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初試乗 リンク・アンド・コー01 PHEV 欧州へは2020年に ボルボ譲りのCMA

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初試乗 リンク・アンド・コー01 PHEV 欧州へは2020年に ボルボ譲りのCMA

もくじ

どんなクルマ?
ー スウェーデンでお披露目されたパワートレインが中国へ
ー エンジンとモーターのパワーを使い分けるAT
どんな感じ?
ー パワートレイン間のシームレスさはいまひとつ
ー ソフトなサスペンションの変化に期待
「買い」か?
ー 販売網は未定ながら興味をそそる
スペック
ー リンク・アンド・コー01 PHEVのスペック

試乗 テスラ・モデル3 ツインモーター 450ps、260km/hの4ドアEV

どんなクルマ?

スウェーデンでお披露目されたパワートレインが中国へ

グローバル化が進行する一方の自動車業界。以前では考えられなかったようなことも、起きるようになったと実感する。

2016年の5月、ボルボはXC40の発表イベントをスウェーデンはヨーテボリで開催した。その際、先進的な3気筒エンジンのプラグイン・ハイブリッドモデルを量産する計画があることを、我々に説明してくれた。それから3年の月日が経つが、まだわれわれの目前にはその現物が現れていない。

一方で、その新しいパワートレインをまったく異なる環境、すなわち中国のテストコースで、別のクルマで試す機会が与えられた。実は、中国のジーリー社のブランド、リンク・アンド・コー(Lynk&Co)の「01」にそのプラグイン・ハイブリッドが搭載されることになったのだ。

リンク・アンド・コー01は、ボルボ40シリーズと共通する、コンパクト・モジュラー・アーキテクチャを採用するクルマ。欧州への導入も予定されており、今回の01 PHEVを運転するのは初めての経験となる。ただし欧州仕様車の場合、試乗車よりも運動神経の良いシャシーセッティングが与えられる見込みだ。

エンジンとモーターのパワーを使い分けるAT

パワートレインは知的で欧州への訴求力も充分。いずれはボルボにも搭載されるはずだが、現在のところ前輪駆動のみのラインナップとなっている。トランスミッションは7速デュアルクラッチATが採用さている。

プラグイン・ハイブリッドということで、ガソリンエンジンと電気モーターが統合してあるが、その構成が少々複雑。1.5ℓの3気筒ターボエンジンが生む179psの力はトランスミッションの2本のシャフトへと導かれているが、81psを発生させる電気モーターがつながっているのは、2・4・6速と、バックギアが備わるシャフト1本のみなのだ。

モーターはクラッチユニットの下流側に位置しており、エンジンを切った状態で、純EVとしても走行することが可能。もちろんモーターはエンジンのアシストもするわけだが、エンジンがトランスミッションの1本のシャフトを回し、もう一方をモーターが回転させることで、2段分のギアを同時に用いて走行することも可能だという。

また、モーターは異なる段数のギアを選択することで、回生ブレーキの効きの強さも変えることもできるとのこと。トランスミッションの内部を覗いてみたいと思ってしまう。難しい話はこれくらいにして、運転席に座ってみよう。

どんな感じ?

パワートレイン間のシームレスさはいまひとつ

上海の南、杭州湾(こうしゅうわん)に位置するジーリー社のテストコースは、低速コーナーしかないが、01 PHEVの最高速を出すのには充分な、2本の直線がレイアウトされていた。

静止状態から急加速を与えると、初めはモーターの力だけでクルマはスタート。しばらく走行すると、エンジンのパワーが割って入ってくる。大胆なペダル操作をしてみると、シームレスにふたつのパワートレインが協働するという感じはなかった。特に3気筒エンジンが始動する直前、はっきり感じるタメの時間がある。

3気筒エンジンは活発に回転させると音も大きくなるが、変速時のレスポンスも素早く変化する。トヨタ・プリウスなどのハイブリッドモデルで一般的な、CVTのぼんやりとしたフィーリングとも異なっているうえ、クルマも速く感じられる。出だしはそれほどでもないものの、リンク・アンド・コーが主張する0-100km/h加速の7.3秒は、感覚として間違いなさそうだ。

ソフトなサスペンションの変化に期待

01 PHEVが前提としているのは、比較的低負荷中心の走行環境。ガソリンエンジンと電気モーターが協力し合い、エンジンをモーターが出しゃばることなくアシストする、という走り方なのだろう。加速力はほどほどなかわりに、01はおしなべて静か。電気モーターのみでの走行も可能なものの、パッテリーの残量が少なく、われわれが体験できたのは短距離のみだった。

リンク・アンド・コーによれば、9kWhのバッテリーを搭載し、電気モーターのみでの走行可能距離は51kmほどだという。しかし、甘めの結果が出るNEDCテストでの結果だけれど。

スムーズなテストコースの路面だったが、01 PHEVのサスペンション・セッティングが柔らかいことははっきりわかる。ヘアピンカーブでは、ふたつのパワートレインからの太いトルクをフロントタイヤが受け止めるのに苦労している様子だった。

同時に体験することとなった、先日レポートしたジオメトリーAの柔らかい脚回りよりは良好とはいえる。だが常識的なスピードでコーナリングをしても、01のボディロール量はかなり大きく感じられた。しかし、欧州向けのサスペンション・セッティングは、試乗車よりもしっかり煮詰められたものになると、リンク・アンド・コーは約束している。

「買い」か?

販売網は未定ながら興味をそそる

中国市場で流通しているリンク・アンド・コーの各モデルは好調な販売を示しているが、欧州に入ってくるのはハイブリッドなど、電動化技術が採用されたモデルのみとなる。ちなみにリンク・アンド・コーの既存SUVの02にも、われわれは試乗済みだ。

初めにいつくかの国に入ってくるのは、プラグイン・ハイブリッドの01 PHEV。来年には登場するだろう。それから少し遅れて、ジーリー社のEVに特化したPMAアーキテクチャを採用した新モデルが導入されることになる。

現状では、一般向けの販売がどのように欧州で展開されるのか、はっきりした情報は得られていない。しかし、リンク・アンド・コーの新しいモデルは、充分に印象深いクルマなことは確かなようだ。

リンク・アンド・コー01 PHEVのスペック

■価格 2万9755ポンド(431万円・中国価格)
■全長×全幅×全高 4512✕1857✕1673mm
■最高速度 209km/h
0-100km/h加速 7.3秒
■燃費 -
■CO2排出量 -
■乾燥重量 1769kg
■パワートレイン 直列3気筒1477ccターボ+電気モーター
■使用燃料 ガソリン
■バッテリー 9kWh
■最高出力 260ps(システム総合)
■最大トルク 26.9kg-m(システム総合)
■ギアボックス 7速デュアルクラッチ・オートマティック

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