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消えゆく可能性大! 今のうちに乗っておくべき庶民が買える6気筒エンジン搭載車6選

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消えゆく可能性大! 今のうちに乗っておくべき庶民が買える6気筒エンジン搭載車6選

 ダウンサイジングターボ全盛の現在6気筒は減りゆく運命

 昨今は「エンジンの小型化、小排気量化をターボやスーパーチャージャーといった過給機の装着で補う」というダウンサイジングターボが日本車、輸入車問わず普及していることもあり、2.5リッターから3リッター級の6気筒エンジンは直6、V6問わず、2リッター直4ターボに置き換わってきている。

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 そうしたなか、「普通の人が買える範囲の価格」の6気筒エンジン搭載の新車は、後述するただ1台しか思い浮かばなくなってしまった。もちろんダウンサイジングターボの普及で燃費は向上し、コストも安くなり(販売価格は別の問題だが)、何の問題もない。

 しかしムダと言われればその通りながら、6気筒エンジンにはスムースなフィーリングや官能的なエンジン音といった捨てがたい魅力もある。そこで当記事では「今後本当に乗れなくなってしまうかもしれない6気筒エンジンに今こそ乗りたい」というテーマで、新車はリーズナブルな価格、中古車は軽い気持ちで買える価格かつ基本的に負担にならない範囲の維持費で済む6気筒エンジン搭載車を探してみた。

■新車編

●トヨタ・マークX ・価格:265万6800円~

 冒頭に書いたただ1台の新車というのはマークXのことだ。2009年に登場した現行マークXは、これまでに2回のマイナーチェンジを受けているが、搭載される2.5リッターと3.5リッターのV6エンジン、クルマの土台となるプラットホームともに、2003年登場のゼロクラウンから使っているものだ。そういった事情もあり、クルマ自体はV6エンジンを積んだFRのセダンとしては「まあ普通」というのが率直なところ。

 しかし、ダウンサイジングターボの普及により、気づくと300万円程度で買えるV6エンジンを積んだFR車はマークXだけになってしまった。マークX以外の日本車でFRのV6エンジン搭載車を探すと、価格は最低でもクラウンのロイヤルサルーンで450万円もすることもあり、俄然マークXのコストパフォーマンスと”6気筒+FR”というのは記号性だけでも魅力がある。

 さらにいつフルモデルチェンジがあってもおかしくない現行マークXだが、今後については「次期モデルがある」とも「次期モデルはなくカムリに統合される」とも言われており、後者だった場合には、本当に現実的な価格で買える”6気筒+FR”は最後となってしまう可能性もあり、それだけでも現行マークXは買っておく価値がある。

■中古車編

●トヨタプログレ(1998年~2007年)&ブレビス(2001年~2007年) ・中古車価格10万円~

 この2台は「小さな高級車≒実質5ナンバーサイズのセルシオ」というコンセプトで開発され、エンジンは2.5リッターと3リッターの直6を搭載。

 直6エンジン自体に見るべき部分はないものの、実質5ナンバーサイズのセルシオというコンセプト通り、インテリアや塗装に代表されるクオリティの高さは大きな魅力だ。

 この2台はスタイルが受け入れられなかったのに加え、このコンセプトが早すぎたのか、販売面では残念ながら成功は収められなかったが、その中古車価格はクルマの内容を考えれば激安なのが嬉しい。昨今は当時以上に高齢化が進んでいることを考えると、現代版のプログレ&ブレビスというのも見てみたいくらいだ。

●日産スカイラインセダン(先代V36型:2006~2014年) ・中古車価格30万円~

 6気筒エンジン搭載車といえばスカイラインは外せない。先代スカイラインの前期型は2.5リッターと3.5リッターのV6、後期型は2.5リッターと3.7リッターV6を搭載する。

 直6エンジン搭載時代のような、いろいろな意味での、良くも悪くも古典的なスカイラインらしさこそないものの、ワインディングロードを走ると文字通り「いつまででも乗っていたい」と感じるほど運転して楽しいクルマで、スカイラインの名に相応しいクルマに仕上がっている。加えて今になると意外に小さいボディサイズも魅力の1つかもしれない。

 基本的には自動車税がリーズナブルな2.5リッターを勧めるが、3.5リッターは当然ながら自動車税が高いため、そこが敬遠されて結果的に中古車価格が2.5リッターとさほど変わらないというケースもあり、自動車税の高さに目をつぶれるなら「パワーがあって新車価格は高いのを考えれば、中古車になると3.5リッターの方が得」という考え方も成り立つ。

