現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 昭和時代にみんな乗っていた懐かしのレトロ自転車の世界!

ここから本文です

昭和時代にみんな乗っていた懐かしのレトロ自転車の世界!

掲載 更新 18
昭和時代にみんな乗っていた懐かしのレトロ自転車の世界!

■ブームを巻き起こしたジュニアスポーツ車

 昭和40年代半ば~昭和50年代半ば、小学生・中学生の憧れの対象はスーパーカーにありました。そして、その憧れであるスーパーカーの各部メカニズムを取り入れた自転車は「ジュニアスポーツ車」と呼ばれ、小・中学生の男子を夢中にさせることとなります。

38万円で3人乗れる! 125ccのチョイ乗りトライクとは?

 実用性よりも豪華な見た目や装備を優先した「ジュニアスポーツ車」の特徴として、今では珍しいセミドロップハンドルや、ダブルヘッドライト、電子フラッシャー、シフトレバーの付いた変速ギアなどを装備していることが挙げられます。

 始まりは昭和40年代半ばに丸石自転車の開発した電子フラッシャー付きの自転車でした。

 ダブルヘッドライトで、テールランプ、ブレーキランプや方向指示機能が付いている程度でしたが、これが人気を博したことをきっかけに各自転車メーカーが競うようにフラッシャー自転車開発に取り組み始めます。速度メーターやシフト表示用のデジタル液晶パネル、電子ホーン、トランジスタラジオの搭載、ダブルヘッドライトのLED化やフラッシャーの大型化など勢いは止まりません。

 電飾も豪華となり、そのため必要となる電力はダイナモだけでは到底足りなくなり単一乾電池を何本も必要としています。

 最終的に少年の力で乗るには重すぎる重量となった実用性の低いこの自転車は、スポーツという名前とは程遠くなってしまい、のちに「フラッシャー自転車」と呼ばれるようになります。

 昭和50年代に入ると「フラッシャー自転車」の流行はすっかり過ぎ去っていますが、スーパーカーブームが始まったことによりカウンタックやポルシェなどのヘッドライトを模倣した、通称「スーパーカーライト」を搭載した自転車が大流行することとなります。

 リトラクタブルヘッドライトのように角張ったヘッドライトが人気で、使わない時は収納して必要な時にポップアップさせたり横方向に展開させるタイプもありました。

 その操作は手動操作のほかに手元のスイッチによる電動式に対応したものまであります。

 AT車やMT車のようなシフトノブ付きの変速ギアを搭載し、自動車と同じ油圧式ディスクブレーキの構造をした「パワーブレーキ」を搭載した自転車も登場しています。

「フラッシャー自転車」と比較してみると、「フラッシャー自転車」はテールランプなど後部の電子フラッシャーが最も特徴的だったことに対し、「スーパーカーライト」を搭載した自転車は、顔ともいえるヘッドライトに変化を与えることができたため大好評となり、ジュニアスポーツ車の流行はここがピークといえます。

 これらの過剰な装備により上昇していく価格はPTAからの問題視や、第一次オイルショックにより自主規制する流れとなり、さらに昭和60年代には人気の原動力であったスーパーカーブームも収束してしまいます。

 昭和60年代に入ると通勤や通学用のシンプルで実用的な自転車が若者向けとして売れるようになり、ジュニアスポーツ車は終焉を迎えます。

■シンプルな見た目で若者向けに累計150万台売れたロードマンとは

 ロードマンとは昭和49年よりブリヂストンから発売された、入門者向けスポーツ自転車です。その人気は非常に高く、ブリヂストンサイクルの歴史を代表する名車種としても知られています。「ジュニアスポーツ車」より高い年齢層が対象で、主に中学生・高校生の通学やサイクリングで活躍しました。

 特徴的な点として、当時のトヨタ「セリカ」の「フルチョイスシステム」という、外装・内装・エンジンを自由に組み合わせることができるカスタマイズシステムを採用しています。

 ベースとなるスタンダードモデルが数種類ラインナップされており、多数のオプションパーツの組み合わせにも対応しています。一般的な価格帯で、一般のショップで自分の体格や技量、好みに合わせたデザインのオリジナルスポーツ自転車をオーダーメイドすることなく作ることが可能でした。

 ロードバイクの象徴であるドロップハンドルや、そのカスタマイズシステムに多くの若者を魅了すると同時に、本格的なスポーツ自転車への関心を引く大きなきっかけとなりました。

