■3列シートのSUVが増えている背景とは?
昨年12月にマツダが発売した新型「CX-8」は、同社の国内向けモデルとしては初めての3列シートSUVです。月間販売計画の1200台に対し、今年1月には受注累計がわずか1カ月で1万2000台を超えたという広報発表がありました。
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その後も順調に受注は伸び、発売から2ヵ月となる2月14日時点では1万5500台のオーダーを受け、納期も通常のマツダ車より長い2ヵ月半ほどかかっているそうです(2018年3月初旬時点)。すでに計画の1年分の受注が入っていることになります。
また、同じく昨年末に登場したレクサス「RX」の3列シート仕様も想定を超える受注(2月末までの累計で約900台)を受け、オーダーから納車まで4ヶ月半から5ヶ月程度を要するなど好調なスタートをきりました。
今年の夏には、ホンダが新型「CR-V」を国内導入しますが、こちらも3列シートモデルが用意されるとアナウンスされています。スバルも日本では発売しないようですが、大型SUVのスバル「アセント」の発売を控えています。
しかし3列シートのSUV自体は最近になって登場したわけではありません。たとえばランドクルーザーは1980年に登場した80系から3列シートモデルをラインナップに持っていたし、三菱・パジェロやいすゞ・ビッグホーン、海外ではランドローバー・ディスカバリーなど本格クロスカントリーモデルは3列シート(向かい合わせシートも含む)の多人数乗車モデルが当然のようにラインナップされています。
また、SUVと呼ばれるモデルでも、三菱・アウトランダーや日産・エクストレイル、すでに生産を終了していますがトヨタ・ヴァンガードなど3列モデルが用意されています。
■生活感の感じられないSUVに舵を切ったのか?
このように従来から存在する3列シートのSUVなのに、最近になって注目度が高まっているのはなぜでしょうか?
ヒントは、マツダがCX-8をデビューさせた背景にあります。マツダは「プレマシー」や「ビアンテ」など3列シートのミニバンをラインナップしていましたが、開発に手間やコストがかかる割には爆発的な大ヒットというわけではありませんでした。
そこでミニバンを廃止し、代わりに多人数乗車の受け皿として3列シートのSUVをラインナップすることにしたのです。実はミニバンの人気が高いのは日本を含むアジア地域だけで、自動車の大きなマーケットである北米や欧州では、それほど売れていません。
そこで日本の自動車メーカーは、ミニバンの車種を減らす代わりに世界的な売れ筋モデルである3列シートSUVを相次いで登場させているというわけです。
3列SUVのメリットは、多人数乗車モデルにもかかわらず、ミニバンと違ってデザインに生活感を感じることはありません。
いっぽうでデメリットは、居住スペース、特に3列目が広くないことです。また売れ筋ミニバンの必須アイテムといえるスライドドアではないので乗り降りしにくいと感じる人もいるでしょう。
とはいえ、ときどきしか3列目を使わないのであればこれで事足りるのも事実。実際「3列目ほとんど使わないからあればいい」と考え、それよりもスタイルを重視している人が好んでミニバンではなく3列SUVを買っていると推測できます。
かつて日本で人気があった、トヨタ・ウイッシュや背の低かったころのホンダ・オデッセイのようにスライドドアを持たないミニバンのようなスタイル重視の3列シート車が、時代に合わせて変化した姿といえるかもしれません。
SUVの人気が高まっていること、そして3列シート車に対するユーザーの嗜好の変化を受け、今後も3列シートSUVの販売台数は増えていくでしょう。
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