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レクサス最速? 進化した新型「RC F」はどこまで速くなったのか

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レクサス最速? 進化した新型「RC F」はどこまで速くなったのか

■NEWレクサス「RC F」登場!

 レクサスは「RC F」に新たな起爆剤を打ち、大幅な改良を施して誕生させたのです。魅力的な大排気量エンジンを搭載し、リアタイヤに力を伝達して走るという稀少なスポーツカーである「RC F」が、その個性に一層磨きをかけて姿を表したことは朗報といえます。

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 RC Fの際立った個性は、まずはエンジンにあると筆者(木下隆之)は感じています。5リッターものV型8気筒エンジンは、安易にターボチャージャーの助けを借りずに472馬力ものパワーを炸裂させ、ターボチャージャーを介さないために優れたレスポンスを発揮するのです。

 ダウンサイジングという大義名分の元に、各社とも排気量を抑え、出力の不足をターボチャージャーで補うスタイルが流行していますが、それとは異なる大排気量エンジンはとても魅力的でした。

 コーナリング中のアクセル操作に対しても即座にパワーが増減します。1mmのアクセルペダル操作に10馬力がプラスされる、そんな感覚なのです。これはターボチャージャー付きのエンジンには望むべくもない特性として走り好きの心を掴んで離しません。

 しかも、FR駆動であることもRC Fの魅力。エンジンをフロントに搭載し、リアタイヤを駆動させるパッケージは、素直なハンドリングを得るには都合が良いのです。その素直なエンジンと素直なFR駆動のコンビネーションには走りの醍醐味が恐縮されているといって良いでしょう。

 ハンドルだけに頼ってコーナリングするのではなく、アクセル操作によってコーナリング中の挙動をコントロールすることはやや上級テクニックになりますが、そういった走りが可能なドライビングフリークにはたまらないシステムなのです。

 そして今回の改良はとても素晴らしいものでした。そういったRC Fの魅力をさらに磨き込んだのです。エンジンのレスポンスかさらに鋭敏になりました。

 サスペンションの味つけも変更されています。路面の凹凸を拾うとぴょこぴょこ跳ね回るほどサスペンションの反力を高めています。その辺りに曲者ぶりを秘めていますが、アクセルの微調整でコーナリングするというRC Fの武器が際立ったことは嬉しいことですね。

 軽量化も進めました。最大で80kgものダイエットに成功したといいますから、尋常な変化ではありません。とくに、ボディや内装といったいわば上屋の軽量化だけでなく、走りに直結するバネ下の、つまりサスペンションやタイヤなどの軽量化に成功したといいますから走りが軽快になったのも当然です。

■レクサス「RC F」の乗り味は?

 実際に違いはあきらかでした。限界域でのコーナリングが研ぎ澄すまされました。試乗会は、アメリカのサーキットで開催されたのですが、度重なるドライブでタイヤは酷使されており、本来の性能を発揮できる状態ではありませでしたが、アンダーステアは軽微でしたし、コーリング中のアクセルオン操作に対して挙動が反応し。そこに進化の形跡を見た思いでした。

 実は新型RC Fには、さらにもうひとつのサプライズが準備されています。さらに軽量化をすすめ、限界性能を高めた「パフォーマンスパッケージ」を設定していることです。

 ボンネットやテールエンド下部のディフューザーをカーボン製にし、リアウイングを固定式にすることで可動式では必要だったモーターなどを省きました。カーボンセラミックブレーキやチタンマフラーの設定も軽量化に貢献しています。

 これはほんの一例ですが、細部に渡ってこれまで見落としていた無駄を省くことで、信じられないほどの軽量化に結びついたのです。

 重心から遠く離れた前端や後端の軽量化は、中心部分の軽量化以上に効果があります。その細工は、旋回中のハンドルの切り増しなどに効果があり、クルマがクルリと回転しやすくサーキット走行も楽しみたい人には最適なマシンだといえそうですね。

 レクサスRC Fが誕生してから時が経ちます。素直でハイパワーな大排気量エンジンとFR駆動の組み合わせで稀少なジャンルを牽引してきました。これからも、走り屋の琴線を刺激していくことに疑いはありません。

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