量産モデルのなかでもっともパワフルなマシン
イタリアの名門フェラーリが、最新モデル「812スーパーファスト」を2017年5月23日に日本初公開した。812スーパーファストは、伝統的なV12気筒エンジンをフロントに搭載した、創立70周年を迎えるフェラーリのフラッグシップモデルにふさわしいモデルである。価格は税込み3910万円。会場にはフェラーリ極東・中東エリア統括CEOディーター・クネヒテルさんとフェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリさんが登壇した。
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F12ベルリネッタをベースにした「812スーパーファスト」が持つ、ロングノーズ・ショートデッキスタイルは懐かしのフェラーリ365GTB/4デイトナを思い浮かべる。歴代市販フェラーリのなかでもっともパワフルで最速モデルながら、公道からサーキットまで楽しめるオールラウンドスポーツカーだ。
フロントに搭載するエンジンは先代のF12ベルリネッタより300ccボアアップした6.5リッターV型12気筒DOHC。800馬力/718N・mを発揮するユニットだ。このパワー&トルクの80%以上を3500rpmから発揮するため、低回転域のエンジンピックアップがよく、街なかでも扱いやすく、走りを楽しむことが可能である。フェラーリ初導入となる電動パワーステアリングも採用。またバーチャルショートホイールベース2.0システム(四輪操舵)も搭載し、高い速度域の安定性を確保した。さらに車両挙動電子制御装置のサイドスリップ・アングル・コントロールは、2013年に初採用になった458スペチアーレよりも進化しバージョンが5.0へとなった。
デザインは大きく開いたグリルが特徴的だ。このグリルはダウンフォースの増大と空力的負荷がかからないような設計となっている。また左右の端にはブレーキ冷却用エアインテークを設け、サーキットなどブレーキを酷使した際に風を取り入れ、フェードを抑える。
リヤセクションは、ボディ一体となったスポイラーを採用。これにより十分なダウンフォースを得ることができるため、余計なウイングを装着しない。リヤディフューザーはアクティブフラップを搭載し、高速走行時に17度開くことで空的抵抗を低減させる。これらエアロダイナミクスの改良によりF12ベルリネッタよりダウンフォースは10%も増加した。
インテリアは再設計され、よりスタイリッシュにスポーティーに仕上がった。人間工学に基づいて新型ステアリングホイールや最新のエアコンディショニングユニットを配置している。
フェラーリは、1947年に初のレーシングモデルでありフェラーリの名が付いた125Sを送り出してから70年が経つ。伝統的なV12エンジンを搭載した「812スーパーファスト」の登場により、より一層人々を魅了するメーカーとなるだろう。
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