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安全面で有利とのデータも! AT車よりMT車が優れているポイント6つ

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安全面で有利とのデータも! AT車よりMT車が優れているポイント6つ

 運転の楽しさ以外にも隠れたメリットがある

 乗用車の新車販売の98%以上がAT車という昨今、圧倒的な支持率に応えて、日本の自動車メーカーはオートマチックトランスミッションの開発に多額のコストをかけていて、多段化など技術的な進歩も進んでいる。それに比べMT車は、オートブリッピング機能ぐらいしか新しい技術は加わっていない……。F1でもセミATが当たり前の時代だが、MTにはMTの良さがある。その利点を再確認してみよう。

【噂の真相】MTのシフトレバーに手を置くのはNG?

 1 )エンジンの回転域を任意に選べる

 EVのモーターと違って、エンジンは回転数の上昇にしたがってトルクが盛り上がり、ある回転に達すると、今度はトルクがしぼんでいく。エンジンによって、その一番力を発揮し、気持ちよく走れる回転数=トルクバンドは決まっていて、MT車なら、そのトルクバンドをずっと外さないで走れるというのが一番の魅力。ドライバーの加速したい、減速したいという意志にダイレクトに答えてくれるのがMT車の醍醐味だ。

 2)微妙な速度調整が得意

 MT車はアクセルオンもダイレクトだが、アクセルを戻したときのレスポンスも非常にいい。前走車に追いつきそうになったときも、アクセルを微妙に戻せば、ブレーキを踏む必要がないことも多い。それに対し、AT車はアクセルを戻しても車速への反応が鈍いので、必然的にブレーキの出番が多くなる。また、坂道を下るときも、エンジンブレーキを器用に使えるMT車のほうが好ましい。

 3)運転している実感が大きい

 MT車は、自分でギヤを選択することで、エンジンの性能をドライバーが引き出しているという実感が味わえる。ときにシフトミスをしたり、ギヤの選択がイマイチだったりすることもあるが、スキルの上手い・下手がそのままクルマからリターンされてくるのも魅力のひとつだ。

 言い換えれば、お手柄も自分のもの、しくじりも自分次第。それがMTの特徴。シフト操作という仕事を手間だと考えず、ドライビングの大事な要素として楽しめる人なら、MTをチョイスし続けるのではないだろうか。

 4)MT車は安全

 鳥取環境大学の調査によると、車百台当たりのAT車の事故率は、MT車の約2倍も高いというデータがある。とくに、追突・出会い頭衝突・右左折時の衝突の3項目では、AT車の事故率はMT車のおよそ2倍と突出している。

 同大学では、「(ATで)運転を楽にすることは、ドライバーの運転への注意を減らし、事故を増やす」とその原因を分析している(ドライバ心理と安全運転)。また、近頃話題のブレーキとアクセルの踏み間違えによる事故も、MT車ならばかなり防げるという意見も良く聞く。

 メカニカルな問題だけでなく、MT車好きは、クルマや運転への関心が高く、平均的なスキルもATユーザーより高い可能性もあるが、いずれにせよ、統計的にはMT車の事故率が低いことは証明されている。また、18歳未満の無免許の子供が、勝手にクルマを動かす、といったリスクも、MT車ならかなり減らすことができるはずだ。

 5)シンプルなので丈夫で長持ち

 オーバーホールも難しくないMTはシンプルな構造なので、基本的に丈夫。部品点数も少ないこともあり、オーバーホールも安いし、古いクルマでも修理可能。それに対し、ATが壊れた場合は、中身が複雑でデリケートなので、ディーラーや街工場では直せない。新品もしくは、リビルト品にそっくり交換か、(高価なので)クルマごと買いかえることを勧められてしまう……。

 6)MT車は安い

 車種にもよるが、MT車のほうが新車の車体価格が安い傾向がある。とくにヨーロッパ車は、同じ車種ならATよりもMTのほうが安価でお買い得。

 7 )MT車は燃費がいい!?

 燃費についても、ATとくにトルコンタイプは、伝達ロスが大きく、燃費に不利と言われていたが、多段化+ロックアップ機構などの進化もあり、JC08モードのカタログ値では、MTよりATのほうが低燃費になっているので、燃費のアドバンテージは、もはや失われたと考えたほうがいいだろう。(計測方法が、ATに有利という面もある)

 このように、ざっと見ただけでも、MTにはこれだけのメリットがある。今や少数派のMTだが、MTならではのドライビングプレジャーを愛してやまない人も多いので、スポーツカーを中心に、各社とも数車種はMT車を作り続けてほしい。

 EVはトランスミッションが基本的に不要で、ATやCVTが嫌いという人も、DCTならOKだったりするので、10年、20年後のMTがどうなるかは、正直不安だが、仮に新車からMTがなくなっても、音楽のソフトで、アナログのレコードが見直されているように、MTでなければという愛好者は、一定数はずっといるはず。 万人向けではないが、クルマの楽しみ方のひとつとして、MT車を作り続けてほしいものだ。

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