ワイドで低重心なスタンス、躍動感のある造形など、エクステリアデザインにおいてもその走りを表現しているスバル「BRZ」。内装もドライバーの高揚感を高めるカラーリングなど、BRZならではの魅力がたくさん詰まっています。
ここでは、BRZのインテリアデザインや収納など、内装について詳しくご紹介します。
「スバルBRZ&トヨタGR86プロトタイプ」スポーツカーに乗ってみたいなと思っているすべての人に(岡崎五朗レポート)
BRZのインテリアカラーはブラックのみ
上級グレードの「S」ではシート表皮にウルトラスエード®と本革を使用
トランクスルーにするとスポーツタイヤ4本の積載が可能
BRZの室内空間の特徴
BRZは、ピュアスポーツカーならではの走りの楽しさを追求したモデルであり、すべてが「走り」を念頭にして開発・設計されているといっても過言ではありません。
近年のファミリーカーはヘッドクリアランスや前後乗員間距離に十分な余裕を持たせ、リビングのように車内で快適に過ごせることが重視される傾向があります。
対してBRZはそういった車とは一線を画す「走り」を追求したモデルであるため、全高を低く抑えていることに加え、運転席・助手席間の距離を短縮し着座ポイントを内側に寄せて重量物をできるだけ車両の中心部に集め旋回性能を高めるなど、低重心で前後重量バランスを追求したパッケージングとなっています。
BRZの内装
ここからは、BRZの内装について見ていきましょう。なお、BRZのインテリアカラーはブラック1色のみで、グレードによるインテリアカラーの違いはありません。ステッチやメーター表示、フロントシート、左右独立温度調整機能付きフルオートエアコン表示などにはレッドが使用され、スポーツモデルらしいレーシーでアグレッシブな雰囲気を持つインテリアデザインとなっています。
1. 水平基調のインパネ
2. BOXERメーター
3. フロントシート
4. ステアリングホイール
水平基調のインパネ
出典:スバル「BRZ」グレード・価格
インパネはシンプルな水平基調のデザインを採用したことに加え、メーターバイザーを低く設置することで広い視界を確保し、ドライバーが運転に集中できる環境を整えています。
なお、上級グレードの「S」ではメーターバイザーをはじめ、ドアトリムのショルダーパッドに上質な手触りのブランノーブ®があしらわれます。
BOXERメーター
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
メーターには、センタータコメーターとマルチインフォメーションディスプレイとして機能する視認性に優れた7インチTFTカラー液晶パネルと、燃料や水温計などを表示するLCD液晶パネルを組み合わせたデジタルメ―ター「BOXERメーター」を標準装備しています。
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
水平対向エンジンの動きを思わせるオープニングアニメーションが、ドライバーの高揚感をあおります。また、スポーツ走行時に必要な情報を把握しやすいよう走行モードに合わせてメーターデザインを変化させるなど、スポーツカーならではの機能が搭載されています。
フロントシート
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
サーキットでのスポーツ走行が視野に入るスポーツカーでは、シートに高いホールド性が求められます。BRZでは、シートフレームやバネを刷新することで身体の沈み込みや反発力を最適化したことに加え、着座時の接触面積を広く取ってホールド性とフィット感を高いレベルで両立させたスポーツシートを採用しています。
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
また、フロントシートの上方にはレバーが設置されているため、楽にフロントシートを前倒しにできます。後席への乗員の乗り降りや荷物の積み込みもスムーズに行えるでしょう。
シート表皮の素材はグレードによって異なり、上級グレードの「S」ではスエード調の高級人工皮革であるウルトラスエード®と本革を採用。ベーシックグレードの「R」ではファブリックです。
ステアリングホイール
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
ステアリングホイールは操作性にこだわり、握りやすいグリップ断面の小径ステアリングホイールを採用するとともに触り心地の良い本革をあしらい、質感も高めています。本革は手の汗を吸い取り、滑りにくくするというメリットもあります。
