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圧倒的な走破力と快適性を誇る「レンジローバー」で老舗の矜恃を味わう

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圧倒的な走破力と快適性を誇る「レンジローバー」で老舗の矜恃を味わう

いまや自動車のベーシックたるセダンに取って代わるほどの人気を誇るSUV。その多様性の高さが多くの人の支持を集める理由だが、そのなかでもラグジュアリーという要素を強く植え付けたのがレンジローバーであることは間違いない。英国貴族による、領地内での狩猟などに駆り出されるクロスカントリービークルとしての出自に始まり、どんどん上質さをまとって世界のセレブリティに愛される存在となった。今回はそんな最新ラグジュアリーSUVとともにウィンターリゾートを目指しながらその世界観を味わった。

洗練と先進のラグジュアリーSUV

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威風堂々たる佇まいながらも気品に溢れ、そのうえで先進感が強調されたのが新しいレンジローバーだ。スクエアな形状を基本としたエクステリアデザインは、ボディパネル類が面一になるように設えられていることもあって、滑らかさ、艶やかさが増した。ドアハンドルが格納式になったこともその印象を後押ししているのだろう。これだけ大きな塊のボディにも関わらず、空気抵抗係数は0.30という上々の値を叩き出している。

基本骨格もいちから見直されたものとなった。これはもちろん電動化に向けた方策。実際、新型レンジローバーには従来型と同様の内燃機搭載車やプラグインハイブリッド仕様のほか、2024年にはピュアEVモデルも導入されることが明らかとなっている。伝統を重んじるブランドではあるが、時代の要請にはしっかり応えた格好だ。ちなみに現時点で日本で用意されるのは、3ℓ直6ターボディーゼル(マイルドハイブリッド)、3ℓ直6ガソリン+モーターのプラグインハイブリッド(2種)、4.4ℓV8ターボガソリンで、ガソリンPHEVとV8モデルでは、5人乗りに加えてロングホイールベースの7人乗り仕様も選べる。

今回試乗したのはマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた3ℓ直6ターボディーゼルの“オートバイオグラフィー”グレード。新型は清廉なエクステリアデザインもさることながら、やはりというべきか、インテリアの仕立ても素晴らしい。ドアを開けて自動でせり出すステップ(オプション)に足を掛けて乗り込むと、室内はその設えの丁寧さが窺える上質な世界が広がっていた。ちょっと珍しいのは、試乗車にはウールのシート地が用いられていたこと。このクラスともなればレザーが当然というような世界ではあるが、新型では環境負荷の低減を目指したウルトラファブリックや高級テキスタイルメーカーKvadratのウールブレンドテキスタイルも選べる(試乗車は後者)。ラグジュアリーSUVの先駆らしい環境配慮はさすがというべきだろう。その手触りやサポート感も見事なもので、強力に体を暖めてくれるシートヒーターやステアリングヒーターで心地よいドライブが楽しめる。

意のままに操れる巨体

リゾートまでの道中のクルージングは極上の一言に尽きる。それは先述の静粛かつ快適な室内によるところも大きいが、何よりライドフィールがこの上なく心地よいからだ。新型ではフロントがダブルウィッシュボーン、リアは軽量コンパクトな5リンクの足回りに刷新され、これにツインバルブモノチューブダンパーやエアスプリングを組み合わせる。そのうえで新たに採用された“ダイナミックレスポンスプロ”が、路面状況にあわせて減衰力を最適に制御してくれるからだろう、この大きな車体は路面を撫でるかのように、凹凸を感じさせないままスゥーっと流れるように走る。

この間、フロントに搭載される3ℓ直6ディーゼルターボは見事に黒子の役に徹してくれていた。このエンジン自体は先代からの流用ではあるものの、世界でも有数の静かさと滑らかさ、力強さも持ったディーゼルユニットの名機。300PS/650Nmという強心臓に、18PS/42Nmのモーターアシストも加わるのだから、痛痒を覚えることなどまずない。WLTCモード燃費は10.5km/ℓと今の目からみればちょっと物足りないかもしれないが、2.7トンという巨漢であることを考えると上々と言えるだろう。

雪道での振る舞いはというと、それは高速巡航時と変わらずどっしりと地に足をつけた、高い安定感を誇っていた。これだけ大きく重いとさすがにスタッドレスを履いていても無理は禁物だが、ランドローバー社がこれまで様々な四駆で培ってきた制御技術の助けもあって足をすくわれるようなことはない。後輪操舵機構も街中ではもちろん、雪道での取り回しのよさにもしっかりと貢献してくれており、極寒の世界とは完全に遮断された、快適なスノードライブが楽しめた。

かように、レンジローバーはどんなシチュエーションでもその上質さを決して失うことなく、乗員を極上ドライブに誘ってくれる魔法の箱のようだ。世界の様々なラグジュアリーブランドによるフォロワーの成長も著しいが、第二次対戦直後より四駆を作り続けてきた老舗の矜恃は揺るぎないものであり、そこからもたらされる安心感にユーザーは全幅の信頼を寄せられる。その意味でもレンジローバーの優位性は今後も続くに違いない。

まさに威風堂々ということばがよく似合う新型レンジローバーの姿。エアサスペンションを標準装備し、雪道の深い轍でも車高を上げて楽々走破できる。

コマンドポジションで車両周囲がよく見渡せるコクピット。センターコンソールには触覚フィードバック機能付きの13.1インチのフルHDタッチスクリーンを装備。アクティブノイズキャンセレーションや空気清浄システムプロなど、快適装備も充実。

試乗車にはレザーに代えてKvadrat社との共同開発によるウール混紡テキスタイルのシート地がおごられていた。手触り、触感ともにラグジュアリーSUVにふさわしい風合い。

11.4インチHDスクリーンと8インチスクリーンコントローラーを備えたリアエンターテインメントシステム仕様では、通常よりもさらにリラックスした姿勢で寛げる。

オプションの豊富なレンジローバーではラゲッジスペースにスピーカーや照明を追加できる“テールゲートイベント”も用意される。

新型では後輪操舵機構を装備。高速では前輪と同位相にしてレーンチェンジ等での安定性を向上、低速では逆位相に切って取り回しやすさを高めている。最少回転半径はランドローバー史上最少の5.3mを誇る。

ランドローバー・レンジローバー・オートバイオグラフィー D300 AWD MHEV
Specification
全長×全幅×全高:5,065×2,005×1,870mm
車両重量:2,700kg
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
最小回転半径:5.3m
エンジン:水冷直列6気筒DOHCディーゼルターボMHEV 2,993cc
最高出力:221kW(300PS)/4,000rpm
最大トルク:650Nm(23.2kgm)/1,500~2,500rpm
MHEVモーター
最高出力:13kW(18PS)/5,000rpm
最大トルク:42Nm(4.3kgm)/2,000rpm
WLTCモード燃費:10.5km/ℓ
車両本体価格:¥ 20,310,000~(税込み)
問い合わせ先:ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568

文/桐畑恒治(AQ編集部)

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みんなのコメント

1件
  • 馬鹿この記事レンジローバーがラグジュアリーSUV??クソガキ舐めてんのかコイツ!!!!!ラグジュアリーSUVはハリアーやろが低脳にも程があるこいつら
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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