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「EJエンジン最速計画の第二章がスタート」国内最速WRX STIの進化は止まらない!

掲載 更新 15
「EJエンジン最速計画の第二章がスタート」国内最速WRX STIの進化は止まらない!

最高速320キロ&タイムアタック仕様へとマイナーチェンジ!

フレンズのVABチューンドが再始動

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最高速アタックやゼロヨンで数々の金字塔を打ち立ててきたフレンズ。マニュアルで乗れる新しいチューニングベースの可能性を模索するべくWRX STIのデモカーを新車で導入。以来、ブーストアップ仕様からタービン交換、そして排気量アップとステップを踏みながら最高速に挑み続けてきた。

現在の記録は、2018年にマークした299.64キロ。WRX STI最速記録であり、300キロ突破も時間の問題だったが、S15シルビアでのタイムアタックの方が忙しくなったためにプロジェクトを一時封印。そして1年以上の時間が経過した2020年5月、ついにWRX STIが再び動き出したのである。しかも、エクステリアを大幅にイメージチェンジして、だ。

「今度はサーキットを軸にしてみようかなって。もちろん最高速もやりますよ。320キロは突破させないとね」とはフレンズ猪瀬代表。それでは、改めてマシンスペックを確認していこう。

エンジンはEJ20からEJ25へと載せ換えた上で、腰下に東名パワードの2.6Lキットを投入。ヘッドも燃焼室加工やビックバルブ化などくまなく手が入る。

なお、EJエンジンは大径化した吸気バルブとプラグホールが近くなりすぎて、ノーマルでもクラックが入るケースが数多く見受けられる。そこで、放熱性の高いベリリウム銅合金のシートリングに入れ替えることで対策している。

タービンは等長EXマニを介してギャレットのGTX3582Rをインストール。ブースト圧1.6キロ時に500ps/65.0kgmを叩き出す。

エンジンの制御はモーテックの最高峰M150が担う。圧倒的な多機能さを持つモデルだが、それだけにセッティングするチューナーのスキルも求められるECUだ。

足回りはオーリンズの車高調でセットアップ。バネレートは暫定で前後20kg/mmの設定だ。機械式LSD(F1.5ウェイ R2ウェイ)と合わせて、旋回性能を重視した味付けが施されている。

ブレーキにはエンドレスのレーシングモノブロックを前後にセット。ローターもeスリットで大径化しており、サイズはフロント370mm、リヤ320mmだ。

セッティングの幅を広げるためにブレーキバランサーも備えているが、まだセッティングは万全ではないという。今夏中にサーキットでの走り込みを重ねながら、冬のタイムアタックシーズンまでに仕様を固めていくつもりだ。

ステアリングはモモのバックスキン。エアコンやオーディオ付きで軽量化も一切なしの快速スペックだ。ミッションも純正のままでファイナルも変更していない。

メインメーター前にはモーテックC125ディスプレイロガーをセット。その名の通り単なるマルチディスプレイではなく、検証用のロガーとして活用されている。

今回のリメイクの目玉と言えるのが、バリスのワイドボディキットを軸に構成されるエクステリアだ。タイヤ幅の拡大とダウンフォースの増強が主目的だが、フレンズ謹製のバイナルグラフィックとのコンビは攻撃的の一言だ。

大きく張り出したアンダーボードやカナードなどがタイムアタック仕様を。ウイングは、アンダー鈴木ブランドのドライカーボン製シングルエレメント仕様をインストール。フレームに固定された完全サーキットスペックだ。

なお、これまでの最高速アタックの障壁となっていたギヤ比に関しては、現在、海外メーカーにオーダーしているドグミッションで解決予定。

「ギヤ比で計算すると320キロの突破も見えているんだけど、サーキットアタック用に導入したワイドボディやエアロパーツが最高速には不利だからね。その分パワーを上げて引っ張るしかないかな」と猪瀬代表。

新たな課題や野望が入り乱れた状況ではあるが、第二章となる今後のチューニングでは、これまで以上に完成度の高いマシンへと仕上げられていくことは間違いない。さらなる躍進に期待したい。

●フレンズ 栃木県下都賀郡野木町友沼6602-4 TEL:0280-54-1650

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