なお、シフトノブ(MT車)・シフトレバー(AT車)、ハンドブレーキレバーも本革巻きです。
また、AT車にはパドルシフトも搭載されているため、ステアリングホイールから手を離すことなくマニュアル感覚のシフト操作が楽しめます。
BRZのポケッテリア
シビアに走行性能を追求するスポーツカーは、走行性能を追い求めるあまり快適性や利便性はあまり考慮されていないケースも見受けられます。ポケッテリアもほとんどない、という車種もありますが、BRZは日常的な使い勝手にもきちんと配慮し、カップホルダーや身の回りの品を収納するためのスペースが確保されています。
AT車
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
カップホルダーは、後席からも手が届きやすい位置にあるコンソールボックス内に2個設置されています。AT車では、コンソールボックスに加え、フロアコンソールにもカップホルダーがあります。
MT車
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
MT車では、シフト操作の妨げにならないようフロアコンソールのカップホルダー省かれています。
出典:スバル「BRZ」グレード・価格
また、コンソールボックス内にはUSB電源が2個装備されています。ドライブ中にスマートフォンやノートパソコンなどのデバイスが充電できるのはうれしいポイントでしょう。今時の車には欠かせない装備ともいえます。
このほか、BRZにはグローブボックスやドアボトルホルダーも備わっています。なお、グローブボックス内にはDC12V/120W電源ソケットがあります。
一般的なファミリーカーなどと比較すると取り立ててポケッテリアが充実している、というわけではありませんが、スポーツカーとしては十分な利便性が確保されているといえるのではないでしょうか。
BRZのトランクルーム
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
BRZでは一体可倒式のリアシートを採用しており、リアシートの背もたれを倒せばトランクスルーになります。リアシートの操作は座席側、トランク側どちらからでも可能。ほぼ段差がない状態でトランクルームが拡大するので、大きな荷物も積み込みやすいのが魅力です。
出典:スバル「BRZ」ユーティリティ
トランクルームの容量は237Lで、トランクスルー状態にして拡大するとスポーツ走行用のタイヤ4本と工具類、ゴルフバッグであれば2個積載できる広さになります。
またフロア下にはサブトランクも装備されているため、小物や工具などをすっきりとまとめておくこともでき、便利です。
スポーツカーならではのストイックな雰囲気が魅力
BRZはすべてがその走りを楽しむために設計・デザインされているため、内装に関してもストイックさのあるスポーツカーならではの雰囲気を持ち、それが魅力といえます。カップホルダーやUSB電源などが備わっており実用性にも配慮されているため、ドライブの際に不便を感じることもほとんどないでしょう。
操作性や室内の空間づくりは走りに焦点が当てられていますが、ユーティリティにも妥協のないところが今の時代のスポーツカーであることを感じさせてくれる1台です。
よくある質問
Q1:BRZの内装デザインはどのような雰囲気?
A:ブラックをベ―スに、アクセントとしてレッドをあしらいスポーティーでアグレッシブなスポーツカーならではの室内空間を作り出しています。インパネは水平基調のデザイン、メーターバイザーは低く設定して良好な視界を確保し、ドライバーが運転に集中できるように設計されているのもポイントです。
Q2:カップホルダーなどのポケッテリアはあるの?
A:はい、BRZにはコンソールボックスにカップホルダーが2個備わっており、コンソールボックス内にはUSB電源もあります。AT車にはさらにフロントコンソールにカップホルダーが追加されます。このほか、グローブボックス、ドアボトルホルダーも標準装備です。
Q3:BRZのトランクルームはどの程度荷物が積めるの?
A:BRZのトランク容量は237Lです。なお、BRZは全車に一体可倒式のリアシートを採用しているため、トランクスルー状態にするとスポーツタイヤが4本、ゴルフバッグなら2個の積載が可能です。
※この記事は2022年3月時点の情報で制作しています
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