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アラフォーが「クルマ好き」なのも納得! 80年代の「国産クーペ」が軒並みカッコ良すぎる

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アラフォーが「クルマ好き」なのも納得! 80年代の「国産クーペ」が軒並みカッコ良すぎる

流麗なボディとパワフルなエンジンを併せ持った80年代のスポーツクーペ

 強化された排気ガス規制への対応から“不遇”な1970年代を過ごしたクルマたちは、それが一段落した80年代に入ると、再びハイパワーを追求するようになりました。70年代から続く流麗なボディを持ったクーペも、80年代にはスポーツクーペを謳うようになってきます。今回はそんな80年代のクーペを紹介しましょう。

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スープラとソアラの2トップ体制を敷いたトヨタ

 国内トップメーカーとして確固たるポジションを確立していたトヨタですが、オーバー2ℓのスポーツクーペでは、空白の期間が続いていました。しかし80年代に入ると立て続けにフラッグシップとなるスポーツクーペが登場します。

 まず81年の2月にはプレステージ性を追求したスペシャルティカーの初代ソアラが登場。

 さらにその5か月後位にはセリカXXが、スポーツクーペと呼ぶにふさわしいルックスの2代目に移行しています。

 最上位機種はともに、クラウン用に開発された2.8ℓ直6SOHCの5M-EUエンジンにツインカム・ヘッドを組み込んだ、通称“ツインカム6”を搭載。170馬力の最高出力は、ライバルを圧倒するハイパワーを発揮していました。

 86年1月にはソアラが2代目に移行します。翌2月にはセリカXXもフルモデルチェンジし、同時にスープラへと車名も一新しています。

 この改変ではソアラがよりプレステージなスペシャルティカーに、一方のスープラはよりハイパフォーマンスなスペシャルティカーへと発展していきました。

 ちなみに最上位機種に用意されたパワーユニットは3ℓ直6ツインカム24バルブ+ターボの7M-GTEU(230馬力)が奢られていました。

スカイライン神話を紡ぎながらGT-Rの登場を待ったニッサン

 60年代後半から70年代序盤にかけて数々のレースで活躍し、スカイライン神話を編み出した日産ですが、70年代中盤以降はライバルの反攻で防戦を強いられるシーンが増えてきました。

 そして迎えた80年代前半は6代目の通称“ニューマンスカイライン”が、同後半は7代目の通称“7th(セブンス)”がラインナップを支えることになりました。

 前者には2ℓ直4ツインカム16バルブのFJ20を搭載した2000RSがラインナップされ、さらにターボチャージャーやインタークーラー付きターボ(FJ20ET)が組み合わされ、最終的には205馬力を発生して『史上最強のスカイライン』と呼ばれるようになります。

 一方の後者には、2ℓ直6ツインカム・24バルブ+インタークーラー付きターボ(最高出力210馬力)が搭載された2000GTがラインナップされていました。

 『史上最強の…』と呼ばれた2000RSターボや“7th”の2000GTはしかし、GT-Rを名乗ることはありませんでした。直4の2000RSターボは、GT-Rの象徴である6気筒でなかったことが原因と言われていますが、直6ツインカム・24バルブ+インタークーラー付きターボのRB20DETを搭載した“7th”の2000GTがGT-Rを名乗らなかった(名乗れなかった?)ことは当時から謎とされてきました。

 しかしその後継となる8代目スカイラインのR32型が登場したとたん、その疑問は雲散霧消することになりました。ちなみに世界ラリー選手権(WRC)用のグループBベースモデル(200台限定)である日産240RSはFJ20ETの発展版とされるFJ24を搭載していました。そして旧車となった今もレアなハイパフォーマンスモデルとして根強い人気を誇っています。

レースやラリーでスタリオンの“強さ”を鍛え上げた三菱

 1970年代にギャランGTOをフラッグシップのスポーツクーペとしてラインナップしていた三菱ですが、実質的な後継車となるギャランΛを挟んで82年に登場したスタリオンがフラッグシップのスポーツクーペのポジションを引き継ぐことになりました。

