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今や希少となった400ccモデルのスタンダード ホンダ「CB400 SUPER BOL D'OR」

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今や希少となった400ccモデルのスタンダード ホンダ「CB400 SUPER BOL D'OR」

■優等生だった彼(バイク)に再会したら、ちょっとだけ野性的になっていた(笑)

 ホンダのCB400シリーズといえば、ライダーなら誰もが知っているバイクなのではないでしょうか? というもの教習所で二輪普通免許(いわゆる中免)の教習車となっているので、教習所で免許を取得した人なであれば、誰もが乗ったことのあるバイクということなのです。いわゆる、優等生バイク。そんなイメージを持つ人が多いかもしれません。初心者からベテランまで、安心して乗ることができる、ものすごく良くできたバイクなのです。

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 私が初めて乗った中型のバイクも教習所のCB400 SUPER FOURでした。彼にはバイクについてのアレコレ教えていただいたものです。スラロームで勢い良くアクセルを煽ってふっとばされたり、クランクで曲がりきれずに突っ込んだり、握りゴケしたりと、足に青アザもたくさん作ってくれました。

 さらには、この業界に入って初めてのツーリングロケでの相棒もCB400 SUPER FOUR。自分以外のバイクに乗るのも初めてで、緊張した結果そのロケで教習車以来の初ゴケという洗礼を受けました。どれもこれも今となっては懐かしい思い出だったりするのです。その後は2、3回しか乗る機会に恵まれず、今回、兄弟モデルであるCB400 SUPER BOL D’OR(スーパーボルドール)に久々に再会したわけなのですが。

 バイクを目の前にして「あれ、400ccってこんなに大きかったっけ?」とちょっとドキッとさせられたのです。というのも、400ccという排気量に多少なりとも気軽に構えてしまっていたこともあるのですが、ハーフカウルがついているとはいえ、400ccには見えない存在感というかオーラを纏っていて、久々に再会した初めての人、いやバイクは、もしかして変わってしまったのかしら…?と不安になってしまったのです。

 さらには、最近の400cc以下の新型ラッシュで、普通免許で乗れるとはいえ、400ccでも125ccでも250ccでも、単気筒や2気筒といったスリムなバイクに乗る機会の方が多く、直4(直列4気筒)に乗るのも久しぶり、ということもあり、大型でも2気筒が多く、由緒正しき正統派の直4ネイキッドバイクにしばらく乗っていなかったな、と思い出したりもしたのです。

 今回試乗したのは2018年モデルのCB400 SUPER BOL D’OR。ボルドールという24時間耐久レースにも使われる名前がつけられたこのモデルは、ハーフカウルとウインドスクリーンが装着され、高速巡航時の安定性や、長距離を走行する際の快適性などを追求したモデルとなります。

 平成28年度の排ガス規制を見事にクリアし、最高出力は従来モデル比で2Kwアップして41Kwに。マフラーが2室構造となり、サスペンションのセッティングも変更しています。エンジンがクリーンになっただけでなく、さらにスポーティーさに磨きをかけたという感じ。

■CB400SBの乗りやすさは半端ないっす!

 スロットルを捻ると、独特の直4サウンドが気持ちいい! こんなに野太かったかしら? と思いながらも気持ちよさが加速し、クオーンという排気音に乗せられて、必要もないのにスロットルを煽りたくなる衝動に駆られる始末。乗り出しは良好? と思いながらも初めての人はやっぱり変化していた。

 昔はなにも考えずにスコーンスコーンとギアを素早く上げて行くことにストレスを感じなかったのですが、ほんの少しだけシビアになっているような感じを受けたのです。スロットルを閉じている状態から開けるときに、ちょっとだけドンツキが感じられてタイミングが取りにくい。他のバイクだったら、疑問に思わない挙動にも、CB400だからこそ疑いの目を向けてしまっただけ、ということだけなのかもしれません。でも慣れてくると、それが逆にワイルドに感じられて楽しくなってきてしまったのです。無個性だった彼が、個性を発揮したような、ほんとうにささやかな出来事だったのですが、それがいい意味でのサプライズでありワクワクさせられたのでした。

 とはいえ、その乗りやすさは半端ないっす。相変わらずの完成度の高さで、目線を向ければその方向に曲がっていく素直なハンドリングに、キビキビとしたスロットルレスポンス。今回は街中だけでの試乗となったのですが、プチ渋滞でも、Uターンでも、交差点でも大きなストレスを感じさせないところがさすがという感じ。低速でも扱いやすく10km/h以下の速度で走っていても、エンストしないという優秀さ。さすが4気筒ステキ! 半クラがいらないというのは、手が小さく握力が弱い女性にとってはこの上なく幸せなことで、こんな恩恵も忘れてしまっておりました。これでツーリングにいったら、ワインディングもキビキビと楽しそうだし、疲れ知らずでどこまでも走っていけそうな予感がします。

 ライディングポジションはというと、足つきは良好。シート高が755mmと一般的な数値ではあるのですが、身長157cmの私だと、両足をつけようと思うとつま先立ち状態。とはいえ指がしっかり着くつま先立ちのバレリーナ状態ではないので、バイクにしては良好な部類といえます。どんなバイクでもハンドルを前に引きたい、ステップの位置をいじりたい…と思ってしまうのですが、CB400 SUPER BOL D’ORはバランスが良くどこもいじらなくてもちょうどいい。しいていったら、足を下ろす場所にステップがあるので、それがあたってアザになる、というところくらいです。日本人の体型に合っているのだな、と再確認したのでした。

 2019年モデルはカラーリングが変更され、CB400 SUPER FOUR / SUPER BOL D’ORともにABSが標準装備となります。さらにCB400 SUPER BOL D’ORは、スポーツグリップヒーターとETC2.0車載器が標準装備に! 400ccクラスでグリップヒーターの標準装備はかなり贅沢ですっ!  400ccというクラスを越えた楽しみがある、それがCB400 SUPER FOUR / SUPER BOL D’ORという、バイクのスタンダードとも言えるモデルなのです。

「CB400 SUPER BOL D’OR」の価格(税込)は、102万1680円からとなります。

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