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業界ニュース 2019.5.7

2+2ミッドシップ「モンディアール」の進化(1980-1989)【フェラーリ名鑑】

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実用性に富むフェラーリ

フェラーリのプロダクションモデルというと、とかく2シーターのスポーツモデルのみが話題の中心になることが多い。だがフェラーリは古くから2+2のシートレイアウトをもつ4シーターモデルをラインナップしてきた。例えば1970年代を迎えた頃には、V型12気筒エンジンをフロントに搭載する2シーターの365GTB/4(デイトナ)に対して4シーターでは365GTC/4を市場へと投じているし、V型8気筒エンジンを搭載したディーノ308GT4は、ここから308GTBという2シーターへ進化するとともに、2+2の「モンディアール」をラインナップに加えている。ここでは、そのモンディアールがどのように進化していったのかを振り返っていきたいと思う。

    知られざるフェラーリの「2+2」ストーリー(1960-1967)【フェラーリ名鑑】

Mondial 8(1980)

フェラーリに“2+2”、しかも比較的リーズナブルな8気筒モデルをラインナップさせようと、親会社であるフィアットが考えたのは当然のことだった。この頃のイタリアの自動車産業は、まだ完全な回復期に入ったとは言い難かった。しかしポルシェ911のように、すでに確固たる市場を確立した2+2のスポーツカーの姿もあった。ランボルギーニでさえ、V8ミッドシップの2+2モデル「ウラッコ」を鬼才パオロ・スタンツァーニの設計で生み出していた。パフォーマンスのみならず、実用性にも富む4シーターモデルをデビューさせることは、同じ8気筒の2シータースポーツと同様に、いやそれ以上にフィアットには重要な戦略だったのだろう。

都会的で洗練されたピニンファリーナのデザイン

モンディアール、すなわち“世界”とネーミングされた期待の2+2フェラーリは、1980年のジュネーブ・ショーで正式に発表される。フェラーリがモンディアールの名を採用するのは、1953年にF1GPに投入された500モンディアール以来のこと。フェラーリがいかにこの2+2に大きな期待を寄せていたのかは、このネーミングからも想像できるところだ。

モンディアールのファーストモデルは「モンディアール 8」と呼ばれ、デザインはもちろんピニンファリーナによるもの。そのディテールには、2シーターの308GTBに共通する部分も数多くあり、また直線と曲線を巧みに使い分けたライン構成に都会的な洗練された印象を抱く者も多いだろう。フロントシートまわりは、リアシートのスペースが確保されている分、逆に開放的に感じる。モンディアール8の「8」が意味するミッドのV型8気筒エンジンは、1981年に誕生していた308GTBi/GTSiと共通の214ps仕様。フレームやサスペンションの構造も同様だが、ダンパーやスプリングなど個々のセッティングは当然ながらモンディアール8独自のものだ。

Mondial Cabriolet(1983)

1982年には4バルブ化した「クワトロバルボーレ」へと進化

モンディアール8は1982年半ばまで生産が継続されるが、この年の夏には4バルブ仕様の新型エンジンが搭載される。車名も「モンディアール・クワトロバルボーレ」となり、最高出力も厳しい排出ガス規制をクリアしながら240psを達成。そしてこのクワトロバルボーレから待望のカブリオレがラインナップに加わり、その後のモンディアールのセールスに強い追い風を生み出した。

Mondial T(1989)

縦置きエンジンとなった「モンディアールT」

また1985年には2シーターの328に相当する「モンディアール3.2」がデビュー。そして、1989年に328から348にフルモデルチェンジされると、モンディアールは縦置きエンジン+横置きトランスミッションというパワートレーンをそのまま採用し、トランスミッションの横置きを意味する「T」を車名に添えた「モンディアール T」へと進化を果たす。3405ccの排気量から最高出力300psを発し、当時のヴァレオ社と共同で開発が進められた2ペダルの“ヴァレオ・マチック”という自動クラッチシステムの搭載も実現している。

モンディアールは常に8気筒2シーターとともに、あるいはその先を歩むパイロットモデル的な存在として進化を続けてきたが、その直接的な後継車は誕生することはなく、1993年に生産は中止される。トータルの生産台数は約6000台。それは十分な成功といえるのではないだろうか・・・。

【SPECIFICATION】

フェラーリ モンディアール 8

年式:1980年
エンジン:90度V型8気筒DOHC(2バルブ)
排気量:2926cc
最高出力:157kW(214hp)/6600rpm

乾燥重量:1445kg
最高速度:230km/h

フェラーリ モンディアール クワトロバルボーレ

年式:1982年
エンジン:90度V型8気筒DOHC(4バルブ)
排気量:2926cc
最高出力:176kW(240hp)/7000rpm

乾燥重量:1430kg
最高速度:240km/h

フェラーリ 3.2 モンディアール カブリオレ

年式:1985年
エンジン:90度V型8気筒DOHC
排気量:3185cc
最高出力:199kW(270hp)/7000rpm

乾燥重量:1400kg
最高速度:250km/h

フェラーリ モンディアール T

年式:1989年
エンジン:90度V型8気筒DOHC
排気量:3405cc
最高出力:221kW(300hp)/7200rpm

乾燥重量:1426kg

最高速度:255km/h

解説/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)

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(GENROQ Web GENROQ Web編集部)

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みんなのコメント

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  • nep*****|2019/05/07 08:47

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    以前は「モンディアル」だったけれど今は「モンディアール」って呼ぶのか。
    実車は何度か見たことがあるけれど意外とカッコいいんだよね。でもリアシートは子供用か荷物置き場かな。
  • moo*****|2019/05/07 08:51

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    近所に永くモンディアールカブリオレを乗って居る方がいらっしゃいますが、フェラーリとしては少し地味な印象ながら4座と言う実用性を考えるとスタイリッシュな良い車だと思います。
  • drs*****|2019/05/07 10:35

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    カブリオレの幌の開け閉めが大変で、一度開け閉めを経験すると二度と経験したくなくなる。
    それ以外はいい車だと思うんだけど。
    昔は大嫌いでこれを買うのなら308か328と思っていたけど、今はいいなと思う。

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