 搭載されたG63型エンジンは2ℓ直4シングルカムと、スペック的にはライバルに一歩遅れをとっていましたが、ターボでチューニングして145馬力を絞り出し、当時の2ℓクラスとしては最もハイパワーな1台となっていました。

 さらにモータースポーツの現場で鍛え上げられたことでスタリオンの強さは一層増すことになりました。レース、ラリーともに、改造範囲が制限されベースモデルのポテンシャルが重要となってくるグループA仕様での参戦が多く、80年代中盤から終盤にかけて北米やヨーロッパ、そして国内のレースで活躍するとともに世界ラリー選手権(WRC)や中東ラリー選手権(MERC)などでトップコンテンダーとして活躍していました。

 さらにグループB車両として参戦すべく4WDシステムを組み込んだスタリオン4WDラリーの開発も進められていました。ただしこちらはプロジェクトが途中で頓挫。プロトタイプモデルとして幾つかのラリーにテスト参戦するに終わりました。現在は岡崎にある三菱オートギャラリーにレプリカモデルが収蔵されています。その雄姿をラリーの現場で見たかった三菱ファンは少なくないでしょう。

孤高のロータリーエンジンをターボで武装したマツダ

 70年代序盤にスカイラインGT-Rとサーキットで死闘を繰り広げ、結果的に王座を奪い取ったマツダのロータリー軍団ですが、70年代後半にはフラッグシップのロードモデルとしてコスモAP/Lが、その流麗なボディで一世を風靡することになりました。

 他メーカーのライバルが、直6のツインカム24バルブやターボチャージャー、あるいはインタークーラー付きターボで武装する中、コスモAP/Lはレシプロで2.6ℓに相当する2ローターの13Bエンジンを搭載していました。

 そして80年代に入ると2代目(60年代のコスモスポーツを入れると3代目)のHB系が81年9月に登場。この時はレシプロの2ℓ直4SOHCのみでしたが、やがてお得意のロータリーエンジンを搭載したモデルも追加。さらに1年後の82年9月には世界初となるロータリー・ターボを搭載したモデルが登場しています。

 ロータリー・ターボの最高出力は160馬力で、これでライバルとのパワー勝負で後れをとることもなくなりました。また空力を追求したエクステリアデザインも大きな特徴で4灯式リトラクタブルライトを採用。2ドアハードトップのCd値(空気抵抗係数)は0.32と当時の世界トップレベルを達成していました。

待望の直6ツインカム・ターボと4WDを得た真打のGT-Rが登場

 こうしたライバルの進化に対して日産が放った逆転打が8代目のR32系スカイラインに、半年遅れで追加されたBNR32GT-Rでした。

 GT-Rとして初代の“ハコスカ”GT-R(PC10系)もツーリングカーレースで王者に君臨していましたが、このBNR32GT-Rもツーリングカーレースで敵なしの活躍ぶりでした。それもある意味当然で、当時のツーリングカーレースで主流となっていたカテゴリー=グループAの車両規則を徹底的に分析し、パッケージングを決定していたのです。

 すなわちグループAでは、その排気量によって最低重量や使用できるタイヤサイズ、燃料タンク容量などが決められていました。そこで最も有利であると分析した4.5ℓ以下のクラスに編入されるよう、ターボ係数を乗じて4.5ℓ以下に収まる2.6ℓ(正確には2568cc)という一見中途半端な排気量が決定されたのです。

 さらに、ツインターボで600馬力ともそれ以上とも噂されたパワーを余すところなく路面に伝えるために4WDシステムが組み込まれるなど、BNR32型GT-RはグループAレースに勝つために生まれたクルマでした。もちろんロードゴーイングモデルとして王座に就いたのは言うまでもありません。

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