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若者を虜にしたロングノーズの2代目「フェアレディZ」 マンハッタンカラーのTバールーフが最高!

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若者を虜にしたロングノーズの2代目「フェアレディZ」 マンハッタンカラーのTバールーフが最高!

■スタイリッシュに生まれ変わった2代目「フェアレディZ」

 サザンオールスターズのデビューや、ピンクレディー「UFO」、山口百恵「プレイバックPart2」、矢沢永吉「時間よ止まれ」などのヒット曲が次々とリリースされた1978年、日産は2代目となる「フェアレディZ」(S130型)を発売しました。

日産「フェアレディZ」(初代) 優雅でコワモテ? 「淑女」はなぜ「Z」をともなうのか

 ヨーロッパの高級GTカーのようなスペックと、直列6気筒エンジンを収める『ロングノーズ』『ファストバック』の魅力あるスタイルで大人気となった初代「フェアレディZ」(S30型)のスタイルを踏襲しながら、2代目「フェアレディZ」は全長4420mm/全幅1690mm/前高1295mmと、さらに伸びやかなフォルムを持ち、特にアメリカ市場で「Z Car」(ズィー・カー)人気を不動のものとしました。

 当初、海外向けモデルに搭載されていた、電子制御燃料噴射装置付2.8リッターSOHC直列6気筒(最高出力145PS、最大トルク23kg-m)の「L28E型」エンジン搭載車「フェアレディ280Z」と、「スカイラインGT」(GC210型)などと同じ2リッターSOHC直列6気筒「L20E型」エンジン(最高出力130PS、最大トルク17.5kg-m)を搭載した「フェアレディZ」がラインナップされました。

 ボディ全長が伸び、5ナンバー枠の上限近い車幅となった2代目「フェアレディZ」の乗り味は、初代に比べると車重が増したこともありマイルドな印象でした。また、初代同様に4人乗りの「2by2」も用意されました。

 ほんの少しだけ攻めたドライビングをすると、シートの直後にリアタイヤがあることや「セミトレーリングアーム」化されたリアサスペンションにより、滑り出しが把握しやすく、「フェアレディ280Z」ではトルクフルな2.8リッターエンジンのスロットルレスポンスと相まって、初代以上に「運転した人間には解かる、Zらしいドライビングフィール」を楽しめるクルマとなっていました。

■「Tバールーフ」の設定やターボの追加でラインナップを拡大

 1980年には、ルーフセンターを残しながらもオープンエア・ドライブが楽しめる、左右独立の脱着式グラスルーフを持つ「Tバールーフ」もラインナップされました。

 アメリカ市場では、万が一の事故の際に乗員が車外に放り出される可能性が高いからと、オープンカーに否定的な風潮が広まり、サンルーフ装着が一般的になりました。

 ルーフ面積の小さな「フェアレディZ」ではルーフの真ん中を残して脱着式とすることで、ユーザーニーズを満たしたものとなっていました。シルバー/ブラック、シルバー/ブルーなどの2トーンカラーも用意し「マンハッタンカラー」と呼ばれ、「Tバールーフ」との組み合わせは若者の憧れになりました。

 1981年10月にマイナーチェンジを行ない、全モデルともに「スカイラインGT」(R30型)と同じ電子式エンジン集中制御システム「NISSAN ECCS」に変更され、省燃費化と低公害化を図りました。

 同時に2.8リッターのL28E型エンジンは「フェアレディZ」専用にチューニングが施され、スロットルレスポンスの向上とパワーも最高出力155PS、最大トルク23.5kg-mに引き上げられました。

 サスペンションも変更され、同時にハンドルのギアをボールナット式からラックアンドピニオン式に変更し、ダイレクト感を強めるなど、ドライバーに対するスポーツカーらしさの演出も行なわれました。

 また、このマイナーチェンジで、スチール製のメッキバンパーからボディ同色のカラードバンパーに変更されました。前期モデルではバンパーにゴム製のオーバーライダーが付いているのが、エクステリアからわかる「フェアレディ280Z」の特徴だったのですが、後期モデルではエクステリアが統一されたことにより、ナンバープレートやエンブレムを見ないと判別できなくなっています。

 1982年に、輸出仕様に搭載された2.8リッターSOHC直列6気筒ターボエンジン「L28ET型」の国内発売を待ち望む声が増えていましたが、その願いは叶わず、10月に「スカイラインGT-TURBO」と同じ「L20ET型」2リッターSOHC直列6気筒ターボエンジンを搭載した「フェアレディZターボ」を発売しました。

 最高出力145PS/5600rpm、最大トルク21kg-m/3200rpmのスペックは、280Zの155PS/23.5kg-mには数値的には及びませんが、高速道路での追い越し加速では280Zを上回るほどでした。

 また海外で進んでいたタイヤのロープロファイル(低偏平率)化の影響もあり「フェアレディZターボ」は国内で初めて60%プロファイルとなる215/60R15サイズのタイヤを標準装着し、昭和50年代のスポーティーカーで一般的だった70%プロファイルから大きく進化しました。

 その後、1983年に3代目「フェアレディZ」(Z31型)にバトンタッチするまで、生産されました。

※ ※ ※

 2代目「フェアレディZ」は初代ほど神格化されてはいないものの、いまも日米に愛好家が多く、ノーマルにこだわって新車さながらにレストアされたもの、かなりハードにチューンナップされたものなどが、旧車イベントや、「フェアレディZ」ミーティングに行くと見られます。

 オーナーの方に、2代目「フェアレディZ」の好きなところを聞いたことがありますが、即「スタイル!」という答えが返ってきました。

 現代のクルマはボディサイズがどんどん大きくなっていますが、5ナンバーサイズという枠のなかで「いかにかっこいいデザインにするか」と知恵をしぼった結果が、この2代目「フェアレディZ」だったのかもしれません。

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