 またV35型と呼ばれるその前のモデルは、流通台数などを考えれば3.5リッターV6を搭載するクーペの買い得感が高く、エレガントに乗れるクーペを探している人には面白い。

●スバル・レガシィ3.0R(4代目:2003年~2009年) ・中古車価格30万円~

 スバルとしては初の日本カーオブザイヤーを受賞した先々代レガシィは、新車当時の「このクルマを自分のモノにしたい!」とか、クルマが持っていた輝きといった、抽象的な魅力度は歴代スバル車ナンバー1とも言えるほどのものを備えていた、いわゆる名車の1台だ。

 3.0R系は先々代レガシィの中で2.0GT系と並ぶフラッグシップで、排気量は3リッター。近代の四輪ではスバルとポルシェしか例のないフラット6(水平対向6気筒)を搭載する。

 スバルの3リッターフラット6は大排気量ながら低速トルクが太くないため、ATとの相性が良くはない。その代わりに、もともと少ない中古車の流通がさらに少ないという弱点はあるものの、クロスレシオの6速となるMTだと別のクルマのように生き生きと走り、人によっては一生モノと感じるほどのクルマ全体の魅力を持つ。

 またクルマ好きであれば「スバル以外はポルシェしかないフラット6に乗ったんだ!」という自分のクルマ遍歴をこの価格で残せるだけでも、買ってみる価値はあるのではないだろうか。

●VWパサートV6 4モーション(先代:2006~2011年) ・中古車価格40万円~

 VWパサートは前述のレガシィと同じ車格のセダンとステーションワゴンで、ボディサイズは大きめで広いキャビンとラゲッジスペースを持つというのも特徴だ。

 最上級グレードとなるV6 4モーションは、3.2リッターV6+車名通りの4WDというパワートレインを持ち、長距離になることが多いスキードライブなどにはパワーに余裕があることもあり、レガシィ同様にピッタリに相棒でもある。

 それだけでなく、搭載されるV6エンジンは車内はもちろん、車外にもフル加速時にはノーマルマフラーでも惚れ惚れするほどの美しいサウンドを響かせてくれる点も素晴らしい。自動車税は少々かさむが、それさえ目をつぶれば素晴らしいコストパフォーマンスを持つクルマだと思う。

●BMW323i・325i(先代2005年~2012年) ・中古車価格40万円~

 BMW3シリーズはスカイラインと双璧を成す6気筒エンジン搭載車(その中でもさらに希少な直6エンジンだ)である。現行3シリーズは4気筒の2リッターターボが中心で、6気筒エンジンは800万円もする贅沢品となっている。それだけでも6気筒エンジン搭載車がそれなりにあった先代3シリーズは魅力あるモデルで、クルマ自体もBMWらしい完成度を持っており、申し分ない。

 にも関わらず中古車価格は高いどころか、これはBMWの不名誉な伝統なのだが、ダブついた在庫車を強烈な値引きで処分したり、それでも売れない場合には登録済未使用車として乱発してしまう副作用なのか、稀少性があるか、もしくは特殊なモデル以外中古車は安い。それでいて一般的に見れば「いいクルマに乗ってる人」とか「クルマ好きの人」といういいイメージを持たれるというのも嬉しいというか、その意味でのコストパフォーマンスも高い。

 また「さらに安い価格でとりあえずBMWの6気筒に乗ってみたい」というなら、さらに1つ前のE46型と呼ばれる先々代3シリーズの6気筒エンジン搭載車がオススメだ。メチャクチャに古い年式でも走行距離が多いという訳でもないのに、20万円程度から流通しており、E46型は加えてボディサイズが小さいという人によっては魅力に感じるも部分もあり、本当に気軽な気持ちで買えるクルマの割には面白い存在だ。

 ここまで挙げた6台は6気筒エンジン搭載車というだけではない魅力も持つクルマたちで、筆者も原稿を書いていて非常に面白かった。また私事であるが、筆者はインターネットで中古車をチェックするのが数少ない趣味の1つなのだが(買わなければ本当にお金の掛からない趣味だ)、この原稿を書くために中古車をチェックしていたら価格が安いこともあり、自分で何か欲しくなってしまったくらいだ!

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