時代の変わり目となる「新たなる」ショーの姿が見られる!
2年ごとに開催される、クルマ業界最大の歴史と規模を誇るイベントといえば、東京モーターショーですね。リーマンショックや東日本大震災以降、やや盛り下がっている傾向は否めませんが、それでも前回の2017年には、9日間の開催で約77万人が来場しました。
なんでこんなに残念な姿に! コンセプトカーの期待度を裏切った市販車4選
ただ、今年の開催概要が発表された途端、私の耳には「なんか今年、ヤバそうだね」とか、「目玉がないじゃん」とか、ネガティブな声が殺到。来年に控えた東京オリンピック/パラリンピックへの準備のあおりを食って、会場が4つに分割されてしまったことや、海外の自動車メーカーがほとんど出展しないこと、何を見ればいいのかがわかりにくいことなどが、その大きな要因のよう。つまり、みんなちょっと「今年のモーターショーって、なにするの?」と戸惑っている雰囲気をビシビシと感じるのです。
もちろん私も当初は、海外ブランドがこぞって出展を見送るなか、大きな目玉となるワールドプレミア(世界初公開)モデルも少ないとの予想に、とても落胆していました。でも概要が明らかになるにつれて、少しずつワクワクの方が勝ってきました。これは、今までのモーターショーの概念を覆す、歴史的なビッグバンになるかもしれないっ! そう思えるようになったのです。
そこで今回は、「今年のモーターショー、大丈夫なの?」と思っているみなさんも、知ったら絶対に行きたくなるに違いない、その理由をご紹介したいと思います。
まず理由その1は、これまで「見る」ことがメインだったモーターショーから、自分で「乗る・体感する」ことがメインに変わること。柵で囲われたステージの上に展示してあるクルマを、黒山の人だかりに揉まれながら眺めるだけ、というモーターショーはもう終わりです。今年からは、近い将来に普通のノリモノになるかもしれない、いろいろな未来のモビリティに自分自身が乗って、その楽しさや便利さを実感できるようになります。
たとえば、東京ビッグサイトのある「有明エリア」と「青海エリア」をつなぐ、約1.5kmの一本道「OPEN ROAD」。そこでは、2輪や4輪のさまざまなキックボードをはじめ、立ったり座ったり車椅子につなげたりして乗れるパーソナルモビリティ、屋根がついたクルマ型の超小型モビリティに試乗ができます。プロムナードを自由に行き来しながら、キッチンカーで美味しいグルメを食べ歩きしたり、スーパーカーやカスタマイズカーの展示を眺めたり。こんな楽しみ方は今までなかったですよね。
そしてもうひとつ、ビッグサイト斜め向かいにあるTFTビルが会場となる「DRIVE PARK」では、最新乗用車を実際に運転できるプログラムが。全国産メーカーがイチオシのクルマがズラリとそろいます。こちらは予約が必要なので、東京モーターショー2019公式サイトから申し込んでくださいね。
さて、理由その2となるのは、住宅メーカーや電気メーカーなど、自動車業界の枠を超えたさまざまな先進技術を結集させた、「私たちの未来の世界・暮らし」を先取りして体感できること。もはやモーターショーは、クルマだけのイベントではなくなり、それを使う人・使うシーンすべてを想定した未来予想図を提案するイベントになるのです。
会場は、お台場のMEGA WEB。ここを「FUTURE EXPO」と名付けた未来の日本と仮定して、皆さんに「入国」してもらいます。すると、移動体験、都市、スポーツ、観光、未来のエネルギーといったさまざまなシーンで、あっと驚く未来体験が待ち受けています。自分たちの子どもが大人になる頃には、こんな世界になっているのかも!? なんて想像するのも楽しいし、時代に置いてけぼりにされないためにも、ぜひここで未来の世界を体感しておきたいですよね。
盛り上がりを見せるe-Motorsportsの世界最速を競う大会も!
続いて理由その3は、いまだかつてないほどに「ファミリーで楽しめる」モーターショーになっていること。それを裏付ける大きなトピックが、子どもたちに大人気の職業体験型テーマパーク「キッザニア」が東京モーターショーにやってくることです。
会場は「青海エリア」の青海展示棟。クルマに関連する11の職業があるのですが、クルマを組み立てる仕事やデザイナーの仕事のほか、レーシングドライバーの仕事、遠隔操作による災害復旧の仕事、などレアな仕事もあって、大人も興味津々です。どのプログラムも予約が必要なので、公式サイトをチェックしてくださいね。そして、OPEN ROADにも「子どもカート体験」があって、土日限定ですがレーサー気分で運転の楽しさを存分に味わえますよ。
また、最強グルメブロガー軍団がプロデュースする「グルメキングダム」には、ハンバーグ、ステーキ、カレー、ラーメンといった、ファミリーで味わいたいグルメが大集合。14ものメニューがあるので、大人数で食べ比べしても楽しそうです。
さて、最後となる理由その4は、これからどんどん盛り上がる「e-Motorsports」がグローバル規模で体感できること。「ただのゲームでしょ?」なんて侮ることなかれ。ハンドル、ペダル、バケットシートで画面の中のレーシングカーを操るのは、想像以上に体力を消耗するんです。運転のセンスもゲームのセンスも必要な高次元なもので、その闘いは見ているこちらまで熱くなってしまうほど。東京モーターショーでは、会場のMEGA WEBに世界各国から強豪ドライバーが集まり、世界最速を競います。
また、「都道府県対抗U18全日本選手権」や、自動車メーカー対抗の真剣勝負も見られますよ。リアルなモータースポーツとは似て非なる次世代のスポーツ、e-Motorsportsの魅力をしっかり理解するには絶好の機会だと思います。
というわけで、いかがでしょうか。今までのモーターショーとは違う、新しいワクワクを感じていただけましたか? 4つの会場間の移動にはシャトルバスも利用できるし、チケットは高校生以下と自動車関連の専門学校/高等専門学校の学生が無料というのも嬉しいですよね。
私も参加する「自動車ジャーナリストと巡る東京モーターショー」もあるので、ぜひ皆さん、2019年10月24日に開幕する東京モーターショー2019へお越しください!
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