スカイライン400Rは脚がマイルドすぎる!? 日本の「喝！」＆「あっぱれ！」なスポーツモデル5選

　今の日本車や最近の自動車界で「喝！」を食らわしたいクルマや出来事、逆に「あっぱれ！」と称賛したいクルマや出来事に迫る……まあ日曜朝のアレ的なヤツをクルマ関係でやりたいワケです早い話。というわけで、ここでは日本のスポーツカーを取り上げ、「喝！」か「あっぱれ！」かをチェックする!!

※本稿は2023年7月のものです
文／斎藤聡、写真／ベストカー編集部、トヨタ、日産、マツダ、SUBARU
初出：『ベストカー』2023年8月10日号

■文句なしのあっぱれは3台!!

マツダ ロードスター。1.5Lエンジン搭載のソフトトップ仕様は車重が1トン前後と軽いうえ、前後重量配分は理想的な50：50。その走りはマツダが提唱する人馬一体を実現している

　今や世界中でカーボンニュートラルが叫ばれており、スポーツカーを作るのさえ大変な状況だ。実際、CO2排出量削減、電動車（EVやハイブリッド）への移行が全地球的なベクトルとなっている。だからスポーツカーを作っているだけであっぱれと言いたくなってしまう。

　そんななかでも1位に挙げてエールを送りたいのは、マツダロードスターだ。排気量1.5L、車重1トン前後のライトウエイトスポーツカー。しかもその中に、自動車工学の技術がぎゅうぎゅう詰め込まれている。

　ボディの軽量化はもちろんのこと、サスペンションジオメトリーへのこだわりとそこから生み出されたキネマティック ポスチャー コントロールという車両安定化電子制御技術を採用するなど、人とクルマの一体感を目標に作り込んできたクルマだ。まさにあっぱれと言いたい。

トヨタ GR86/スバル BRZ。トヨタとスバルのコラボにより誕生し、現行型の2代目では水平対向エンジンが2.4L化されるなどさらに進化

　次に挙げたGR86/BRZは、走りのよさに定評はあるがFR車を作ったことのなかったスバルと、FR車のノウハウはあるが走りの性能での評価がいまひとつのトヨタとのコラボによって生み出されたクルマ。

　開発言語の異なる2つのメーカーが、文字どおり一致協力して作り上げたスポーツカー。2代目になってさらに進化熟成している。

日産 フェアレディZ。1969年に初代のS30型が登場してから54年の歴史を持つ日本を代表するスポーツカー。現行型は3L・V6ターボ搭載

　フェアレディZは、54年間も作り続けられている、まさしく日本のスポーツカーといえる存在。ハイパワーFRスポーツカーの基本を押さえ、刺激的で楽しいスポーツカーを作り続けている日産にあっぱれを送りたい。

■喝の2台は細かい不満が原因……

スバル WRX S4。日本車では希少な4WDスポーツセダンであり、その性能も素晴らしいが、MT車の設定がないのはやはり残念

　一方、一喝したいのはWRX S4とスカイライン400R。といっても、いずれももの凄くよくできたスポーツセダンではある。

　S4はCVTを採用し、MTの設定がない。素晴らしく個性的な水平対向4気筒ターボエンジンを搭載してるのに、その個性を生かしきれないCVTの採用が気になる。「せめてMTの設定があればもっとS4の魅力が引き立つのに」と残念だ。

日産 スカイライン400R。405psの3Lツインターボを搭載する400Rはパワフルだが、このパワーに見合う足回りが欲しいところ

　400Rは、400ps級エンジンを搭載したFRスポーツセダンを作ったことは評価したいが、足回りがマイルドすぎる。やはり400psのパフォーマンスをさらりと受け止めるくらいの懐の深さが欲しいところ。この点が喝。

Comments

足回り硬けりゃいいって読めるが、その単純さが、なんか素人っぽいし、運転下手くそなんだろ

運転上手いやつは、何乗ってもスポーツ走行できるから、小ちゃなことでブツブツ言わない