは、低回転域ではプライマリータービンのみが動作し、高回転域ではセカンダリータービンが加わることで高出力を発生させる仕組みとなっています。

 改良は生産中止となる2002年までの間に5回行われています。このうち「5型」と呼ばれるモデルで、最高出力が280馬力に達しました。

 かつてRX-7(FD型)のオーナーだった方は、次のようにコメントしています。

「前モデルも大好きだったのですが、FD型のRX-7が発売されてひと目見ただけで虜になってしまいました。当時としては未来的なイメージで、衝撃を受けた覚えがあります。

 性能にも満足していて、よく曲がるクルマだなと感じていましたね。『スポーツカーはパワーだけではないのだよ』と心の中でつぶやいていましたので、スカイラインGT-Rへのライバル心はかなりあったと思います。

 スカイラインGT-Rにも乗ったことがありますが、ハンドルから伝わる重さにビックリし、少し流して走っただけで凄く疲れたことを覚えています」

 ※ ※ ※

 RX-7の生産が中止された後、ロータリーエンジンの灯はマツダ「RX-8」に引き継がれますが、こちらも2012年に生産が終了しました。

 しかし、マツダはロータリーエンジンの研究・開発を継続していることを公言しています。

 2015年の東京モーターショーでは、次世代ロータリーエンジン「SKYACTIV-R(スカイアクティブ・アール)」を搭載したコンセプトカー「RX-VISION」を公開しました。

 このコンセプトカーの公開時、マツダはロータリーエンジンの未来について次のようにコメントしています。

「『RX-VISION』は、マツダのデザインテーマ『魂動(こどう)-Soul of Motion』にもとづき、私たちが考える最も美しいFRスポーツカーの造形に挑戦するとともに、次世代ロータリーエンジン『SKYACTIV-R』を搭載した、マツダがいつか実現したい夢を表現したモデルです。

『SKYACTIV-R』という名称には、SKYACTIV技術の開発時と同様に、『常識を打破する志と最新技術をもって課題解決に取り組む』という意味が込められています」

 一方、スカイラインGT-Rの立ち位置を引き継いでいる「GT-R(R35型)」も、次期モデルの登場が囁かれています。一部報道では電動化する可能性も示唆されていることから、環境性能に配慮されたモデルになることも考えられます。

「令和」の時代にも高性能スポーツカーの系譜が引き継がれていくのか、ファンからの期待が高まっている2台だといえるでしょう。

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