 ロードマンは生産・販売終了の平成11年までに累計150万台以上売れ、そのコンセプトはそれぞれの用途に合わせた車種たちに引き継がれていくこととなりました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタの新型「和製スーパーカー」まもなく登場に期待大! 新開発「V型10気筒エンジン」搭載もある「超ロングノーズ」が凄い! 市販化に向かう「GR最強モデル」とは
トヨタの新型「和製スーパーカー」まもなく登場に期待大! 新開発「V型10気筒エンジン」搭載もある「超ロングノーズ」が凄い! 市販化に向かう「GR最強モデル」とは
くるまのニュース
ITS Connect、子育て応援フェスタに初出展…運転時の死角解消技術を体験可能
ITS Connect、子育て応援フェスタに初出展…運転時の死角解消技術を体験可能
レスポンス
中古で100万切り!? 登場早すぎたBMWのi3こだわりが衝撃説
中古で100万切り!? 登場早すぎたBMWのi3こだわりが衝撃説
ベストカーWeb
プリンス・チェリー・サティオ・モーターの名前は残れど中身は一緒! 日産ディーラーの個性豊かなマルチチャンネルが廃止されたワケ
プリンス・チェリー・サティオ・モーターの名前は残れど中身は一緒! 日産ディーラーの個性豊かなマルチチャンネルが廃止されたワケ
WEB CARTOP
3クリックで完結する新EV充電サービス、ステランティスが欧州で展開
3クリックで完結する新EV充電サービス、ステランティスが欧州で展開
レスポンス
軽量ボディに6速MT、ポルシェ『911カレラT』改良新型を発売…1865万円から
軽量ボディに6速MT、ポルシェ『911カレラT』改良新型を発売…1865万円から
レスポンス
スイス世界初の「レベル4自動運転バス」 、25年運行開始――なぜ日本は一歩遅れているのか?
スイス世界初の「レベル4自動運転バス」 、25年運行開始――なぜ日本は一歩遅れているのか?
Merkmal
レクサス新型「小さな高級車」を初公開! めちゃ“豪華内装×特別カラー”採用した「新型LBX エレガント」発表! “420万円”から発売スタート!
レクサス新型「小さな高級車」を初公開! めちゃ“豪華内装×特別カラー”採用した「新型LBX エレガント」発表! “420万円”から発売スタート!
くるまのニュース
トヨタ「ルーミー」のライバル! スズキ新型「ハイトワゴン」そろそろ登場!? 高性能エンジン搭載&軽量化実施の可能性に「待ってます」の声! 「次期型ソリオ」に期待集まる
トヨタ「ルーミー」のライバル! スズキ新型「ハイトワゴン」そろそろ登場!? 高性能エンジン搭載&軽量化実施の可能性に「待ってます」の声! 「次期型ソリオ」に期待集まる
くるまのニュース
2024年「自動車関係功労者大臣表彰」整備分野から唯一の受賞は大阪のショップ工場長
2024年「自動車関係功労者大臣表彰」整備分野から唯一の受賞は大阪のショップ工場長
バイクのニュース
MotoGPマレーシアFP1|バニャイヤがライバルに大差つけてトップタイム。5年ぶり復帰イアンノーネ、驚きの9番手
MotoGPマレーシアFP1|バニャイヤがライバルに大差つけてトップタイム。5年ぶり復帰イアンノーネ、驚きの9番手
motorsport.com 日本版
ポルシェ911 6速MT専用モデルとなるピュアな新型「911 カレラT」の予約受注を開始
ポルシェ911 6速MT専用モデルとなるピュアな新型「911 カレラT」の予約受注を開始
Auto Prove
名門マーチ復活を諦めたくない!! こんなかたちなら復活できる…はず!!
名門マーチ復活を諦めたくない!! こんなかたちなら復活できる…はず!!
ベストカーWeb
ランキング3位に落ちたレッドブル。代表はシーズン中のペレス解雇の可能性を否定せず「F1は結果重視のビジネス」
ランキング3位に落ちたレッドブル。代表はシーズン中のペレス解雇の可能性を否定せず「F1は結果重視のビジネス」
AUTOSPORT web
アルパインが『キャラバン』専用新製品を一挙発表、11型大画面カーナビ、OPTMサウンドシステムなど
アルパインが『キャラバン』専用新製品を一挙発表、11型大画面カーナビ、OPTMサウンドシステムなど
レスポンス
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“旧車感”あふれる「レトロデザイン」採用! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルの姿とは!
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“旧車感”あふれる「レトロデザイン」採用! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルの姿とは!
くるまのニュース
元F1ドライバーのグティエレス、苦戦続く同郷ペレスの心中を察する「しかし客観的に言えば、負のサイクルから抜け出さなきゃいけない段階」
元F1ドライバーのグティエレス、苦戦続く同郷ペレスの心中を察する「しかし客観的に言えば、負のサイクルから抜け出さなきゃいけない段階」
motorsport.com 日本版
ディーゼルエンジンは「天ぷら油」でも走るってマジ!? 真相を探った!
ディーゼルエンジンは「天ぷら油」でも走るってマジ!? 真相を探った!
WEB CARTOP

みんなのコメント

18件
  • 小学生の頃、欲しくて欲しくてナショナルのハイマディスクブレーキ、流れるウィンカー、ストップランプ付きのを、やっと買って貰って、とても嬉しかったものです。単一電池8本だったかな、車重が結構重たくて、遠乗りや登り坂が辛かったけど、大切に乗ってました。
  • ここまでの豪華装備は無かったけど、乗ってたなぁ。
    友達のはものすごく豪華で、フロントタイヤの上に大きな単一電池がぎっちり入ったBOXがあった。

    自分はシフト操作が大好きだったんだけど、今どきのAT車のように前後に1~6段を動かすだけ。それでも楽しかったけどね。
    ※この自転車の一部には、Hパターンシフトも存在した。
    だからか、親父の運転するHパターンのシフトに憧れ、免許取得以来20年以上、自分専用車はMT
    です(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村