日本仕様は北米モデルを基本にメカニズムを大幅に洗練
SUBARUのフラッグシップ、レガシィ・アウトバックの日本仕様が公開された。第5世代となる新型は、すでに主力市場の北米では2019年春に登場。月販2万台の販売セールスを記録しているワールドSUV。満を持して登場した国内版は、パワーユニットや安全・運転支援機能(ADAS)を最新技術で統一した意欲作だ。
たくましく安全に全方位リファイン。最新SUBARUフォレスターを「いいな!」と感じる具体的ポイントはここ
ラインアップは上級版のリミテッドEXと、アクティブなXブレイクEXの2グレード。エンジンはレヴォーグと共通の1.8リッター水平対向4気筒ターボ(177ps)。全車に世界トップの充実度を誇るアイサイトXを標準装備する。もちろん駆動方式は、スバル伝統のシンメトリー4WDである。
ワイルドさと上質さが融合した造形。室内は快適指向
アウトバックは、レガシィで培ったワゴンの走りと機能性。そして本格SUVに匹敵する走破性を兼備したマルチモデルだ。「知的好奇心を刺激し、新たな発見を促すクロスオーバー」を開発コンセプトに掲げる新型もその伝統を継承。逞しい造形がアピールポイントになる。
エクステリアは伸びやかなシルエットと、厚みを増したボディパネル、そして力強いクラッディング処理が個性的。フルLEDヘッドライトは横長形状。レヴォーグや最新フォレスターとはイメージが異なる。リミテッドとXブレイクの識別点はルーフレールと各部のカラー処理。上質感を強調したリミテッドはアメリカンタイプの横バー付きルーフレールと各部メッキ処理の組み合わせ。対してXブレイクは使い勝手を重視したラダー式ルーフレールとスパルタンなブラックカラー処理を採用。「道具感」を表現した。
ボディサイズは全長×全幅×全高4870×1875×1675mm(リミテッド)。旧型と比較して全長は50mm長く、全幅は35mmワイド、全高は70mm高い。世界戦略モデルらしく、日本の道路環境では大きめの設定だ。だが実際の使い勝手を左右するドアミラーtoドアミラー(2067mm)は旧型と共通。5.5mの最小回転半径も変わらない。最低地上高は旧型より13mm高い213mm。雪道や悪路でも安心度は高い。
インパネは上質で機能的な造形。レヴォーグと共通イメージの大型11.6インチ・センターディスプレイと12.3インチ・フル液晶メーターが目を射る。センターディスプレイはナビゲーション機能や各種操作系を集約した多機能設計。メーターはオーナーの好みと走行状況に応じてデザインが切り替えられる。
シートはリミテッドがファブリック、Xブレイクは防水性を高めたポリウレタン標準。リミテッドは、オプションでナッパレザー仕様が選べる。前席は電動調節機能付き。シートヒーターは、前後席とも標準となる。新型はオーディオも充実。11スピーカーのハーマンカードン・サウンドシステムを設定した。
エンジンは大幅トルクUP! 充実の安全装備が自慢
新型は、最新のスバルグローバルプラットフォーム+フルインナーフレーム構造で車体剛性を最適化。レヴォーグ譲りの1.8リッター直噴ボクサー4ターボで走りの完成度を高めた。エンジンスペックは177ps/5200~5600rpm、300Nm/1600~3600rpm。旧型の自然吸気2.5リッター(175ps/235Nm)と比較すると、排気量をダウンサイジングしながらトルクが大きく向上しているのが光る。トランスミッションは8速マニュアルモード付きCVT。WLTCモード燃費は旧型比0.4km/リッター優れた13km/リッターをマークする。
スバル自慢の安全・運転支援システムは最新仕様。広角化されたステレオカメラと前後4基のレーダーで車両周囲360度のセンシングを実現。衝突回避性能は世界トップレベル。さらに3D高精度地図データとGPS情報を利用した先進運転機能、アイサイトXを標準装備した。アイサイトXは、アクティブレーンチェンジアシスト、高速道路のコーナー通過速度を最適に調節するカーブ前速度制御、渋滞時に50km/hまで手放し運転が可能なハンズオフアシストを実現。クルージングを安全・快適にサポートする。
悪路走破性もハイレベル。路面状況に応じて4輪の駆動力を自動調節するヒルディセントコントロール付きXモードを標準装備。Xブレイクは詳細設定が可能な2モード式になる。
レガシィ・アウトバックは、伝統のグランドツーリング性能とタフな走りを磨いた個性派である。大人が似合うオールラウンダーが誕生した。
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みんなのコメント
アイサイトXだけじゃこの過渡期にこれからしんどいよ。燃費も改善しないとね。
世界最高水準の車づくりができるから、トヨタも子会社化したかったんだよね