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トヨタ、ロバンペラが地元戦初日3番手。ドライバー復帰のラトバラ「再びスタートすることができて嬉しい」

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トヨタ、ロバンペラが地元戦初日3番手。ドライバー復帰のラトバラ「再びスタートすることができて嬉しい」

 8月3日、WRC世界ラリー選手権第9戦『ラリー・フィンランド』が、フィンランドのユバスキュラで開幕した。競技初日のデイ1はユバスキュラの市街地でスーパーSSが1本行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が総合3番手につけた。

 チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は総合5番手、同じく勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は総合7番手に。また2020年以来、3年ぶりにドライバー復帰を果たし今大会にスポット参戦するヤリ-マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンのペアが総合9番手につけ、計4台の『トヨタGRヤリス・ラリー1』全車がラリー初日を走り切っている。

WRCフィンランド開幕。初日はMスポーツのタナクが首位、勝田貴元は3.1秒差の7番手

 2023年シーズンのWRCは前戦エストニアからシーズン後半戦に突入しており、今戦はそのラリー・エストニアから続く“ハイスピード・グラベル(未舗装路)ラリー連戦”の第2ラウンドとなる。ラリーの中心地となるユバスキュラは、ここ数日のあいだ天気が安定せず雨が降ったり止んだりの日々が続いた。

 3日(木)も曇り空が続き、降雨こそなかったものの午前中に行われたシェイクダウンは湿り気を帯びた路面で実施されている。ここではドライバーズランキング首位に立っている“現チャンピオン”ロバンペラがトップタイムをマークし、チームメイトのエバンスとともにワン・ツーを記録。前戦エストニアに続きTGR-WRTのマニュファクチャラー登録ドライバーとして出場する勝田も1.4秒差の5番手タイムをマークした。

 現地20時過ぎにスタートしたSS1“ハルユ1”では、市街地のターマック(舗装路)と公園内のグラベルの両路面がミックスされた3.48kmのショートステージで、ロバンペラがトップと0.7秒差の3番手タイムをマークした。エバンスと勝田も確実な走りで初日を終え、普段はチーム代表を務めるラトバラはWRCドライバー復帰戦のオープニングステージで9番手タイムを記録している。

「ラリー・フィンランドは私たちのチームが始まった街で開催される、チームにとって特別なラリーです」と語るのは、今大会でチーム代表代行を務める豊田章男TGR-WRT会長。

「チームにはフィンランド出身の世界チャンピオンであるカッレ(・ロバンペラ)がいますし、とくに今回は、同じく地元の道を走る、ドライバーとしてのヤリ-マティ(・ラトバラ)もいます。すべての観客の皆さんが彼らを応援してくれていると思いますし、彼らのチームメイトにも熱い声援を送ってくれるはずです」

「エルフィン(・エバンス)は2年前のラリー・フィンランドで優勝していますし、(勝田)貴元はこのラリーを2番目のホームラリーとして大切にしています。フィンランドのラリーファンの皆さんはとても温かく、声援をくださり、たくさんのエネルギーを与えてくれます」

「今週末の私の役割はドライバーたちをリラックスさせてあげることだと思っています。彼らは全員素晴らしいドライバーなので、彼らが最大限のパフォーマンスが出せるようにサポートしたいと思います」

 ラリー・フィンランドはSS2~10が行われる4日(金)から、森林地帯での本格的な高速グラベルラリーがスタートする。そのデイ2はサービスパークの北東エリアで、ラウカー、ランカマー、ミヒンパー、ハルトゥーラという4本の伝統的なステージを各2回走行し一日の最後にふたたびハルユのショートステージで争われる。競技2日目のSS合計距離は104.76km。リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は513.66kmとなっている。

■自らの助けとなる雨を願うロバンペラ

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合3番手
「忙しい日々だったが、自分のホームタウンの中心部で行われるハルユのステージで、ラリー・フィンランドがスタートしたのは本当に素晴らしいことだ。毎年信じられないくらい多くの人が来てくれるし、雰囲気も最高なので、このステージを走る時はいつも興奮するし、クルマの中まで声援が聞こえてきた」

「今朝のシェイクダウンは出走順がトップだったため路面はとても滑りやすい状態だったけど、最初から全開で走ることができて良かったよ。かなり滑りやすく感じたので、それに対処するためのセットアップをいくつか試した。明日は出走順がトップなので、とてもトリッキーな一日になりそうだね。もう少し雨が降り、自分たちの助けになってくれることを願っている」

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合5番手
「ラリー・フィンランドはとても素晴らしいイベントなので、始まるのがいつも楽しみなんだ。このオープニングステージは、市街地でのスーパーSSによくあるトリッキーなものだが、お客さんの数がとても多く、雰囲気も素晴らしいのでラリーのスタートとしては相応しいと思う」

「シェイクダウンのステージは、ひと晩中雨が降っていたのでグリップが低く、かなり難しいコンディションだった。しかし、セットアップを調整したことでフィーリングは結構良くなった。この後も変わりやすい天気が続きそうなので、明日2番手でスタートする我々には助けになりそうだが、できれば酷い天候にはならず、フィンランドの道を楽しんで走れることを期待している」

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合7番手
「定番ともいえるユヴァスキュラのオープニングステージでラリー・フィンランドをスタートするのは素晴らしいことですし、ここはとても好きなステージです。雨が降ると路面はかなりトリッキーになるので、降らなくて良かったです」

「今朝のシェイクダウンではクルマにいくつか小さな調整を施したのですが、最終的にクルマはよく走るようになりましたし、とてもいいフィーリングを得ることができました。明日は雨が多く降る可能性があり、コンディションが少し変わるかもしれないので、どうなるのか分かりません」

「このラリーは好きなラリーのひとつですが、スピード、そして覚悟を決めて走るという点でもっとも難しいラリーのひとつでもあるので、できるだけ早く走りのリズムを掴みたいと思います」

●ヤリ-マティ・ラトバラ(#97 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合9番手
「ドライバーとしてふたたびラリー・フィンランドをスタートすることができて嬉しく思う。多くの人が応援してくれるのを見るのは素晴らしいことだ。僕にとってこのラリーはWRCの中でもっともいい雰囲気を感じることができるラリーなので、非常に特別なシチュエーションだし、ホームグラウンドでラリー1カーの走りを経験できる素晴らしい機会だと思っている」

「また、ハルユのステージでこのラリーをスタートするのも特別なことだ。いくつかトリッキーなセクションがあり、そこでは少し注意する必要があったが、このイベントの伝統的なステージのひとつだし、楽しんで走ることができた。月曜日に行なったテストでも、今朝のシェイクダウンでも、走るたびにフィーリングが良くなっていったので、明日に臨む準備は整っているよ」

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