■ブームを巻き起こしたジュニアスポーツ車
昭和40年代半ば~昭和50年代半ば、小学生・中学生の憧れの対象はスーパーカーにありました。そして、その憧れであるスーパーカーの各部メカニズムを取り入れた自転車は「ジュニアスポーツ車」と呼ばれ、小・中学生の男子を夢中にさせることとなります。
38万円で3人乗れる! 125ccのチョイ乗りトライクとは?
実用性よりも豪華な見た目や装備を優先した「ジュニアスポーツ車」の特徴として、今では珍しいセミドロップハンドルや、ダブルヘッドライト、電子フラッシャー、シフトレバーの付いた変速ギアなどを装備していることが挙げられます。
始まりは昭和40年代半ばに丸石自転車の開発した電子フラッシャー付きの自転車でした。
ダブルヘッドライトで、テールランプ、ブレーキランプや方向指示機能が付いている程度でしたが、これが人気を博したことをきっかけに各自転車メーカーが競うようにフラッシャー自転車開発に取り組み始めます。速度メーターやシフト表示用のデジタル液晶パネル、電子ホーン、トランジスタラジオの搭載、ダブルヘッドライトのLED化やフラッシャーの大型化など勢いは止まりません。
電飾も豪華となり、そのため必要となる電力はダイナモだけでは到底足りなくなり単一乾電池を何本も必要としています。
最終的に少年の力で乗るには重すぎる重量となった実用性の低いこの自転車は、スポーツという名前とは程遠くなってしまい、のちに「フラッシャー自転車」と呼ばれるようになります。
昭和50年代に入ると「フラッシャー自転車」の流行はすっかり過ぎ去っていますが、スーパーカーブームが始まったことによりカウンタックやポルシェなどのヘッドライトを模倣した、通称「スーパーカーライト」を搭載した自転車が大流行することとなります。
リトラクタブルヘッドライトのように角張ったヘッドライトが人気で、使わない時は収納して必要な時にポップアップさせたり横方向に展開させるタイプもありました。
その操作は手動操作のほかに手元のスイッチによる電動式に対応したものまであります。
AT車やMT車のようなシフトノブ付きの変速ギアを搭載し、自動車と同じ油圧式ディスクブレーキの構造をした「パワーブレーキ」を搭載した自転車も登場しています。
「フラッシャー自転車」と比較してみると、「フラッシャー自転車」はテールランプなど後部の電子フラッシャーが最も特徴的だったことに対し、「スーパーカーライト」を搭載した自転車は、顔ともいえるヘッドライトに変化を与えることができたため大好評となり、ジュニアスポーツ車の流行はここがピークといえます。
これらの過剰な装備により上昇していく価格はPTAからの問題視や、第一次オイルショックにより自主規制する流れとなり、さらに昭和60年代には人気の原動力であったスーパーカーブームも収束してしまいます。
昭和60年代に入ると通勤や通学用のシンプルで実用的な自転車が若者向けとして売れるようになり、ジュニアスポーツ車は終焉を迎えます。
■シンプルな見た目で若者向けに累計150万台売れたロードマンとは
ロードマンとは昭和49年よりブリヂストンから発売された、入門者向けスポーツ自転車です。その人気は非常に高く、ブリヂストンサイクルの歴史を代表する名車種としても知られています。「ジュニアスポーツ車」より高い年齢層が対象で、主に中学生・高校生の通学やサイクリングで活躍しました。
特徴的な点として、当時のトヨタ「セリカ」の「フルチョイスシステム」という、外装・内装・エンジンを自由に組み合わせることができるカスタマイズシステムを採用しています。
ベースとなるスタンダードモデルが数種類ラインナップされており、多数のオプションパーツの組み合わせにも対応しています。一般的な価格帯で、一般のショップで自分の体格や技量、好みに合わせたデザインのオリジナルスポーツ自転車をオーダーメイドすることなく作ることが可能でした。
ロードバイクの象徴であるドロップハンドルや、そのカスタマイズシステムに多くの若者を魅了すると同時に、本格的なスポーツ自転車への関心を引く大きなきっかけとなりました。
ロードマンは生産・販売終了の平成11年までに累計150万台以上売れ、そのコンセプトはそれぞれの用途に合わせた車種たちに引き継がれていくこととなりました。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
なぜアイドリングストップ“不採用車”が増えたのか? 各メーカーにその理由を聞いてみた。
「すごい事故…」 新名神が「一時通行止め!」 大型車と乗用車が「3台とも大破」 トンネル内をふさぐ… 大阪・京都~山陽道方面は「中国道経由」で!
「すごい事故…」首都高が事故で「通行止め!」狩場線でバイク転倒事故 負傷者の救助も…国道1号では渋滞発生中
99万円で「4人」乗り! ダイハツの“新”「最安セダン」に反響多数! 「安い!」「イイクルマ」 ダントツ安い「ベーシックモデル」装備向上! お手頃な「新ミライース」発売
路線バスの急ブレーキで利用者が転倒! 「移動しないで」と言ったのに、ドライバーに責任を押し付けるのは妥当なのか?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
友達のはものすごく豪華で、フロントタイヤの上に大きな単一電池がぎっちり入ったBOXがあった。
自分はシフト操作が大好きだったんだけど、今どきのAT車のように前後に1~6段を動かすだけ。それでも楽しかったけどね。
※この自転車の一部には、Hパターンシフトも存在した。
だからか、親父の運転するHパターンのシフトに憧れ、免許取得以来20年以上、自分専用車はMT
です(笑)