トヨタが東京モーターショーで次期型「MIRAI」のコンセプトモデルを初公開！

10月24日から11月4日まで、東京ビッグサイトで開催される「第46回 東京モーターショー2019」で、MEGA WEBを会場に多様な業界の参加で実現した近未来空間を無料で体感できるイベント「FUTURE EXPO」を開催するトヨタはこのほど、このイベントで2020年末に市販型が発売される次期型「MIRAI」のコンセプトモデル「MIRAI Concept」を初公開すると発表した。

市販型の発売予定は2020年末

　現行MIRAIは、2014年12月の発売以来、水素をエネルギー源とした燃料電池車として世界で約1万台が販売された。このたび初公開されるのは、2020年末に市販型が発表される次期型のコンセプト。ボディサイズは全長4975×全幅1885×全高1470mm、ホイールベースは2920mmだ。


　このサイズは現行MIRAIより全長で85mm、全幅で70mm拡大する一方、全高は65mm低められている。ホイールベースは140mm長くなった。このコンセプトが開発の最終段階にあるとのことで、市販型のボディサイズはコンセプトモデルとさほど変わらないものになるだろう。


　燃料電池車の新たなステージを迎えるとトヨタが紹介するこのコンセプトモデルは、エコカーの枠を超えた、走りを予感させるダイナミックさと誰もが思わず振り返るエモーショナルな美しさを併せ持つスタイリングを追求。さらに、走る楽しさを持つクルマづくりに徹底的にこだわり、今までにない気持ちの良い走行フィーリングの実現を目指して開発が進められたという。


　また、FCシステムを一新することで、燃料電池自動車としての性能を大幅に向上させるとともに、水素搭載量拡大などにより、航続距離を従来型比で約30％延長することが目標に掲げられている。ちなみに、現行MIRAIの一回の満充填による航続距離は約650km（JC08モード走行パターンによるトヨタ測定値）だから、目標が達成された場合、次期型ではその距離が約845kmに伸びることになる。


　エクステリアはTNGAプラットフォームの採用により、低重心で伸びやかなプロポーションを描く。20インチサイズのタイヤ&ホイールは、ダイナミックさと軽快感に貢献する。ボディカラーは複層工程により鮮やかさと深み感を強調した「フォースブルーマルチプルレイヤーズ」を新たに開発。スポーツマインドを刺激するような“強いブルー”が追求された。


　インテリアは、ドライバーを包み込むようなインストルイメントパネルや、12.3インチのワイドモニターを搭載したセンタークラスターにより、“運転する楽しさ”と“先進のくつろぎ感”を併せ持つ、シンプル&モダンで温かみのある空間が追求。ボディサイズ拡大に伴う居住性向上により、キャビンは5人乗り（現行は4人乗り）を実現。


トヨタの田中義和チーフエンジニアは、このコンセプトモデルについて、次のようなコメントを発表している。
「エモーショナルで魅力的なデザイン、乗っているだけで笑顔になれるダイナミックで意のままの走り。ずっと走っていたくなる、そんなクルマを目指して開発してきました。燃料電池自動車（FCV）だから選んだのではなく、こんなクルマが欲しかった、それがFCV MIRAIだったと言っていただけるクルマに仕上げ、そして、水素エネルギー社会の実現をこのクルマがけん引していければと思います。是非、東京モーターショーへ足を運んでいただき、会場で実車をご覧いただければと思います。」