外観の第一印象は、エクストレイルの弟分! 室内は広い
キックスは、内田誠社長兼COO体制になった「新生」日産自動車の第1弾。これまで「売りたくても売れるクルマがない_」と悲鳴を上げていた販売現場からの期待は高い。
「待望の最新モデル」魅力はeパワー×プロパイロットなど盛りだくさん!! 先進的な新型日産キックスの詳細解説
エクステリアの第一印象は「エクストレイルの弟分」といったイメージ。シャープな薄型LEDヘッドランプと立体的なVモーショングリルと相まって、「スポーティ」さと「先進性」、そして適度な「いい物感」が備わる。
ボディサイズは全長×全幅×全高4290×1760×1610mm。トヨタ・ヤリスクロス(同4180×1765×1590mm)とC-HR(同4385×1795×1550mm)のほぼ中間。取り回し性に優れた設定だ。
インテリアは水平基調のオーソドックスなデザイン。直感操作が可能な空調スイッチやレバー式の電制シフトセレクターなど機能的に仕上げられている。ダブルステッチ付きシートやソフトパッド&ドアトリム、グロスブラック処理の加飾など、各部の質感はハイレベル。ただし、樹脂系パーツのクオリティはあまり高くない。
メーターは、リーフ譲りのアナログ+7インチフルカラーディスプレイ。見やすいのだが、先進的な印象は薄い。なお、先日北米で発表された新型ローグ(=次期エクスレイル)にはフル液晶メーターが採用されている。
キックスの室内は、視界のよさと開放感が特徴である。 Aピラーはどちらかといえば太め。しかしフロントガラスのワイドな見開き角、低いウエストラインと突起の少ないインパネなど、各部の工夫が利いている。後席も広い。優れた居住性はエクスリアから想像できないほど。身長170cmのパッセンジャーが座ると、足元、頭上ともこぶし1個以上の余裕が残る。シートの高さや角度設定も適切だ。ラゲッジスペースも実用的。Mサイズのスーツケースが4個積めるクラストップの容積を確保する。電動リアゲートが未採用なのは残念だが、使い勝手に優れる。
eパワーはパワフル&静粛。なかなかの速さを披露
パワートレーンは「エンジンで発電、モーターで走る」日産自慢のeパワー。発電用エンジン(直列3気筒1.2リッター)、モーター、インバーター、バッテリーなど基本システムはノートと共通。キックス用はノート比でエンジン出力が5%、バッテリー出力は14%引き上げられおり、モーターの最大出力は129ps(19%増)、最大トルクは260Nm(2%増)を発揮する。
アクセルひと踏みで「スッと発進」、「スムーズな加速」を披露するレスポンスのよさは、ノートやセレナのeパワー車と同様。ただしキックスは、よりダイレクト&スポーティなノートeパワーNISMOに近い。1350kgと決して軽くない車体を「おっ、速い_」と感じさせる力強さで走らせる。
高い静粛性も魅力。ノートはエンジンが始動すると騒音が一気に高まり、EV走行時とのギャップが興ざめだった。キックスは遮音材の追加とガラス厚の見直し、さらに車速に応じたエンジン回転数の制御、発電タイミング(充電量重視→車速重視)の変更で、定常走行時はエンジンが始動しても気にならない。アクセルをグッと踏み込むと3気筒らしい軽めのエンジン音が聞こえてくるが、遠くで回る感じで耳障りではなかった。
フットワーク優秀。先進ワンペダルドライブは自然な感覚
ハンドリングはクルマから受ける印象以上に骨太だ。ステアリングは実用域では扱いやすさ重視の軽めの操舵力だが、60km/hくらいを境に手ごたえが増す。中・高速時の安定感はハイレベル。もう少し中立付近の落ち着きとタイヤとステアリングの直結感が高まると、安心感はもっと増すはずだ。
フットワークは、姿勢変化を抑えたクルマの動きが印象的。バッテリー搭載による低重心化や前後重量バランスの適正化、さらにコーナリングをサポートするインテリジェントトレースコントロールが相まって、アンダーステアが出そうなコーナーでも「曲がりすぎ!?」と感じるくらいノーズがインを向く。キックスの最低地上高は170mm(ノート比+40mm)、全高は1610mm(同+90mm)と基本的に走りの面でノートに対して不利な数値だが、実力はノートよりレベルが高い。
快適性は車重を活かした落ち着きある足の動きと、優れたショック吸収性、粗い路面でのザラサラした振動の少なさがポイント。SACHAダンパーを採用したエクストレイルAUTECHに近い動的質感を備える。
ブレーキは、アクセル操作だけで車速コントロールが可能な「1ペダルドライブ」が選べる。制御はノート/セレナより自然で、ドライバーの感覚になじむ設定だ。
先進安全装備はプロパイロットやインテリジェントエマージェンシーブレーキ、車線逸脱防止支援システム、車線逸脱警報、踏み間違い衝突防止アシスト、SOSコールが標準。インテリジェントアラウンドビューモニターはop設定になるが、各種制御は的確で使いやすく、安心度は高い。
駆動方式はFFのみ。4WDの設定がないのは気になるが、キックスの完成度はハイレベル。バランスの取れたモデルに仕上がっている。激戦区のコンパクトクロスオーバーSUV市場で「台風の目」になるポテンシャルを備えている。
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みんなのコメント
こういうところが、日産凋落の要因だと思う
開発費用と供給能力向上費用をケチって、こんな広告の小手先だけで売るクルマ。
これが日産待望の新型車ですか。。。
・新発売2か月でたった1100台程度。1万台程度を裁くのに納車は来年以降。
・基本設計は4年前のアジアの新興国向けの車体。
・e-powerとかいう街中加速でしか役に立たない廉価ハイブリッドシステム。
・そんな車がまさかの350万円。
王者になれる要素が一つも無いが。。。
あ、裸の王様にはなれるかも?