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レクサス初の量産EV「UX 300e」 次世代電動車向け四駆システム「eアクスル」採用 試乗

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レクサス初の量産EV「UX 300e」 次世代電動車向け四駆システム「eアクスル」採用 試乗

レクサス「UX 300e」、中国市場が最優先

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】レクサス量産初EV「UX 300e」 標準車との見た目の違い 全71枚

レクサスインターナショナルは11月22日、中国広州モーターショーの報道陣向け公開日でレクサス初となるEV(電気自動車)の「UX 300e」を世界初公開した。

UX 300eは出力150kw、最大トルク300Nmのモーター1基による前輪駆動(FF)車。駆動用電池は、パナソニック製で電池パックの電量容量は54.3kwhとした。満充電での航続距離は400kmという。

UXはレクサスのSUVラインナップの中で、LX/RX/NXに次ぐエントリーモデルに位置付けられる。これまでにUX200とハイブリッド車のUX250hが2018年後半から世界各地で導入されている。

そうした中で今回、日米欧に先駆けて中国でUX 300eを公開した理由は、2019年から施行されている新エネルギー車(NEV)規制への対応だ。

NEV規制では、中国で自動車を製造販売するメーカーに対して、目標となる環境対応のクレジットを定めており、これは事実上のEVや燃料電池車の販売台数規制になっている。

トヨタ・ブランドとしては2019年4月の上海モーターショーで、C-HR EVを世界初公開している。このC-HRとレクサスUXは、トヨタ次世代プラットフォームのTNGAで中型車向けのGA-Cで共通化している。

NEV規制対応でC-HR EVの販売を伸ばすことで、UX 300eで使用する車体や部品の量産効果を狙った。

ただし、トヨタのEVとレクサスのEVでは、商品性に違いがある。

走り重視のUX 300e、C-HR EVと差別化

中国以外では、カリフォルニア州でのゼロエミッションヴィークル(ZEV)規制や欧州でのCO2規制にC-HR EVとUX 300eが対応する。

そのうえで、中国NEVと米ZEVでは、トヨタ・ブランドのみでも十分に目標値を達成することは可能だと見られる。

そのため、レクサスブランドの電動車は走りを重視した攻めの姿勢に転じることができるのだ。

具体的なラインナップとしては、UX 300eの他にeアクスルがある。

eアクスルは、FF(前輪駆動車)のハイブリッド車の後輪を別のモーターで駆動させる四輪駆動システムだ。

トヨタとレクサスの電動四輪駆動といえば、すでに販売されるE-FOURがあるが、これは雪道などでの使用を主な目的とする、いわゆる生活四駆だ。

対するeアクスルでは、後輪駆動用のモーター出力が80-100kwと強力なのが特長。eアクスルは中国NEVや米ZEVへの燃費対応を優先することなく、走りを最優先したレクサスらしい走り味が可能となった。

では、UX 300eやeアクスルの乗り味はどうなのか?

ひと足早く、試乗してみた。

メディア関係者が事前試乗 初の試み

試乗したのは、トヨタの東富士研究所(静岡県裾野市)内のテストコースだ。

実施された日時は、中国広州モーターショーでUX 300eが公開される約1か月前。レクサスインターナショナルによるテクノロジー・ディーブ・ドライブというイベントだった。

参加したのは筆者(桃田健史)を含めた20人ほどのメディア関係者だ。

こうしたイベントは、レクサスが1989年に誕生してから初めてだ。レクサスインターナショナルとしては、次世代レクサスの歩むべき方向をメディア関係者とひざ詰めで議論したいのだという。

そのため、世界発表前のUX 300eや、現時点では正式な量産計画が経ってないeアクスルなどを試験車両を使って体験してもらうという斬新な手法をとったのだ。

朝は早くに東富士研究所に集合し、機密性の高い様々な実験棟の間を専用バスで通過しながら、各種テストドライブが行われた。

これまでも何度か、トヨタ案件で東富士研究所を取材してきたが、今回使用したテストコースは世界各地のワインディング路を再現したコースで、筆者としては初体験となった。

乗ってみた スポーツカーのような走り味

まず、UX 300eに乗った。

試乗前に懸念したのは、重量増による操縦性の低下だ。

レクサスUXにはUX200とUX250hがラインナップされているが、走りの良さは軽量なUX200に軍配が上がると筆者が考えている。

それが、UX 300eでは電池パックだけで約350kgもあり、車体重量は約1900kgにも達する。大丈夫なのだろうか……?

モーター出力は150kw、最大トルクは300Nm。走り味はまるで、スポーツカーだ。

クルマの動きの指標となる、ヨー慣性モーメントと重心の高さとのバランスで、UX200やUX250hと比べて明らかにスポーツカー寄りとなっている、とのデータをレクサス側が示したのだが、まさにその通りの動きだ。

一方、ES300hをeアクスル化した実験車では、後輪にEVがもう1台加わったかのような強烈なインパクトがあった。

レクサスとしては今後、eアクスルを「Fスポーツ」のハイパフォーマンス化の目玉に据えたい考えだ。

2025年には、全モデルを電動化することを明言しているレクサス。UX 300eの発売は、2020年に中国と欧州を皮切りに日本は2021年前半を予定。ブランド価値の再構築のために、トヨタとはひと味もふた味も違う電動化戦略を仕掛けてくる。

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