免許の条件に「眼鏡等」がついている人は非常に多い!
視力が悪いことにより、普段はメガネやコンタクトレンズを着用して視力を矯正し、生活している人はかなり多いと思います。実際に、警察庁が発表した令和5年の統計によると、免許を所有している人は8186万2728人にのぼります。
そして、そのうち4243万8742人もの人が「眼鏡等」の運転条件の下で、免許を取得しています。これは免許取得者の半数以上を占めることになります。
このような眼鏡等の条件付き免許を所有している人の中には、コンタクトレンズの使用が苦手でメガネしか使わないという人も多く、反対に万が一走行中にメガネを落としてしまったらということが心配で、バイクの運転時だけはコンタクトレンズにしているという人も少なくありません。
では、メガネをかけたままバイクを運転する行為は、違反ではないのでしょうか。
結論から言うと、メガネをかけたままバイクを運転しても、問題はありません。
むしろ免許取得に必要な視力を下回り、免許証に「眼鏡等」の記載がある人は、メガネなど視力を矯正してバイクに乗車しなければなりません。
それらの人がもしメガネなどを着用せず、低視力の状態でバイクを運転した場合は免許条件違反とみなされ、違反点数2点に加えて二輪車は6000円、原付には5000円の反則金が科せられてしまいます。
ちなみにメガネなどが必要となる視力は、原付と二輪車で異なり、原付の視力に関する免許取得条件は「両眼で0.5以上、又は一眼が見えない方については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上であること」で、二輪車は「両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上、又は一眼の視力が0.3に満たない方、若しくは一眼が見えない方については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること」となっています。
これらの基準を下回るようであれば、メガネなどを着用し規定値以上の視力に矯正してバイクに乗車する必要があります。
なお、もちろんメガネではなくコンタクトレンズでも、視力が矯正できるものであれば使用可能で、コンタクトレンズ最大のメリットは、自然な見え方で運転ができる点にあります。
しかし、シールドがないタイプのヘルメットでシールドまたはゴーグルなどを使用しない場合、メガネに比べて目が乾きやすくなるため注意が必要。
また、ゴミなどが目に入ってしまった場合、取り除くためには一旦、どこかに停車する事を余儀なくされてしまう可能性が高いというデメリットがあるのも、コンタクトレンズの特徴です。
メガネの場合はコンタクトレンズのような目の乾きなどの心配は少ないものの、バイクの振動によって、視界が揺れて見づらいと感じることも少なくありません。
そしてフルフェイスなどのヘルメットにメガネを併用する場合、メガネのポジションを定めるのが難しかったり、メガネを着用することを考えてヘルメット側にスリットを入れるなどの加工が必要だったりするでしょう。こういった手間を省くために、ヘルメット着用時に適した形状のメガネというものも販売されています。また、ヘルメット側に眼鏡をかける人用の工夫が施されているものも。
普段使いとバイク乗車時のメガネの併用を考えている場合、選べるデザインの幅が少ないというデメリットはあるものの、汚れても手軽に拭けるなどといった点では、ツーリング中のトラブルにも比較的対処しやすい点はメガネのメリットといえるでしょう。
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