マッティア・ビノットに代わり、今年の1月からチーム代表としてスクーデリア・フェラーリを率いるフレデリック・バスール。彼の任務のひとつは、主要な人材を採用してチームを強化することだ。
ただ、そうした重要人物を他チームから獲得する際には、情報流出を防ぐ“ガーデング休暇”を経る必要があるなど時間を要する。そのような状況を踏まえると、2023年シーズン前半を終えた段階でも完璧なチーム体制からは「何マイル」も離れているとバスールは考えている。
■メルセデスF1、バウンシング再発の原因追求は”今後の課題”「アップデートが問題ではないと思うが……」
フェラーリからはレーシング・ディレクターのローレン・メキーズがアルファタウリへ移籍し、来季からチーム代表に就任することが決まっている。また、シニア・デザインエンジニアのデビッド・サンチェスも、マクラーレンへ移ることとなっている。
一方で、メルセデスのパフォーマンスディレクターを務めてきたロイック・セラがフェラーリ入りすることが決定。現状では彼がマラネロで仕事を始めるのは2025年になる見込みだ。
「望むチーム体制となるまでどれくらいか」と尋ねられたバスール代表は、改善が終わることは決してないと答えた。
「まだ何マイルも先だ。仕事をしている時は、完璧な体制があると想像する必要はない」
「常に改善する必要があり、常に変化させる必要がある。もし2年連続で同じ体制に留まっているのなら、死んでいるのも同然だ。その間、他のチームはもっと良くなっていくのだ」
「それでは『こうする必要がある』『こうすれば上手くいく』という明確なイメージを持っていないことになる。それは愚かなことだろう」
「我々は今後数週間、数ヵ月、数年のうちにいくつかの変更を加えることになる。それは恒久的な進化であり、恒久的な改善なのだ」
そしてバスール代表は、フェラーリが2024年型マシンの方向性をつかみ始めているという。
「状況はだいぶ明らかになってきたし、どこが弱みで、どこが強みなのかも分かってきた」
「でもこれは私の秘密にしておくよ。すまんね!」
「だがレースを重ねるごとに、状況をより良く把握できるようになってきているのは確かだ」
シーズン前半を締めくくるベルギーGPでは、シャルル・ルクレールが3位表彰台を獲得したが、フ今シーズンこれまで厳しい戦いを強いられることが多かったフェラーリ。しかしチームは、地に足をつけているとバスール代表は言う。
「とても落ち着いているよ。1週間前にも同じような(プレス)ミーティングを行なったが、そのときはマクラーレンが飛ぶように速くて、我々は愚か者みたいだった」
「そこから1週間でマクラーレンは後方にいて、我々が前方にいる」
「つまり、我々は冷静でいる必要がある。勢力図はとてもタイトで、ちょっとしたことで2番手から11番手に落ちることもある」
「しかしまだシーズンは終わっていないし、我々にはやることが沢山残されている。でももちろん、いい形でシーズン前半を終えられたのは良かった。少なくともポジティブなレース結果で2週間の休暇を過ごすことができる」
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みんなのコメント
タイヤとコースと環境に依って、2番手が変わるのだから 尚更だ
バジェットキャップ移行 名門の意味は、只のプレッシャーにしかならず 少数精鋭の効率のいいチームが強く、若い見込み有る技術者は 黒歴史をつくりたくないから、名門より チームの責任に出来る若いチームを望む
以前は ソレをギャランティで引き入れられたが、今は出来ない
フェラーリはスタッフへ 給料とは別に、隣にフェラーリシティを作り タダで住まわせ、3段階のカーストを創り いい働きをした者には、生活がグレードアップする などの改革が必要だ