軽自動車といえばホンダN-BOX。そんな時代が長く続いている。2017年のフルモデルチェンジにより、しっかりとしたボディやVTECエンジンなどクルマとしての基本性能を上げ、また先進安全装備である「ホンダセンシング」を標準化するなど軽自動車のスタンダードとしてカテゴリーの基準を上げていると感じるユーザーも多いことだろう。
もはや登録車を含めてもライバル不在、圧倒的な存在と思えてきたN-BOXにチャレンジャーがあらわれた。それが、スズキ・スペーシアだ。以前は、N-BOXに代表される軽スーパーハイトワゴンカテゴリーではダイハツ・タントの後塵を拝するばかりだったが、2017年12月にフルモデルチェンジしてからは状況が一変している。2018年に入ってからの販売ランキング(全軽自協調べ)を見てみると、5位(1月)、3位(2月)、2位(3月)。2位(4月)と着実に支持を集めている。
スズキ新型スペーシア試乗 標準NAvsカスタムターボ 乗り心地を含めて走りで選ぶならカスタムターボ一択
スーツケースをモチーフとした新スタイリングは、ユニークなだけでなく、前型モデルに対して全高を50mm上げるなどキャビンを拡大することでライバルに劣らぬ空間を実現した。さらに赤外線レーザーセンサーと単眼カメラを組み合わせた先進安全装備「デュアルセンサーブレーキサポート」を標準装備としたことも、ライバルたるN-BOXと比べても安全装備では互角といえる。もっとも、N-BOXに備わるACCの設定がないのはスペーシアのウィークポイントでもあるが……。
一方で、スペーシアには「ハイブリッド」という、記号になるメカニズムを持つ。システム自体は12VのISG(スタータージェネレーター)を用いた簡易的なマイルドハイブリッドだが、テールゲートに貼られた「HYBRID」のエンブレムはライバルとの差別化においては効果的だ。それでいて、エントリーグレードの価格は133万3800円と、N-BOXの138万5640円に対して、しっかりとお買い得感を見せているのは、市場の支持を拡大している要因だろう。
そのほか、ヘッドアップディスプレイ(軽自動車としてはスズキ・ワゴンRについで2番目)や後席に冷暖房の空気を送るサーキュレーター(日産デイズルークス、三菱eKスペースにつづく装備)など、装備面でも軽自動車ユーザーの心をキャッチする充実ぶり。ラゲッジに自転車を載せやすくするためのガイドまで用意するなどディテールの作り込みからも力作であることは実感できる。
ホンダ全体のラインナップを見渡しても日本市場で使うことを考えると飛びぬけた完成度を誇るN-BOXを倒せるクルマはしばらく登場しないと言われてきたが、スペーシアにはその可能性を感じてしまう。
果たして、これからの軽自動車セールスランキングはどのように推移するのか。しばらく目が離せない状況といえそうだ。
(文:山本晋也)
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