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F1タイトル争いだけじゃない! 大詰め迎えた2024年シーズンの“絶対に負けられない戦い”

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F1タイトル争いだけじゃない! 大詰め迎えた2024年シーズンの“絶対に負けられない戦い”

 2024年シーズンのF1も残すところ6戦。最終戦アブダビGPに向けて、1戦1戦、オーバーテイクのひとつひとつが大きな意味を持ち、ドライバーやチームの勝利への渇望も加速する。最後に笑うのは誰か? 筋書きは神のみぞ知る。

 ありがたいことに2023年とは異なり、今年のシーズン後半は消化試合の連続ではない。マクラーレンのランド・ノリスが52ポイント差でランキング首位に立つレッドブルのマックス・フェルスタッペンを射程圏内に捉えれば、ファンが待ちに待ったドライバーズチャンピオン争いが勃発する。

■F1分析|どうなる2024年のF1チャンピオン争いの結末。まだまだフェルスタッペン優位も、ノリス大逆転の可能性も十分アリ……鍵を握るのはピアストリ?

 まだまだ多くの可能性が残されている。新レギュレーション到来となる2026年シーズンまでの1年は、各チームがコスト管理とのせめぎ合いの中で、激しいタイトル争いが繰り広げられるかもしれない。

 ここでひとつ考えておきたいのは、大金を手にできるかどうかはコンストラクターズチャンピオンシップ次第だということ。誰がチャンピオンに輝くのかはさておき、ドライバーズランキング2位以下の順位には基本的に名誉以上のモノはない。ランキング14位と15位の差は取るに足らないモノだろう。

 一方で、コンストラクターズランキング9位と10位の差はどれくらいだろうか? 賞金総額の大小にもよるが、1000万ドル(約15億円)の差であり、その賞金で新しいインフラを導入したり、負債を返済したり、シミュレーションをもう少し忠実に行なったりすることもできるだろう。可能性は無限大だ。

 そのため、コンストラクターズランキングはチームにとって重要だが、ランキングを上げると、順位に応じて空力テスト時間で制限を受ける。チームは1000万ドルを手にするか? それとも翌シーズンに焦点を移して空力テスト時間10%を手にするか? それもシーズン終盤の戦いの中で決まっていく。

 2024年シーズンは、タイトル争いだけでなく、様々なポジションで絶対に負けられない戦いが行なわれている。ここでは、熱戦が続く3つの主要バトルを紹介する。

トップ2争い

■注目チーム:マクラーレン、レッドブル、フェラーリ

 マクラーレンはアゼルバイジャンGPでオスカー・ピアストリが優勝したことでコンストラクターズランキング首位に立ち、シンガポールGPでノリスが優勝したことでレッドブルに41ポイント差をつけた。レッドブルがシーズン序盤の調子を取り戻せなければ、この差はさらに広がりそうだ。

 レッドブルがシーズン半ばに調子を崩していた間、マクラーレンがコンストラクターズランキングで首位に躍り出るのはある程度避けられないように思われていた。現時点での両チームのパフォーマンス差を考えると、レッドブルが首位を奪還するのは至難の業だろう。

 逆にレッドブルはランキング2位をめぐり、フェラーリからの挑戦を受ける可能性すらある。両チームの差は34ポイント差だ。

 シーズン中盤、レッドブルのドライバーはRB20の不安定なバランスに悩まされ、フェラーリはフロア開発が高速コーナーでのバウンシングを誘発してしまった。しかしシーズン終盤に差し掛かり、それぞれ問題を克服したように見える。

 レッドブルはマシンパフォーマンス面でアドバンテージを維持しているが、獲得ポイントの大半をフェルスタッペンに依存しており、事実上1台体制でコンストラクターズランキング争いに挑んでいる。

 フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.は共にポイントをチームに持ち帰ることが期待できるが、レッドブルのセルジオ・ペレスは入賞圏内ギリギリを彷徨うだけの存在になりそう……レッドブルは現状、リヤビューミラーを見ている時間が増えることになるかもしれない。

ランキング6位争い

■注目チーム:RB、ハース

 メルセデスがフェラーリから112ポイント差、アストンマーティンがそこからさらに243ポイント差と、コンストラクターズランキング4位と5位はほぼ確定。この順位が入れ替わることはなさそうだ。

 アストンマーティンは表彰台を8回記録した2023年シーズンから後退したものの、トップ4チームに次ぐ5位もまずまずといった結果で、ランキング6番手のRBに52ポイント差をつけている。

 一方でRBと、それを追うハースのポイント差はわずか3点と、ランキング6位争いは熾烈だ。

 小松礼雄代表率いるハースは、RBよりチーム規模は小さいものの、ギュンター・シュタイナー元代表が率いていた時代とは比べ物にならないほど熱心にF1と向き合っている。

 チームは獲得ポイントの最大化に集中することで、2023年シーズンよりもはるかに順調なシーズンを送っており、RBよりも勢いがある。

 ハースのニコ・ヒュルケンベルグは中団争いにおける主役のひとり。イギリスGPとオーストリアGPでの2度の6位フィニッシュは、シーズン序盤に角田裕毅が入賞を連発したRBのアドバンテージを大きく削ることに貢献した。

 ケビン・マグヌッセンの活躍は今ひとつだが、今季はハースとヒュルケンベルグをサポートする重要な役目を負い、時に物議を醸しながらもチームメイトを入賞圏内に押し上げた。

 RBは角田が安定してポイントゲッターを務めてきたが、残り6戦ではリアム・ローソンが新たに加わり、勢いづくかもしれない。ローソンの前任だったダニエル・リカルドは、時折スピードを発揮したものの、安定感に欠け角田の後塵を拝した。

 ただローソンは昨年リカルドの代役として同チームから5戦に出場した際、いきなりのF1でも入賞争いを繰り広げており、今年はより頻繁に中団グループで活躍することが期待される。

 ハースは次戦アメリカGPに向けて新パッケージを用意。RBも残り6戦に向けて新しいパーツをいくつか準備しているはずだ。

ランキング8位争い

■注目チーム:ウイリアムズ、アルピーヌ、ザウバー

 実際、サマーブレイク明けの進歩を考えると、ウイリアムズはランキング6位を狙えたかもしれない。オランダGPで投入されたアップデートは、いきなりローガン・サージェントが大破させるというトラブルがあったものの、チームの調子を大きく押し上げた。

 ウイリアムズがサージェントに代わり、フランコ・コラピントを起用したのは名手だった。コラピントはチームメイトのアレクサンダー・アルボンと同等のペースをすぐさま発揮すると、わずか参戦2戦目で4ポイントを獲得。アルボンもサマーブレイク以降、改良を受けたFW46で4戦中3回予選Q3進出という活躍ぶりだ。

 ウイリアムズ次第ではあるが、そこにアルピーヌが1枚絡むことはできるかもしれない。オリバー・オークス新代表の下、チームはサーキットサイドの活動を大幅に改善。テクニカルディレクターのデビッド・サンチェスは2024年のA524の開発と、長年の欠点に対処するべく来季のA525の設計を指揮している。

 しかしアルピーヌはここのところ停滞しており、マシン開発も控えめなのが現状だ。

 同じことがザウバーにも言える。1年以上ポイントに手が届いておらず、トップ10からは大きく離されており、このままではレース展開が味方することを祈るしかないとも言える。

 アルピーヌが改善すれば、ウイリアムズ撃墜に向けて軌道に乗ることができるかもしれない。しかしウイリアムズは勢いがあり、さらに上位を狙うかもしれないという現状だ。

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