小さなNX&RXではないオリジナリティをもつ
1989年にトヨタのプレミアムブランドとして発足した「レクサス」。日本では2005年から展開をスタート。当初は苦戦を強いられたが、ハード/ソフトの充実に合わせて認知度や評価も上がり2018年3月時点で累計販売台数50万台を達成した。
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これに大きく貢献しているのがRX/NX、つまりプレミアムクロスオーバーSUVである。今や世界のさまざまなプレミアムブランドが参入する市場であるが、その世界を切り開いたのはレクサスである。とはいえ、ライバルのラインアップの充実ぶりは驚異的で、レクサスとしてもシリーズの強化はマスト。そこで開発されたのが「UX」である。
チーフエンジニアの加古 慈(かこ・ちか)さんは、「サイズは末っ子ですが、中身は兄貴分を超えるように開発。見た目も走りも『小さなRX/NX』ではありません」と語る。このUXは2018年のジュネーブモーターショーで世界初公開され、日本では冬頃に発売を予定しているが、今回一足お先にスウェーデン・ストックホルム近郊で試乗を行なってきた。全車左ハンドル仕様だが、走りに関しては世界統一スペックである。
まるでスポーティハッチのようなドライビングポジション
ロー&ワイドなプロポーションはパッと見ると大きく感じるが、実際は全長4495×全幅1840×全高1520mm、ホイールベース2640mmと、NX(全長4640×全幅1845×全高1645mm、ホイールベース2660mm)はもちろんライバルと比べても小さめ。クロスオーバーSUVながら全高をタワーパーキング対 応の1550mm以下なのに加えて、最小回転半径5.2mと取り回しの良さも魅力である。
ドライビングポジションはSUVと言うより目線の高いスポーティハッチと言うイメージだ。メーターまわりや操作系は最新のレクサス共通だが、UXで新採用されたパームレスト内蔵のオーディオスイッチはGOODアイディアだがステアリングから手を離さないと操作できないドライブモードセレクトスイッチや相変わらずブラインドタッチが難しいリモートタッチは改善してほしかった。
また、インパネ一等地になぜか使用頻度が少ないヒーターコントロールやシート空調のスイッチが目立つのも気になった部分だ。コクピット感覚の強い運転席、解放感のある助手席に対し、後席やラゲッジスペースは必要十分なスペースである。「広さを求めるならNX/RXを選べばいい」と言った割り切りはLSにも通じる部分かもしれない。
パワートレインは2種類を用意
ガソリン車は2リッター直噴NAの「ダイナミックフォースエンジン」。ダウンサイジングターボに負けない実用域の豊かなトルク、NAならではの滑らかでレッドゾーンの6800rpmまでスッキリ回るフィーリングは、以前乗った北米カムリ用の2.5リッターよりも好感触。また、「ダイレクトシフトCVT」のダイレクト感や応答性の良さ、変速追従性がスバルのリニアトロニックを超えている部分も。「CVTもここまで来たか」と言う印象だ。
ハイブリッドは2リッター直噴NA+モーターの組み合わせ。パフォーマンスはガソリン車以上の衝撃で、従来(1.8リッター+モーター)は非力なエンジンをモーターが補うイメージだったが、このユニットはエンジンにモーターの力が上乗せされており、アクセル全開時はまさに「電動ターボ」のような力強さである。
また、THS-II最大のウィークポイントのラバーバンドフィールもかなり抑えられており、車速とリンクした伸びのある加速感も相まって、日常走行のほとんどでハイブリッドを意識させないフィーリングにニンマリ。
プラットフォームはプリウスやC-HR、そして最近ではカローラスポーツに採用のGA-Cだが、UX専用に高張力鋼板を最適配置したアンダーボディ、左右ドア開口部とバックドア開口部の環状構造、レーザースクリューウェルディングや構造用接着剤の使用部位の大幅アップなどが施されている。
サスペンションはフロント・ストラット/リヤ・ダブルウイッシュボーン式で、ベースモデル/バージョンCはコンベンショナルダンパー+215/60R17(ブリヂストン・トゥランザ)、バージョンL/Fスポーツには減衰力が電子制御可変のリニアソレノイドAVS+リヤにパフォーマンスダンパー+ランフラットタイヤの225/50RF18(ダンロップSPスポーツMAXX)の組み合わせとなる。
内に秘めたスポーティさを感じるハンドリング
その走りはUX=アーバンクロスオーバーの名のとおり、悪路走破性よりも都市部での走りを重要視したセットアップだ。見た目の印象からかなりスポーティな味付けかと思いきや、誰でも気負わず扱えるような心地よいダルさを持つ滑らかなステア系、ドイツ車のような鉄壁のスタビリティではないが無駄な動きを抑えながらもヒラリと身をこなす身軽なフットワーク、しなやかな足さばきなど、奇を狙わず基本に忠実……と言った印象だ。
もちろん、クロスオーバーSUVを感じさせないハンドリング性能を備えているが、足を固めてスポーティではなく、基本素性の良さを活かす「内に秘めた」スポーティさである。ズバリ、レクサス実験部部長・水野陽一さんは「じつは普通にするのが一番難しい」と語るが、そういう意味では “直球勝負”のハンドリングと言えるかもしれない。
ただ、欲を言えばステア系はもう少しシッカリした剛性感が欲しいし、大きなギャップでのリヤサスペンションの収まりなどはもっと頑張れるような気がする。
静粛性も頑張っており、パワートレインから発生するノイズや風切音などはかなり抑えられているのだが、逆にまわりが静かでタイヤのロードノイズが気になってしまった。この辺りは遮音のバランスの難しさだが、正式発売までに対策できるだろうか!?
ちなみに17インチ+コンベンショナルダンパー仕様は、UXのキャラクターを考えるとハンドリング/乗り味共に全体的に大味な上に、ハイトの高い17インチタイヤを履いている割には快適性も動的質感も平均的……。筆者のお勧めは断然18インチ+AVS+リアパフォーマンスダンパー仕様だ。LC/LSに続くランフラットタイヤ装着だが、ハンドリングと快適性共にネガを感じることはなかった。
また、ドライビングモードスイッチから「コンフォート」がなくなったのは、快適性の自信の表れなのかも!? ただ、個人的にはUXのキャラクターを考えると、Lパッケージはこのままでもいいが、Fスポーツはいい人過ぎる印象で、もう少し“やる気”のセットアップでもいいと思う。そもそも、内外装の意匠が異なる上にキャラクターも異なるはずのLパッケージとFスポーツの走りのセットアップが同じなのはちょっと疑問である。
ハイブリッドのみAWD(E-Four)が選択可能だが、オンロードを走る限りはクルマの動きやバランスはFFのほうが印象は良かった。ただ、クロスオーバーSUVのキャラクターを考えるとAWDのほうがアクティブに使えるため、非常に悩ましい……。
このようにUXは末っ子ながらも兄貴分顔負けの実力派の一台に仕上がっている。分類上はクロスオーバーSUVに属するものの、ユーザーの使い方やライフスタイルによって様々な顔を見せる“マルチパフォーマンス”な一台と言えるかもしれない。
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