現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまでも人気が高い S15型「シルビア」 最終型は日本初の電動メタルトップも

ここから本文です

いまでも人気が高い S15型「シルビア」 最終型は日本初の電動メタルトップも

掲載 更新
いまでも人気が高い S15型「シルビア」 最終型は日本初の電動メタルトップも

■5ナンバーサイズに戻し精悍になったシルビア

 石原慎太郎氏が東京都知事になり、『ノストラダムスの大予言』で世界が終わると戦々恐々した1999年、7代目「シルビア(S15型)」がデビューしました。

5代目日産「シルビア」 女子ウケ抜群! なにが彼女たちのハートを鷲掴みにしたのか

 先代のシルビアではボディサイズを大型化したことにより不人気といわれていましたが、7代目「シルビア」ではその反省を活かし、全長や全幅をダウンサイジングしました。グレード名称も5代目や6代目で用いられた「Q’s」「K’s」から、走りを意識した「スペックS」「スペックR」という呼び名に変えて硬派なイメージを高めました。

 全幅の縮小によって7代目「シルビア」は再び5ナンバーに戻りました。1730mmから1695mmへ35mmほどの縮小です。しかし、見た目には大幅に小さく締まったように見えるのは、デザインの力といえます。

 7代目「シルビア」は、ヘッドライトを吊り目にして側面に周り込むようにし、シャープな印象にしたことが大きな特徴です。車幅は小さくなりましたが、リアフェンダー周りのデザインを工夫し、さら迫力を増しています。

 シャシは先代と大きく変わらず、エンジンも5代目「シルビア(S13型)」の途中から直列4気筒2.0リッターの『名機』SR20DE/SR20DETと変わっていません。しかし、改良は施されており、ターボ付きMT車では最高出力が250PSと5代目の205PSから大幅に強化されています。また、6速MTがラインナップされたことも時代の流れに沿った進歩のひとつです。

■国産車初の電動開閉メタルトップを備えた「ヴァリエッタ」

 硬派な走り屋向けの演出をした7代目「シルビア」は、5代目(S13型)からの正常進化といえるクルマです。その一方で、「ヴァリエッタ」という『華』が加えられました。

 2000年5月に追加された「ヴァリエッタ」は4シーター・オープンカーです。ただし、それまでの幌の屋根と違い、金属製の素材を使用した国産車初(フルオープン車)となる電動開閉メタルトップになっています。閉じておけばクローズドボディと同じ感覚ながら、屋根を開けば幌のオープンカーと変わりない開放感が楽しめ、幌の露出がないスタイリッシュな外観となっていました。

 電動開閉メタルトップは、2001年4月にプジョー「206CC」が国内導入され、トヨタ「ソアラ」、日産「マイクラC+C」、マツダ「ロードスター」などに採用されるなど、流行した時期があります。シルビアはそれに先駆けていた存在でした。

■シルビアの歴史は排ガス規制の影響で終焉

 7代目「シルビア」は、10代目「スカイライン(R34型)」やマツダ「RX-7」など同様に、新たに施行された排ガス規制の影響を受けて2002年8月に生産終了になりました。

 スカイラインは、RB型からVQ型エンジンに変更して生まれ変わり、マツダ「RX-7」もブランクのあとで「RX-8」に後継されたことに対して、シルビアは残念ながら歴史に終止符を打ちます。

 しかし、新車販売は終了したものの、5代目(S13型)や6代目(S14型)と同様に現在でも多くの個体が現存しています。スポーティな外見と、いまでは貴重な後輪駆動のハイパワー車として、ドリフト愛好家を中心に『走り屋』にいまでも高い人気を誇っています。

 近年では、日産は『スカイライン・ブランド』とは別に『GT-Rブランド』を生み出し、トヨタは『86ブランド』や『スープラ・ブランド』を復活させています。シルビアについても、自動車専門誌などで後継モデルについて幾度となく話題に上がりますが、日産からは公式な声明は出ていません。今後、シルビアの後継モデルが世に出るのか、期待して待つことにしましょう。

※一部内容を修正しました(8月28日10時55分)

こんな記事も読まれています

アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
モーサイ
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
カー・アンド・ドライバー
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
AutoBild Japan
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
くるまのニュース
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
レスポンス
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
モーサイ
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
WEB CARTOP
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
くるまのニュース
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
レスポンス
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
決算期3月は乗用車全セグメントで前年実績割れ!SUVマーケットはどうなっている?(24年3月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
決算期3月は乗用車全セグメントで前年実績割れ!SUVマーケットはどうなっている?(24年3月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
カー・アンド・ドライバー
ホンダが新型「5ドアスポーツクーペ」を世界初公開! 流麗デザイン×斬新ハンドル採用! 25年内に登場予定の新型「GT コンセプト」 北京で初披露
ホンダが新型「5ドアスポーツクーペ」を世界初公開! 流麗デザイン×斬新ハンドル採用! 25年内に登場予定の新型「GT コンセプト」 北京で初披露
くるまのニュース
グーグルマップの“2台使い”が最適解!? GWの高速道路で大渋滞!「そのまま乗り続けるか次のICで降りるべきか」問題をどう乗り切る?
グーグルマップの“2台使い”が最適解!? GWの高速道路で大渋滞!「そのまま乗り続けるか次のICで降りるべきか」問題をどう乗り切る?
VAGUE
トヨタ新型「“SUV”ミニバン」発表! タフ顔&高級内装がカッコイイ! アンダー400万円の“充実装備”が嬉しい「GX O」印に登場
トヨタ新型「“SUV”ミニバン」発表! タフ顔&高級内装がカッコイイ! アンダー400万円の“充実装備”が嬉しい「GX O」印に登場
くるまのニュース
うおおおお!!  マツダ6の後継が中国で爆誕!?  新型セダン[EZ6]超絶カッコいいやん!!  丸テールに内装もハンパない【北京ショー】
うおおおお!!  マツダ6の後継が中国で爆誕!?  新型セダン[EZ6]超絶カッコいいやん!!  丸テールに内装もハンパない【北京ショー】
ベストカーWeb

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177.0271.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

118.01320.0万円

中古車を検索
シルビアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177.0271.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

118.01320.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村