クルマを選ぶ際の優先順位に安全性能を挙げる人は多い。
政府も、増加する高齢運転者の交通事故防止対策の一環として、自動ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置などを搭載したクルマ(安全運転サポート車)に、「サポカー(セーフティ・サポートカー)/サポカーS(セーフティ・サポートカーS)」という愛称を付ける普及活動を2017年から行っている。
出るや!? 出ざるや!? 2019年に出るはずの注目5車の行方
でも、パッと見ただけじゃ、どんな装備が付いていて、どんなクルマがあるかわからない。なにせ今回取り上げたコンパクトカー・軽自動車だけでも、現行62車種が出揃うのだ(他社が開発・生産した車を自社製品として販売するOEM車含む)。
そこで、「クルマにとって一番の“悪”は交通事故。ゆえに安全装備は重要。でも居住性、走行性能、価格の割安感なども大切でバランスのよさがキモ」という自動車ジャーナリスト渡辺陽一郎氏に、安全装備やその性能を軸に、クルマの総合評価も加味して3台ずつ選出してもらった。
※本稿は2018年11月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年12月26日号
■コンパクトカーのオススメ TOP3
■1位 ホンダ フィット
価格:142万8840~241万9200円
※ハイブリッド車・モデューロスタイルを含めた価格帯です。
■2位 マツダ デミオ
価格:139万3200~227万8800円
※ディーゼル車を含めた価格帯です。
■3位 日産 ノート e-POWER
価格:190万1880~275万8320円
※e-POWERのみの価格帯です。
1位にはフィットを選んだ。安全装備のホンダセンシングは、歩行者や車両を比較的高い速度まで検知して、運転支援機能のクルーズコントロールも備わる。前席の下に燃料タンクを搭載するなど空間効率も高めたから、後席の足元空間が広く4名で乗車しても快適だ。立体駐車場にもとめられるので実用性も高い。機能が幅広く割安感あり。
2位はコンパクトカーのなかで安全装備を最も高めたデミオ。後方の並走車両を検知する機能が備わるのがポイント。オプションでスマートブレーキサポート&マツダレーダークルーズコントロールを装着すれば、車両に対する緊急自動ブレーキの作動上限速度が、80km/hから100km/hに高まり、クルーズコントロールも加わるからペダル操作も軽減される。1.5Lのガソリン、クリーンディーゼルターボともに動力性能に余裕があって安定性も高い。
3位はノートe-POWER。コンパクトカーのなかでは価格が高いが、e-POWERはモーター駆動の作用で加速が滑らかに感じる。アクセル操作だけで速度を自在にコントロールする楽しさも! 緊急自動ブレーキは、車両については夜間も検知され、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも備わる。長距離移動も快適だ。
■ホンダ フィット(ハイブリッドL ホンダセンシングなど/サポカーSベーシック+)
・システムの名称:ホンダセンシング
・システムの構成:ミリ波レーダー+単眼カメラ
・自動ブレーキ/対車両(昼夜):標準装備(自車 5~80km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(自車 5~80km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 60~100km/h)
・ブラインドスポットモニター:設定なし
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:標準装備
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:オプション
■マツダ デミオ(全車/サポカーSワイド)
・システムの名称:i-ACTIVSENSE
・システムの構成:ミリ波レーダー+カメラ
・自動ブレーキ/対車両(昼夜):標準装備(自車 4~80km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(自車 10~80km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 45km/h以上)
・ブラインドスポットモニター:標準装備
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:オプション
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:標準装備
■日産 ノート(e-POWER X ブラックアローなど/サポカーSワイド)
・システムの名称:インテリジェントエマージェンシーブレーキ
・システムの構成:単眼カメラ+ソナーセンサー
・自動ブレーキ/対車両(昼夜):標準装備(10~80km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(10~60km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 60km/h以上)
・ブラインドスポットモニター:設定なし
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:標準装備
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:カーテンシールドエアバッグのみオプション
■軽自動車のオススメ TOP3
■1位 ホンダ N-BOX
価格:138万5640~208万0080円
※N-BOXスラッシュは含まない価格帯です。
■2位 スズキ スペーシア
価格:133万3800~181万3320円
※ハイブリッド車を含めた価格帯です。
■3位 ダイハツ ミライース
価格:84万2400~134万7840円
軽自動車の1位はN-BOXだ。さまざまな機能がライバル車に勝り、そこには安全装備も含まれる。センサーにはミリ波レーダーと単眼カメラを使い、緊急自動ブレーキは100km/hまで対応する。踏み間違い加速抑制装置は前進と後退に作動して、軽自動車では唯一車間距離を自動制御可能なクルーズコントロールも備わる。
車内は前輪駆動の軽乗用車では最も広く、内装や座り心地も上質。後席を畳めば自転車を積める広さ。軽自動車に求められる機能を向上させたから価格は少し高いが、今年10月の販売はダントツで、2位比較で約2倍も売れた。
2位はスペーシアだ。スライドドアを備えた背の高い軽自動車で、販売台数はN-BOXの約半分だ。それでもN-BOXの欠点をつく特徴を持たせた。N-BOXは現行もボディが重いが、スペーシアは軽く、動力性能に余裕があって実用燃費も優れる。安全面では後退時のブレーキサポートを採用した。エンジン出力を絞るだけでなくブレーキも積極的に作動させる。
3位はミライース。全高は立体駐車場を使える高さに抑えられ、2WDの車両重量は700kg以下と軽量。動力性能と実用燃費が優れ、安全装備面も満足いくレベル。
そして価格は安全/実用装備を充実させたX・SA3が108万円と安い。また後席の足元も意外に広い。N-BOXの総合的な満足度には驚かされるが、ミライースで充分と感じるユーザーも多い。
■ホンダ N-BOX(G・L ホンダセンシングなど/サポカーSワイド)
・システムの名称:ホンダセンシング
・システムの構成:ミリ波レーダー+カメラ
・自動ブレーキ/対車両(昼夜):標準装備(自車 5~100km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(自車 5~100km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 60~100km/h)
・ブラインドスポットモニター:設定なし
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:標準装備
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:オプション
■スズキ スペーシア(全車/サポカーSワイド)
・システムの名称:デュアルセンサーブレーキサポート
・システムの構成:単眼カメラ+レーザーレーダー
・自動ブレーキ/対車両(昼夜):標準装備(自車 5~100km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(自車 5~60km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 60~100km/h)
・ブラインドスポットモニター:設定なし
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:設定なし(ターボ車にはクルーズコントロールあり)
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:サイドエアバッグのみ標準装備
■ダイハツ ミライース(G“SA3”など/サポカーSワイド)
・システムの名称:スマアシ3
・システムの構成:ソナーセンサー+ステレオカメラ
・自動ブレーキ/対車両(昼):標準装備(自車 4~80km/h)
・自動ブレーキ/対歩行者(昼):標準装備(自車 4~50km/h)
・自動ブレーキ/対自転車:設定なし
・踏み間違い加速抑制装置:標準装備(前進、後退)
・車線逸脱警報:標準装備(自車 60km/h以上)
・ブラインドスポットモニター:設定なし
・オートマチックハイビーム:標準装備
・レーダークルーズコントロール:設定なし
・サイド&カーテンシールドエアバッグ:サイドエアバッグのみ(G“SA3”のみ標準装備)
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